埋没後のゴロゴロ、違和感。その原因、対処法は?
こんにちは、印象設計家/美容外科医の夏目隆太郎です
眼科で勤務していると埋没後の目のごろつきの相談を受けることがあります(自費診療になりますが…)。
さまざまな原因があるが、その一因を紹介します。
①術後の腫れ
結膜が腫れることでゴロゴロ感がでます。
術後点眼を使用しつつ経過を見れば自然に改善する事が多いです。
②黒目の傷やドライアイ
手術中黒目に糸や針が触れたり、目が乾燥することで、黒目表面に傷が入っている場合もゴロゴロ感や乾燥感が出ます。
ヒアレイン点眼や眼軟膏で保護することで早く改善する事があります。
糸が外れて飛び出ている、糸玉が結膜下に埋め込めていない場合は、抜去しないと改善しません。
③瞼の裏の結膜が瘢痕化して黒目に当たっている
特に裏留めで手術に慣れてない医師が、糸玉を結膜下に上手く埋め込めなかった場合に起こります。
埋め込んでもアレルギー性結膜炎が元々あったり、瞼に慢性的な炎症がある場合、糸玉周囲が瘢痕化して膨らみ違和感が生じることもあります。
程度によりますが、まずはステロイド点眼で瘢痕が小さくなるか経過をみることになります。
改善しない場合は瘢痕を切除、その中に埋没糸が入っている事が多いので糸も抜去します。
黒目に傷が入っている場合は、ヒアレイン点眼や眼軟膏で傷を治します。
④巨大乳頭結膜炎などアレルギー反応による瞼の腫れ
瞼を裏返すと、ボコボコになっており、それで違和感を感じます。
特にコンタクトを使用している場合、手術と関係なく元々ある方もいます。手術を契機に悪くなるケースも考えられます。
術前から認めている場合は、結膜に刺激を与える手術を控え、まずは炎症を抑えることが大切ですが、
眼科医でないと判断が難しいです。ステロイド点眼で瞼の腫れを抑えます。
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診断に必要なもの
スリットランプ(細隙灯)という眼に光をあて拡大して観察するための顕微鏡を用いて行います。
眼科施設には常設されていますが、美容クリニックには置いていないので、私はハンディスリットランプという持ち運び式の顕微鏡を使用しております。
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術前からの評価が大切
本来術前からこのような観察、評価が大切です。
瞼や黒目に炎症や傷がある場合、手術前に治療しておくことでなるべく術後トラブルを回避できます。
結膜炎など繰り返しやすい場合は、結膜に糸を通す埋没より、結膜に操作を行わない全切開の方がいい場合もあります(そもそも手術を勧めない場合もあります)。
クマ治療や目尻切開、タレ目形成、眼瞼下垂手術なども同様です。結膜や黒目に問題がある場合はまずはその治療を行なってからです。
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まとめ
今回は埋没後のゴロゴロ、違和感についてその考えうる原因、対処法をお話ししました。
術前から瞼や黒目の状態を把握しておく必要があります。
ハンディスリットランプを用いた術前評価を行なっています。
お気軽にカウンセリングお待ちしております。
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※美容医療にはさまざまな考え方があり、医師によって意見や方針が異なることもあります。発信内容はあくまで一つの参考としてお読みいただき、ご自身に合った納得のいく医療を選んでいただけたらと思います。
また、意図せず不正確な情報や誤解を招く表現が含まれていた場合は申し訳ありません。その際は適宜修正・補足させていただきます。
【プロフィール】
美容外科医 Dr.夏目隆太郎
https://biancaclinic.jp/doctor/natsume/
形成外科で特に目元や顔面骨を中心としたお顔の手術を多数執刀
目元の治療に関しては、見た目の美しさだけでなく、眼科的な機能面も非常に重要だと考え、より安全かつ確かな治療を提供するため、現在は眼科医としても研鑽を重ねている
メスを使う治療だけでなく、ヒアルロン酸注入などの切らない施術を積極的に取り入れ、
美容外科・美容皮膚科・形成外科・眼科といった多角的な専門的視点から
日本を代表する美容健康再生医療クリニックであるBIANCA CLINICにて最新美容医療を提供している
【経歴】
2020年 東京医科大学卒業 東京都済生会中央病院
2022年 東京慈恵会医科大学附属病院形成外科
2023年 東京慈恵会医科大学附属柏病院形成外科
2024年 BIANCA CLINIC
【所属学会/資格】
日本美容外科学会(JSAS)
日本形成外科学会正会員
日本頭蓋顎顔面外科学会正会員
日本眼科学会正会員
日本美容内科学会正会員
【SNS】
Instagramアカウント
https://www.instagram.com/dr.natsume?igsh=OHBvd3VtajV1bmY1&utm_source=qr