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Dr’s BLOG / 先生のブログ一覧

2025-09-28

アドバテックスの1319nm波長とは?酒さ・炎症後紅斑にも効果的

アドバテックス導入以降、赤ら顔、酒さの治療で大人気となりました。

赤みの波長であればVビームやIPLで585nm程度と以前も記述しましたが、1319nmの何に効果があるのかを書いてみたいと思います。

皮膚科専門医の葉山愛弥です。

 

赤ら顔や酒さ、ニキビの炎症が落ち着いた後に残る赤み(炎症後紅斑)でお悩みの方は多くいらっしゃいます。これらの赤みは、単に血管が拡張しているだけでなく、皮脂腺や炎症の影響が複雑に関係していることがあります。そうした慢性的な赤みに対して、近年注目されているのが「アドバテックス(ADVATx)」という治療法です。

アドバテックスは、585nmと1319nmという2つの波長を組み合わせて照射することで、赤みの原因をより多角的に治療できる新しいタイプのレーザーです。特に1319nm波長は、これまでのVビームやIPLでは届きにくかった真皮層の炎症や皮脂腺にアプローチできるのが特長です。

 

1319nm波長が効く理由

1319nmの波長は、皮膚の中の「水分」に吸収されやすく、表面を傷つけずに肌の奥まで熱を届けますこの熱エネルギーが皮脂腺に働きかけることで、過剰な皮脂分泌や慢性的な炎症を抑えることができます。皮脂腺の活動が落ち着くと、赤みを引き起こす炎症環境も改善しやすくなり、結果的に肌の赤み全体が落ち着いていくのです。

従来のVビームなどは、血管に直接反応して赤みを減らす「血管治療」が中心でしたが、1319nm波長は「炎症を鎮める治療」にも関与します。そのため、単なる血管拡張だけでなく、酒さやニキビ後の赤みのように、皮脂腺や炎症が関わる赤みにも高い効果が期待できます。

このように、1319nm波長は血管拡張を単に焼灼するのではなく、炎症性背景そのものを穏やかに整える「根本治療的」な作用を持つと報告されています。

 

酒さや炎症後紅斑への効果

 

酒さや炎症後紅斑は、皮脂腺の過剰な反応や慢性的な炎症が背景にあることが多く、これまでの治療では改善が難しいケースもありました。アドバテックスの1319nm波長は、こうした“肌の奥の炎症”に働きかけて環境を整えるため、赤みの再発を防ぎながら少しずつ落ち着かせていくことができます。炎症を繰り返していた肌も、継続治療によって安定した状態を保ちやすくなります。

 

効果実感までの期間と治療回数の目安

 

アドバテックスは、1回の施術でも赤みの軽減や肌のトーンアップを感じる方もいますが、炎症や血管の反応は個人差が大きいため、2〜4週間ごとに3〜5回程度の継続治療がおすすめです。繰り返すことで、炎症の鎮静や皮脂腺のコントロールが安定し、再発しにくい肌環境を整えることができます。酒さや慢性の赤ら顔の場合は、1クール後に様子を見ながらメンテナンス治療を行うと、より持続的な効果が期待できます。

効果の実感は、早い方で1〜2回目から徐々に赤みの減少を感じることが多く、3回目以降に肌トーン全体が均一になり、再燃しにくい状態を実感される方が増えます。照射後は軽いほてり感が出る場合もありますが、数時間で落ち着くことがほとんどです。

 

Vビーム・IPLとの違い

 

Vビームは595nmの色素レーザーで、酸化ヘモグロビンに選択的に吸収されるため、毛細血管拡張や血管性の赤ら顔に高い効果を発揮します。しかし、出力を高くすると紫斑(赤紫の点状出血)が出るリスクがあり、ダウンタイムが長くなる傾向があります。これに対し、アドバテックスは585nmで穏やかに血管をターゲットとしながら、1319nmで炎症や皮脂腺にもアプローチできるため、紫斑を出さずに赤みを鎮められるのが大きな違いです。

一方、IPL(光治療)は複数の波長を含む光を照射するため、赤みだけでなくシミやくすみ、毛穴の開きなどの複合的な肌悩みに適しています。血管への反応は穏やかで、炎症後紅斑など軽度の赤みには有効ですが、皮脂腺や深部炎症には届きにくい傾向があります。したがって、血管性赤みにはVビーム、炎症性赤みにはアドバテックス、軽度な赤みにはIPLという使い分けがポイントです。

 

ダウンタイムが少なく、肌質も改善

 

1319nmの照射は、表皮にほとんどダメージを与えないため、施術後の赤みや紫斑(出血斑)が出にくいのも特徴です。治療直後からメイクが可能なケースも多く、日常生活に支障をきたしにくいのが利点です。また、真皮にやさしい熱刺激を与えることで、コラーゲンの生成が促され、毛穴の引き締めや肌のハリ改善といった美肌効果も期待できます。

アドバテックスの1319nm波長は、血管そのものを狙う従来のレーザーとは異なり、赤みの背景にある皮脂腺や炎症にも働きかけるのが特長です。VビームやIPLで改善しきれなかった赤みや、酒さ・炎症後紅斑のような慢性的な赤ら顔にも効果が期待できる新しい治療法です。

繰り返す赤みや、ニキビ後の赤みがなかなか引かないとお悩みの方は、1319nm波長を搭載したアドバテックスを是非お試しください。

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