タトゥー消したいときはどうしたらいい?タトゥー除去の光と闇
こんにちは!
美容外科医・美容皮膚科医の横山歩依里です。
「昔のタトゥーを消したい」
「結婚・就職のために見えないようにしたい」
「気兼ねなく温泉に行きたい」
そういったお悩みはございませんか?
そんな方に適応なのが、ピコレーザーによるタトゥー除去です。
しかし、実際のところ、タトゥーを短期間で簡単に消すことは困難です。
長い期間、費用、丁寧なアフターケアが必要な長期戦の治療になります。
↑2回治療後
タトゥーとは
針先に付着させたインクを皮膚内の真皮まで入れ込み模様や図柄を描く身体装飾の一種
タトゥー除去に関して肝になってくるのが、インクが真皮層まで入り込んでしまっているということ。
刺青とタトゥーの違い
これに明確な違いはありません。
ただ、皮膚に刺す針の深さが異なるという考え方はあります。
一般的に刺青は深く刺しており、複数の色を組み合わせ立体的で複雑な絵柄や文字が描けます。肌の広範囲にわたって描かれるケースが多いです。
一方のタトゥーは浅く針を入れるのが特徴で、平面的な仕上がりになります。
おしゃれ感覚でワンポイントに入れるケースが多くみられます。
しかしどちらも「皮膚から何ミリに針を刺す」という明確な規定はありません。
そして共通するのが、どちらも一度入れると除去するのが難しいということです。
近年はタトゥーへの心理的ハードルが下がり、気軽に入れる方も増えています。
しかし忘れてほしくないのは、
「入れるよりとる方が何十倍も大変」「感染症やアレルギーといったリスクもあり」
ということ。
タトゥー除去の基本:インクは真皮層に沈着している
おさらいですが、タトゥーは皮膚の奥の真皮層にインクが定着しているため、
表面のスキンケアでは落とせません。
医療用レーザーでインク粒子を破壊し、体内で吸収・排出させることで
少しずつ薄くしていくのが基本原理です。
ピコレーザーの仕組み
最新のピコレーザー(PicoSure/PicoWayなど)は、
「ピコ秒=1兆分の1秒」という超短時間の衝撃波でインクを粉砕します。
従来のナノ秒レーザーよりも粒子を細かく壊せるため、
炎症や瘢痕のリスクが少なく、多色タトゥーにも対応できます。
治療回数・期間・費用の目安
タトゥー除去は1回で消えることはありません。
多くの場合、約2ヶ月ごとに複数回通院が必要です。
費用も範囲により異なりますが、
小範囲でも1回数万円〜広範囲では数十万円単位になるケースもあります。
決して1回で完結できる治療ではないため、費用と期間がしっかりかかることは理解しておく必要があります。
ダウンタイムとアフターケア
普通のレーザーと比べて、タトゥー除去のダウンタイムは長め/アフターケアも大変と思っておいてください。
経過には個人差がありますが、以下のような反応が一般的です。
・発赤・腫れ・水ぶくれ・かさぶた(1〜2週間程度)
・色素沈着・色むら
・入浴・プール・摩擦・日焼けは一定期間NG
・照射後は軟膏・ガーゼ保護を1~2週間
さらに、炎症後色素沈着(PIH)を防ぐために
内服(トラネキサム酸、ビタミンCなど)や外用(ハイドロキノン等)の併用が推奨されます。
つまり、タトゥー除去は
「通う時間」「ケアの手間」「費用負担」の3点を
しっかり理解した上で始めることが大切です。
他の治療法との比較
他の治療法と比較すると、
広範囲のタトゥーに関しては、回数や費用はかかるもののレーザーが望ましいかと考えられます。
小範囲でしたら外科的処置も選択肢には挙げられますが、傷跡が残るリスクがありますので
一長一短であることを理解した方がいいでしょう。
■現実的なまとめ:時間・費用・根気が必要
ピコレーザーによるタトゥー除去は、
・10回以上かかることもある
・費用は数十万円以上になることもある
・アフターケア、通院の継続が不可欠
という“根気のかかる治療”です。
また、酷なことを言うようですが、レーザーを何十回やっても、元の肌と完全に一緒になるわけではないです。
治療途中は、まだらで色むらが出るので、治療前よりも悪目立ちすることもあります。
一方で、正しい治療を適正な間隔で受け、アフターケアを徹底すれば
タトゥーをある程度綺麗に除去することは可能です(完璧は望まない方がいいです)。
ご興味のある方は是非一度診察にいらしてくださいね。当院ではカウンセリングだけでも大歓迎です。
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【プロフィール】
美容外科医/美容皮膚科医 Dr.横山歩依里
日本を代表する美容健康再生医療のクリニック|BIANCA CLINIC GINZA/OMOTESANDO
前職では、美容皮膚科医としてクリニックの立ち上げからクリニック開設に携わり、3年間院長として従事。
約2万人の肌と顔に向き合い、クリニックの発展にも寄与。
治療領域をさらに広めるために、現在は日本を代表する美容健康再生医療クリニックであるBIANCA CLINICに転職。
美容皮膚科の枠にとどまらず、美容外科、美容内科も含めウェルエイジングのために最新美容医療を提供している。
【経歴】
2020年 広島大学医学部医学科卒業
2020年 JCHO東京新宿メディカルセンター及び関連病院勤務(国立国際医療研究センター病院、東京山手メディカルセンター)
2022年 医療法人社団ELM入職 麻布院 院長歴任
2025年 BIANCA入職
【所属学会/資格】
日本美容皮膚科学会
日本抗加齢医学会
産業医資格
【SNS】
Instagramアカウント
https://www.instagram.com/dr.airi