太ってしまう最大の原因はインスリン抵抗性!
皆さん、新年あけましておめでとうございます。
今年も少しずつブログを書いていきますので、ご覧いただければ嬉しいです。
今回からは、米国の抗加齢医学会で学んだことを(ネタはたくさんあるので)少しずつご紹介していこうと思います!
まずは興味がある方も多いと思う、太りやすさや肥満についてのお話です。
年末年始に美味しいものをたくさん召し上がって、体重減らさないとな〜💦とお困りの方もいらっしゃるかもしれません。
近年ではGLP-1受容体アゴニストという素晴らしいお薬が登場し、世界中で大人気となっており、もちろんこのお薬は肥満患者さんにとって、これは生活の質の大幅な改善につながり多くの病気の発生率を減少させます。
しかしGLP-1アゴニストであるセマグルチドを使った臨床試験(STEP1とSUSTAIN 8)の結果、減少した体重の39-40%が脂肪以外の体重であることが報告されています(およそ体重減少の 25 %以上は筋肉が減っていると考えられています)。
理想はこのように体重減少をしなくてもすむように太らないことですが、この太る原因は何なのでしょうか?
もちろん「摂取カロリーが消費カロリーを超えない」、というのは答えの一つではあっても全てではありません。
例えば、腸や免疫のバランス、慢性炎症、栄養素の欠乏などがあっても脂肪の増加、太りやすさに繋がります。
感染症や代謝能力の低下(甲状腺機能を含む)も原因の一つですし、性ホルモンのアンバランスやお薬の影響もあるかもしれません。
ストレスや睡眠不足でコルチゾールが過剰となっていたり、そもそも食べ物で炭水化物、糖質の摂取(グルコースバランス)が多かったら太ってしまうことは想像に難くありません。
個人個人によって太ってしまう原因は様々でも、これらの中でおそらく多くの方でいちばんの原因となっているのが、ブログの題にもなっているインスリン抵抗性です。
インスリン抵抗性とは、血糖値を下げるために膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、もともと少しの量でも分泌されるとよく効いて血糖値が下がっていたものが、インスリンが分泌する機会が多いとだんだんと麻痺してきて、少しの量だと効きにくくなってくることを指します。
インスリン抵抗性があると、ウエストが太くなったり(ウエスト・ヒップ比の上昇)、空腹時血糖やインスリンや中性脂肪の値が上がったり、高血圧になったり、Mg/K比や、HDLコレステロールの値が下がったりします。
この状態が続くと、肥満や糖尿病、脂肪肝、心血管疾患、多嚢胞性卵巣症候群などのリスクが上がってしまうことがわかっています。
このようなインスリン抵抗性の原因は、遺伝子多型もありますが、筋肉量の減少、運動不足や腹部脂肪の増加、酸化ストレス、炎症、睡眠不足や高GIや果糖の過剰摂取、ビタミンDなどの微量栄養素の摂取不足、内分泌かく乱物質(重金属や有機溶剤など)への暴露などなど、自分で予防することもできることがたくさんあります。
これらへの取り組みはダイエットや太らなくなるだけではなく、色々な不調を未然に防ぐことにも繋がります。
まずはできることから、始めてみても良いかもしれません😊