”クマ取り”で、いつも疲れてる顔からの卒業!
〜クマ治療のこと、知りたい方へ〜
みなさん、こんにちは!
形成外科専門医のありす先生です。

「最近、疲れていないのに『疲れてるの?』って聞かれるんです」
「コスメを買いに行ったらBAさんにクマを指摘されました」
「ずっとコンシーラーで隠してたけど、消せるってほんとですか?」
あら?これ自分のことだわと思った方は、ぜひこの続きを読んでみてください。
これらは、ご相談に来られた患者様からよく聞くフレーズです。
年齢とともにクマやたるみは目立ちやすくなりますが、長年付き合ってきた分、仕方のないものだと諦めていた方も多いです。
そんな方も…諦めないで!気になったタイミングこそが変化のチャンスです。
手術に抵抗がある場合でも、その方に応じて注入などの施術を選択することも可能です。
この記事では、クマの種類や治療法、注意点などを、初めてクマ取りを検討する方向けに分かりやすく解説します。
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そもそもクマの種類とは?
クマには主に3種類あります。
- 黒(影)クマ:皮膚のたるみや脂肪の突出による凹凸
- 茶クマ:皮膚への繰り返される刺激による色素沈着
- 紫クマ:眼輪筋や血管が透けていることよる青黒さ


注入や手術で改善できるのは主に「黒クマ」と「紫クマ」です。茶クマの場合はレーザー治療やスキンケアが適しています。また、それらが組み合わさってできているクマの方も少なくありません。
判断が難しいときはお気軽に診察でご相談ください。
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クマの種類がわかったら、さっそく治療の方法を見ていきましょう!
【① 注入系:ふくらませて「影を消す」方法】
▶ ベビーコラーゲン注入
- 方法:ヒト由来のコラーゲン製剤(ベビーコラーゲン)を注射で目の下に注入。
- 目的:肌のハリを出し、凹みや小じわをふんわり改善。
- メリット:
- 注射のみで手軽
- 仕上がりが自然でなじみやすい
- ダウンタイムが短い(2~3日で落ち着く)
- デメリット:
- 効果は一時的(約半年〜1年)
- 深い凹みには物足りない場合も
👉 おすすめタイプ:軽い影クマ・初めてクマ治療をする人・自然に若返りたい人。
▶ 脂肪注入
- 方法:自分の太ももやお腹などから少量の脂肪を取り、クマの部分(目の下)に注入。
- 目的:凹みを埋めて“影”をなくす。
- メリット:
- 自分の組織なのでアレルギーの心配が少ない
- 定着すれば半永久的に効果が続く
- デメリット:
- 注入量・位置が難しく、左右差が出ることも
- 定着率に個人差があり、再注入が必要な場合も
- ダウンタイム(腫れ・内出血)が2週間~1ヶ月ほど
👉 おすすめタイプ:凹みが強い・ややたるみがある方。比較的しっかり若返りたい人向け。
【② 手術系:原因の「脂肪」を取る/移動する方法】
▶ 経結膜脱脂術(けいけつまくだっしじゅつ)
- 方法:まぶたの裏側(結膜)から余分な眼窩脂肪を取り除く手術。いわゆるクマ取り。
- 目的:目の下のふくらみ(たるみ)を根本から除去してフラットに。
- メリット:
- クマの“袋状のふくらみ”がスッキリ
- 傷が表に出ない(裏から行うため)
- 効果が長持ち(基本的に再発しにくい)
- デメリット:
- 凹みが強い人は、脂肪を取るだけだと逆に影が目立つことも
- ダウンタイムが2週間~1ヶ月程度
👉 おすすめタイプ:ふくらみが強い“たるみクマ”の人。影より“袋”が気になる人。
▶ 脂肪再配置術(脱脂+脂肪移動)
- 方法:ふくらみの原因脂肪を“取る”のではなく、“下の凹み部分に移動して埋める”手術。いわゆるハムラ法。
- 目的:ふくらみと凹みを同時に解消。
- メリット:
- 目元全体が滑らかで自然に若返る
- 再発が少なく、長期的に安定
- デメリット:
- 技術力が必要(クリニック選びが重要)
- ダウンタイムがやや長め
👉 おすすめタイプ:ふくらみと凹みの両方がある“混合タイプ”のクマの人。
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クマ取り手術は、次のような方に向いています。
- 目の下の膨らみが年齢とともに目立ってきた
- メイクで隠してもクマが消えない
- 疲れて見える目元を改善したい
- 自然な仕上がりで若々しい印象にしたい

この方は軽結膜脱脂術だけでここまですっきりとした変化を手に入れました。もちろん、他の要因によって手術だけでは十分な改善が難しい場合があります。仕上がりのイメージがずれないよう、医師とよく相談することが重要です。
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初めてのクマ治療は、少し勇気がいるかもしれません。
でも、自分に合った方法で行えば、目元の印象を若々しく元気に、かつ自然に変えることができます。
- 自分のクマのタイプを正確に把握する
- 医師とカウンセリングで最適な方法を相談する
- ダウンタイムやケアを理解した上で治療に臨む
上記のポイントをおさえて、ぜひ一歩を踏み出してみましょう。
お気軽にご相談お待ちしております!


執筆者:幡手 亜梨子(はたで ありす)
形成外科専門医/美容外科医
九州大学医学部卒業後、大学病院や関連施設で形成外科・美容外科の診療に従事し形成外科専門医を取得。
顔面・体幹の再建手術から美容外科領域まで幅広い症例を経験し、解剖学的知識に基づいた自然で美しい仕上がりを大切にしています。
学生時代にはアイドルとして活動していた経験もあり、“見られる美しさ”と“医療としての美しさ”の両面を理解する立場から、患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提案できるのが強み。
プライベートでは旅行とグルメが好きで、美容やライフスタイルに関する情報をInstagramで発信中。
経歴
- 九州大学医学部医学科 卒業
- 新東京病院 初期研修
- 自治医科大学附属病院 形成外科 勤務
- ルーチェクリニック 勤務
- 新小山市民病院 形成外科 勤務
- 帝京大学医学部附属病院 形成外科 勤務
- JR東京総合病院 美容外科・形成外科 勤務
- 有明ひふかクリニック 勤務
所属学会・資格
- 日本形成外科学会 専門医
専門分野
- 美容外科手術(目元・フェイスライン・婦人科形成など)
- 注入治療(ヒアルロン酸、ボトックス、脂肪注入)
- レーザー・スキン治療
- 再生医療・エイジングケア







