ハムラ法のメリット・デメリット
こんにちは!
「自然な美を、信頼でデザインする。」
形成外科専門医の藤橋政尭です。

前回の記事では、ハムラ法が「ふくらみ+凹み」というクマの本質にアプローチできる最も合理的な治療であることを解説しました。
(前回の記事を読む▶︎https://biancaclinic.jp/blog/46430/)
今回は、ハムラ法のメリット・デメリット・そしてその解決策をしっかり整理してお伝えします。
どんな治療にも長所と短所がありますが、ハムラ法も例外ではありません。
ただし、弱点は明確で、適切に説明して理解していただければ、十分にコントロールできるものばかりです。
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■ メリット①:再発しにくい構造に変えられる
ハムラ法が脱脂と大きく異なる点は、眼窩隔膜(隔膜)を骨膜に固定してタイトニングする、という構造的変化を加えることです。

これにより、脂肪が前方に飛び出しにくくなり将来的な再発予防ができ、術後の状態が長期的に安定します。
脱脂は「脂肪を減らすだけ」なので再発しやすいと言われますが、ハムラ法は原因に対して構造的な変化を加えるため、根本治療に近いのが特徴です。
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■ メリット②:表情がとても自然
脂肪注入では、眼輪筋内や眼輪筋上に脂肪が入っていると、笑った時にモコッと膨らむ、という現象が出ることがあります。
ハムラ法は、移動する脂肪が骨の直上というかなり深い位置に再配置されるため、表情を変えても不自然な膨らみが生じず、極めて自然な仕上がりとなります。
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■ デメリット①:mid-cheek の深い凹みには届かない
ハムラ法で移動させられる眼窩脂肪には、到達距離の限界があります。
再配置できる範囲は、tear trough の溝から約 8〜10mm 程度です。
そのため、 ゴルゴラインの下部であるmid-cheek grooveの尾側の凹みには脂肪が届かないため、ハムラ法だけでは改善できないことがあります。

これは“できない”というより、眼窩脂肪の解剖学的な位置から当然の制約です。
ただし、この範囲の凹みが問題になる場合は二期的に脂肪注入を追加することで十分に補えます。
ハムラ法で上部の構造を整えたうえで、必要な部分にだけ足していくというイメージです。
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■ デメリット②:皮膚の薄さが原因の“色味”には限界がある
ハムラ法は凹凸による影に効果的な治療ですが、皮膚が薄くて眼窩脂肪の色が透けて見えているタイプでは、色味が完全には取れない場合があります。
これは構造ではなく皮膚の厚みの問題であり、ハムラ法だけでは限界がある部分です。
この場合に有効なのが ナノファット注入で、目的はただ一つです。
皮膚の厚みを補うことによって透けて見える色味を軽減する、という厚み補正です。
凹凸(影)をハムラ法で整え、皮膚の薄さによる色味をナノファットで補うことで、より自然で明るい目元に仕上げることができます。
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■ まとめ
ハムラ法には「改善できない範囲」や「色味の限界」はありますが、それらはすべて明確な解決策が存在するコントロール可能な弱点です。
• mid-cheek の下方 → 脂肪注入で補完
• 皮膚の薄さによる色味 → ナノファットで厚み補正
一方で、
• 再発しにくい構造がつくれる
• 表情が極めて自然
• 脱脂だけでは実現できない“影の根本改善”ができる
というメリットの大きさは、ほかの治療ではなかなか得られません。
構造・持続性・自然さのバランスが非常に良く、クマ治療の中でももっとも完成度が高い手術のひとつと言えます。
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【プロフィール】
藤橋 政尭 (ふじはし まさたか)/形成外科専門医
形成外科専門医としての知識と技術を活かし、目元や鼻の手術、顔の脂肪吸引、糸リフト、ヒアルロン酸注入など、お顔全体の美容外科手術に幅広く対応。繊細なデザインが求められる切開手術や修正手術から、ダウンタイムの少ない注入施術・リフト系まで、患者様の理想に合わせた施術を心がけています。
自然な仕上がりとダウンタイムの最小化にこだわり、誠実なカウンセリングを通じて「任せてよかった」と思っていただける医療を追求しています。
「自然な美を、信頼でデザインする。」
そんな想いを大切に、日々の診療に取り組んでいます。
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【経歴】
2015年3月 昭和大学医学部医学科 卒業
2015年4月 昭和大学横浜市北部病院 初期臨床研修
2017年4月 昭和大学病院 形成外科
2017年10月 前橋赤十字病院 形成外科/美容外科
2019年4月 西尾市民病院 形成外科
2020年4月 昭和大学藤が丘病院 形成外科
2020年11月 太田西ノ内病院 形成外科/美容外科
2022年7月 東京労災病院 形成外科/美容外科 診療科長
2022年7月 R.O.clinic 非常勤、くさのたろうクリニック非常勤
2024年4月 銀座TAクリニック副院長
2025年11月 BIANCA CLINIC
【所属学会・資格】
日本形成外科学会 形成外科専門医
日本美容外科学会(JSAPS)会員
日本美容外科学会(JSAS)会員







