眉下切開?二重埋没法?前額リフト?あなたに合った”まぶたのたるみ”の治療法とは
みなさん、こんにちは!
自然で上品な若返りを提案する、形成外科専門医のありす先生です。

年齢とともに気になってくるのが、「まぶたのたるみ」。
鏡を見たときに、なんとなく疲れて見えたり、アイメイクが決まらなくなったり…。
あるいは、まぶたが重く感じたり、視界の上の方がかぶってくるような感覚がある方も多いのではないでしょうか。
ときには、がんばって目を開ける時間が続くせいで頭痛の原因になってしまっている方もいらっしゃいます。
実は一口に“まぶたのたるみ”といっても、その原因はさまざま。
皮膚が余っているのか、眼を開ける力が弱くなっているのか、あるいは脂肪の重たさなのか…原因によって、効果の出る治療は大きく変わります。
今回は、形成外科専門医の視点から、私が普段診察の際に考えていることを簡易的なフローチャートにしてみました。
あなたに合った治療を選ぶ参考になれば幸いです!

~まぶたのたるみ術式選択フローチャート~
STEP 1:まずは「目が開きづらいかどうか」から
① 眉を上げなくても普通に目が開く?
・YES → STEP 2 へ(たるみ中心の悩み)
・NO(眉を上げないと開けづらい / すぐ疲れる) → Aタイプへ
👉 ※医師の診察で判断できるので、正確な自己判断はしなくてOK。 眉を押さえても楽に目が開けられるなら Aタイプ と考えておけば十分。
Aタイプ:目が開きづらい(=挙筋性の眼瞼下垂が疑われる)
あなたの主な悩みは「皮膚のたるみ」よりも “まぶたそのものが重い、開けづらい”こと。
⇒ おすすめの治療は
→挙筋前転(まぶたを開ける筋肉をしっかり働かせる手術)
いわゆる眼瞼下垂の切開法。
皮膚のたるみが多ければ
→ 挙筋前転+上まぶたの皮膚切除
・傷は二重のラインで目立ちにくい
💡 “二重を変えたくない・皮膚だけ取りたい”という場合も、挙筋性の下垂があると皮膚だけ切ってもスッキリしないので、そちらの治療も必要になってきます。
STEP 2:目は開くけど、「皮膚のたるみ」が気になるタイプ(Bタイプ)
ここからは 見た目・好み・仕上がり重視 の選択。
Question:今の二重をそのまま残したい?
① 今の二重をいじりたくないもしくは一重のままがいい
→ 眉下切開(眉の下の皮膚を取る手術)
・傷が完全に消えるとは言えないが、1年程度で目立ちにくくはなる
・二重ラインは全くいじらない、少し広く・浅い印象になる
・まぶたの厚みは軽くなる可能性がある
・自然で“元の顔のまま”若返りたい人向け
ただし注意: 目と眉の間が狭い人は、眉下切開をするとさらに狭く見えて不自然になるので向かない。
→ その場合は前額リフト(額の髪の毛側の傷で眉ごと上げる)
・目と眉の間隔が開く
・傷跡は髪の生え際なので前髪で隠しやすい
・まぶたのたるみが全体的に軽くなる
・二重ラインは全くいじらない、少し広く・浅い印象になる
・眉間や額にしわを寄せにくくなる
② 二重が変わってもOK、一重から二重になってもOK
ブジーによるシュミレーションで改善するなら
→埋没法
・抜糸すれば戻せる
・皮膚のたるみが軽度なら自然に仕上がる
・傷跡はほとんど目立たない
→たるみが残るなら 上瞼たるみ取り(全切開)
・傷は二重ラインで目立ちにくくなる
・一重の人が二重になる
・二重幅は調整可能
・まぶたに厚みが出る可能性がある
適応によっては
→前額リフトや眉下切開も可能
STEP 3:手術が怖い・まずは試したい人
→ ボトックス
・まぶたの “のしかかり感” を軽減
・劇的には上がらないが、軽いたるみなら十分効果あり
・良くも悪くも半年程度で効果が切れるので手術に踏み切る前の“お試し”として使える
くぼみ感が原因なら
→ヒアルロン酸による改善もありうる。

年齢とともにまぶたのたるみが気になり始めるのは、自然なことです。だからこそ、まぶたのたるみには、皮膚の余りや筋肉の状態など、一人ひとりに合った改善方法があります。
手術だけでなく、場合によっては注入などで自然に若々しく見せる方法もあります。
今回ご紹介したフローチャートはあくまで一般的な目安を簡易的に表したものです。
上記に加えて、診察では脂肪の有無などの判断も可能です。必要であれば上瞼脂肪取りを追加します。
実際にあなたのまぶたを拝見しながら、私が一番あなたの理想の目元に近づける方法をご提案いたします。
術式によってはシュミレーションも可能です。
ダウンタイムや費用なども含めて自分に合った治療を知ることが、安心して若々しい目元を手に入れる第一歩です。
迷ったときは、ぜひお気軽にご相談ください。
あなたらしい美しさを一緒に見つけて、理想の若返りを叶えましょう!

執筆者:幡手 亜梨子(はたで ありす)
形成外科専門医/美容外科医
九州大学医学部卒業後、大学病院や関連施設で形成外科・美容外科の診療に従事し形成外科専門医を取得。
顔面・体幹の再建手術から美容外科領域まで幅広い症例を経験し、解剖学的知識に基づいた自然で美しい仕上がりを大切にしています。
学生時代にはアイドルとして活動していた経験もあり、“見られる美しさ”と“医療としての美しさ”の両面を理解する立場から、患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提案できるのが強み。
プライベートでは旅行とグルメが好きで、美容やライフスタイルに関する情報をInstagramで発信中。
https://www.instagram.com/p/DP5P123kUR8/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
経歴
- 九州大学医学部医学科 卒業
- 新東京病院 初期研修
- 自治医科大学附属病院 形成外科 勤務
- ルーチェクリニック 勤務
- 新小山市民病院 形成外科 勤務
- 帝京大学医学部附属病院 形成外科 勤務
- JR東京総合病院 美容外科・形成外科 勤務
- 有明ひふかクリニック 勤務
所属学会・資格
- 日本形成外科学会 専門医
専門分野
- 美容外科手術(目元・フェイスライン・婦人科形成など)
- 注入治療(ヒアルロン酸、ボトックス、脂肪注入)
- レーザー・スキン治療
- 再生医療・エイジングケア







