ボトックス注射のダウンタイムにおける症状や施術後の注意点について解説
皮膚の切開を行わず注射のみでシワ改善などの効果が実感できるボトックス注射は、ダウンタイムも比較的短く気軽に受けやすいことから、幅広い層の方に人気の施術です。しかし、ボトックスによる効果を十分に引き出すためには、施術後の過ごし方に気をつける必要があります。適切でない過ごし方をしてしまうと、効果が弱まったりダウンタイム期間が長引いてしまったりする恐れもあるため、注意点をきちんと把握しておくことが大切です。この記事では、ボトックス注射のダウンタイムにおける期間や症状、施術後の過ごし方などについて解説します。ボトックス注射の施術を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
ボトックス注射(botox)とは
ボトックス注射とは、ボツリヌス菌から抽出したタンパク質の一種、A型ボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)を投与する治療方法です。A型ボツリヌス毒素は、筋肉の収縮に関与している神経伝達物質の分泌を阻害する働きを持つのが特徴。緊張している筋肉に注入することで筋肉の働きを弱め、表情ジワやエラ張りの改善などに効果を発揮します。
ボトックス注射という呼び名は、アラガン社のボツリヌストキシン製剤「ボトックスビスタ®」に由来しています。「ボトックスビスタ®」は、65歳未満の成人における眉間または目尻の表情ジワへの効果効能が認められている国内唯一の製剤です。メスを使わず注射のみで施術でき、ダウンタイムも短く済むため、BIANCA CLINICでも高い人気を誇る施術メニューの1つです。効果の持続期間は、3~6ヶ月程度。ボトックス注射の効果を持続させるためには、年に2~3回の頻度で定期的に施術を受けていただくのが良いでしょう。
■ボトックス注射の効果
ボトックス治療は、注入する深さや部位によって大きく効果が異なります。表情ジワの原因となる筋肉に製剤を注入する一般的なボトックス注射は、額や眉間、目尻のシワなどに効果を発揮するものです。また、皮膚の真皮層に少量の製剤を注入するマイクロボトックスリフトを行えば、ちりめんジワや首のリフトアップ、皮脂分泌の軽減も見込めます。ボトックス注射によって効果が期待できる症状は次のとおりです。
<顔>
・表情ジワ、小ジワの改善(眉間、額、目尻、目下、小鼻、顎、首など)
・エラ張りの改善
・ガミースマイルの改善
・人中短縮
・口角リフト
・過剰な皮脂分泌の抑制 など
<体>
・肩こりの改善
・デコルテラインの形成
・片頭痛の軽減
・ふくらはぎを細くする
・腋臭(わきが)の低減
・多汗症の改善 など
ボトックス注射のダウンタイム中に起こりうる症状
数多くある美容医療の中でも、ボトックス注射は副作用が比較的少ない施術メニューです。しかし、施術後のダウンタイム中には、一時的に次のような症状が見られる場合があります。
■腫れ・内出血・赤み
ボトックス注射は針を刺す施術であるため、注射した部位に腫れや内出血、赤みが生じる場合があります。また、稀にA型ボツリヌス毒素製剤に含まれる成分や注射針の金属などによって、アレルギー反応が起こり、同様の症状が生じることもあります。アレルギー症状は、基本的には軽症で済むことが多いです。しかし、重症の場合は動悸や吐き気、アナフィラキシーショックなどにつながる可能性もあるため、これまでにA型ボツリヌス毒素製剤によってアレルギーを起こしたことがある方は施術をお受けいただけません。
■痛み
痛いと感じる程度には個人差があるものの、ボトックス注射の針は点滴や採血の際に使用される針よりも細く、穿刺時の痛みはチクッと感じる程度で済むことがほとんどです。また、薬剤が注入される際に痛みを伴いやすい傾向にありますが、BIANCA CLINICでは独自配合した薬剤を使用し痛みの軽減を図っております。
しかし、ボトックス注射を受けた方の中には、稀に施術後にも痛みを感じる方がいます。施術後に感じる痛みは長時間続くものではなく、時間の経過とともに治まっていくのが一般的です。痛みが強い場合は、保冷剤や氷などで患部を冷やしてあげると、血管が収縮され痛みを軽減できることもあります。
■表情のひきつり
筋弛緩作用を持つA型ボツリヌス毒素は、注入量が多すぎたり適切でない部位へ注射をしてしまったりすると、表情がこわばって笑顔が不自然になる場合があります。具体的には、口角が上げづらくなる、口角が左右非対称になる、眉が吊り上がった状態のままになる、まぶたが重く目が開きにくくなる(眼瞼下垂)など。また、口まわりの筋肉に注入する施術では、顎の筋肉が緩むことで食事や硬いものを噛んだ際に違和感を覚える方もいます。
■皮膚のたるみ
ボトックス注射は、打ち方によって皮膚がたるんで見えることがあります。これは筋肉が萎縮することで皮膚が余ってしまうことが要因。余った皮膚が重力に負けてたるんだように見えてしまうのです。通常はあまり起こらない症状ですが、年齢が高めの方や皮膚の弾力性の低い方は、たるみやすい傾向にあるため、医師としっかり相談したうえで施術を受けることが大切です。
ボトックス注射のダウンタイム期間
メスを使わないボトックス注射は、縫合や抜糸などの必要がなく、表皮へのダメージはほとんどありません。そのため、ダウンタイム期間は比較的短く、前述したような副作用が見られても数日程度で軽減するのが一般的です。長い場合でも時間経過とともに症状は次第に落ち着き、数週間~1ヶ月ほど経つと消失します。しかし、ダウンタイム期間中の過ごし方によっては、副作用が長引いてしまう場合もあるため注意が必要です。
また、施術効果については、注射した当日はほとんど変化が見られません。2~3日後から徐々に変化が現われはじめて1~2週間ほどで安定し、3~6ヶ月間程度効果が持続します。
ボトックス注射のダウンタイム期間中の過ごし方
ダウンタイム期間が短いボトックス注射ですが、副作用がまったく出ないというわけではありません。副作用の悪化を避けるため、治療を受けた後は、次の行為に注意してお過ごしください。
■注入部位を触らない
施術してすぐに患部へ触れると、皮膚常在菌が体内へと侵入してしまい感染症を引き起こす恐れがあります。腫れや内出血などの症状を悪化させないためにも、施術直後はむやみに患部へと触れないようにしてください。
■注入部位をこすったりマッサージしたりしない
製剤が患部にまだ定着していない施術後すぐは、患部をこすったり揉んだりすると、製剤がほかの範囲へと広がり分散される可能性があります。そうなると別の部位に効果が出てしまったり、希望部位への効果が弱まってしまったりする恐れがあるため、施術直後~1週間程度は患部を過度に触らないようにしてください。
■激しい運動やお酒、長時間の入浴は控える
A型ボツリヌス毒素は熱に弱い成分です。激しい運動や飲酒、長時間の入浴、サウナなど体温を上昇させる行為は、効果を弱めたり内出血や腫れを悪化させたりする可能性があるため、施術当日は避けるようにしてください。
これらは血管を拡張させる行為でもあり、血流が良くなることでA型ボツリヌス毒素製剤が患部に定着するのを妨いでしまいます。なお施術当日でも、シャワーや軽めの入浴については問題ありません。
■施術後すぐに横にならない
施術を受けた後すぐに体を横向けにすると、患部にまだ定着していない製剤がほかの部位へと流れる可能性があります。製剤が流れると得られるはずの効果が弱まってしまうため、施術後すぐは椅子に座るなどして横にならずに安静に過ごすようにしてください。
また、就寝中は寝具で注入した部位を圧迫して刺激を与えてしまわないよう、寝る姿勢についても注意してください。
■紫外線対策をする
A型ボツリヌス毒素は熱に弱く、日焼けによって皮膚表面の温度が上昇すると、効果が低下する恐れがあります。そのため、施術を受けた後1週間ほどは、患部が直射日光にさらされないよう外出時の紫外線対策をしっかり行うようにしてください。
■施術後3ヶ月間は避妊する
ボトックス注射は、胎児や乳児に対して安全性が証明されているものではありません。そのため、妊娠中や授乳中の方はボトックス注射をお受けいただけないほか、施術を受けた方についても注入後3ヶ月間は避妊することを推奨しております。
ボトックス注射のダウンタイム中でもメイクが可能
ボトックス注射はダウンタイム中でもメイクが可能であり、施術を受けた後も化粧をしてお帰りいただけます。ただし、注入した部位は刺激に弱くなっているほか、患部をこすると製剤がほかの部位へと流れてしまう可能性があります。ダウンタイム中のメイクはこすり洗いしないで済むよう、いつもより薄めにしておくことをおすすめします。
ダウンタイム中に異常を感じた場合の対処方法
ダウンタイム期間が短く、副作用のリスクも比較的少ないボトックス注射ですが、症状の出方や期間には個人差があります。もしも症状が過度に出たり、通常のダウンタイム期間よりも長引いたりするようであれば、速やかに医師へとご相談ください。また、当院はホスピタリティのある対応を大切にしております。重篤な症状が出ていない場合でも、不安な点や気になることなどがあればどうぞお気軽にお尋ねください。
まとめ:ボトックス注射のダウンタイムや副作用が心配な方はBIANCA CLINICへ
ボトックス注射は、施術後の過ごし方によっては副作用が強く出たり効果が弱まったりする可能性があるため、ダウンタイム中は医師のアドバイスに沿って注意点に気をつけながら過ごすことが大切です。
また、医師の経験値や技量によってダウンタイム症状が出る場合もありますが、BIANCA CLINICでは美容外科や美容皮膚科にて高度な臨床経験と実績を積んできた医師が、厚生労働省で認定されたボトックスを用いて施術を行います。さらに、定期メンテナンスにおいても同じ医師が担当させていただいており、前回施術時との効果を比較しながら担当医師がA型ボツリヌス毒度製剤の注入量を細かい単位数まで設定して治療致します。ボトックス注射のダウンタイムや副作用が心配で一歩が踏み出せずにいる方も、どうぞご安心してBIANCA CLINICにお任せ下さい。
施術詳細
ボトックス注射
施術にかかる時間:10分程度
施術期間・回数の目安:約3~6ヶ月に1回程度 ※個人差があります。
入浴・洗顔:施術後当日より可能
メイク:施術後当日より可能
禁忌:次の方は施術をお受けいただけません。
・妊娠中・授乳中および妊娠の可能性がある方
・ボツリヌス毒素および使用する製剤に含まれている成分にアレルギーがある方
・全身性の神経接合部障害、全身性の筋肉の疾患がある方(重症筋無力症、ランバード・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症など)
※詳細は医師にお尋ねください。
注意事項:次の方は施術を受ける場合、必ず医師に申し出てください。
・他の医療機関でボトックス注射の施術を受けている方
・喘息など慢性的な呼吸器疾患や、緑内障の場合
・パーキンソン病の治療薬、抗菌剤、精神安定剤、筋弛緩薬などを服用中の方
※詳細は医師にお尋ねください
副作用、腫れ、内出血、表情の強張り、感染など使用製剤について:
・A型ボツリヌス毒素製剤注入の治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれる可能性があります。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、当クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・諸外国における安全性等に係る情報
-ボトックスビスタ®は「65歳未満の成人における眉間又は目尻の表情ジワ」で国内薬事承認
-NABOTAは米国FDA・韓国KFDA承認を取得
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。