予約ボタン

blog

Instagramアイコン lineアイコン ショップアイコン youtubeアイコン サロンアイコン tiktokアイコン
Instagramアイコン lineアイコン ショップアイコン youtubeアイコン サロンアイコン tiktokアイコン

Dr’s BLOG / 先生のブログ一覧

2024-01-17

マンジャロ(GLP-1/GIP)の新しい研究

マンジャロ GLP-1

GLP-1受容体作動薬で体重を減少させることが可能になり、過体重に悩む方も以前に比べると、とっても痩せやすい良い時代になったなぁと思います。

過体重の方や、生活習慣病の方がGLP-1受容体作動薬を使って体重を落とすと、例えば脂肪肝がある方だったらそれが改善したり、コレステロールや中性脂肪、HbA1c、γ-GTPなど様々な数値が良くなることは多くの患者さんや先生方が経験されていることです。

そんな次世代のメトホルミン(人類の寿命を延ばすお薬)として期待されているGLP-1受容体作動薬ですが、GIPと併せた新しいお薬であるマンジャロ(チルゼパチド)の論文が話題となっています。

GLP-1作動薬を使ったことがある方なら経験したことがあるかもしれないリバウンドに関する論文です。

この論文では、GLP-1をどれだけの期間使うのが良いのだろうか?という疑問に対する一つの答えとなる結果が出ており、今回はその論文をご紹介したいと思います。

 

内容としては、783人の被験者さんに9ヶ月間、マンジャロを週1回10mg or 15mg 投与し、その後1年1ヶ月被験者さんを無作為で2つのグループに分け、335人がマンジャロを引き続き週1回投与され、もう一つのグループに振り分けられた335人はプラセボ(特に効果のない薬、生理食塩水など)を投与しました。

また、マンジャロだけではなく計88週間を通じて、毎週150分の運動と500キロカロリーのカロリーカットした食事をするよう、カウンセリングが行われ、

結果として、最初の9ヶ月間では平均20.9%の体重減少が見られましたが、その後の2つのグループに振り分けた後は、マンジャロを投与されたグループは引き続き体重が減少しさらに平均5.5%減ったのに対し、プラセボを投与されたグループでは体重は再び増え、平均+14%となってしまいました。

第0週から第88週までの全平均体重減少率は、マンジャロをずっと使っていたグループで25.3%、途中でプラセボに切り替えたグループで9.9%という結果でした。

悲しいことに、途中でプラセボに切り替えたグループでは、一旦痩せた体重をほぼほぼキープできた人は9.9%、つまり10人に1人しかいなかったのです。

一方、長期間マンジャロを使ったグループでは、なんと8割も同程度の体重減少をキープできたという結果でした。

 

この結果を見て、どう思われるでしょうか?

GLP-1受容体作動薬はやってもリバウンドしてしまうので無駄? 長期間しないと意味がない? 

私は、運動や食事の習慣を体重を減らすようなライフスタイルに変えないと、一生GLP-1を使わないといけなくなってしまう、と思いました。

最近ではGLP-1に関する悪いニュースも多いですが、その主な原因は、栄養や運動、脂肪減少、体組成などについて時間を十分とって詳しく説明しない医師や、それらを変えようとしない患者さんが原因なのではないかと思います。

具体的には、十分なタンパク質やミネラル、水分の摂取、またレジスタンストレーニングと有酸素トレーニング、十分で適切な睡眠、これらをGLP-1を使いながら習得し、体重を減らした後は1年に数回、適宜GLP-1を使用する期間を設けて理想的な体組成をキープする、GLP-1を自分の生活に統合するということが大切だと思います。

 

ja Japanese