牛乳にはカルシウムが豊富に入っているから骨に良いと思っている方も多いかもしれません。

牛乳、チーズなどの乳製品は、例えばたくさん摂ると背が高くなったり骨が強くなったり、またヨーグルトなどは腸の環境を整えたりといった健康的なイメージがある一方で、実際は反対に、骨を弱くしたり腸を荒らしてしまったりといった可能性があるということがわかってきています。

 

骨の健康と乳製品の関係についての論文は多く、その中でも大規模な研究として、1980 年にアメリカで行われた、34 歳から 59 歳までの 77,761 人の女性を対象とした 12 年間にわたる前向き研究があります。

この結果は残念ながら、牛乳を飲んでも股関節や前腕などの骨折を防ぐことはできず、さらに悪いことに乳製品の摂取が多い人（1日3杯以上牛乳を飲む人）は、牛乳をほとんどまたは全く飲まない人よりも骨折率が高かったという結果でした。

 

美味しい乳製品は、毎日習慣的に摂取するのではなく、特別なときに美味しく少しだけ摂取するのが良いかもしれません。

最近では豆乳以外にも、アーモンドミルクやオーツミルク、ココナッツミルクやライスミルクなど牛乳の代替品も多くありますので、お好みに合わせて選んでいただくのも良いと思います。