ボトックスで抗体ができるって本当?知っておきたい原因と予防法
「ボトックスを打ち続けると、抗体ができて効かなくなるって本当?」
このような不安を抱く方も少なくありません。
今回は、BIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)の明石仙姫医師がボトックスの抗体ができるメカニズムや抗体を作らせないためのポイントを解説します。
BIANCA 明石仙姫医師プロフィール
幼少期を中国で過ごし中国語と韓国語と日本語を話すトリリンガル。名古屋大学医学部医学科を卒業後、糖尿病・内分泌内科を中心に内科に従事し内科専門医を取得しているため内科学に詳しい。その後大手の美容外科で外科手術や注入治療などを5000件以上経験し、都心部の院長を経験。手術では特に二重埋没やクマ治療などの目周り手術を得意とする。 現在はBIANCAクリニックで、美容外科・美容内科・美容皮膚科の全てを通して、外見だけでなく内面からもトータルにナチュラルに美しく輝くサポートをしている。
<所属学会・資格等>
・日本内科学会 内科専門医
・日本糖尿病学会
・日本美容外科学会
・日本抗加齢医学会
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そもそもボトックスの「抗体」ってなに?
「抗体」とは、体の中に入ってきたウイルスや細菌などの「異物」をやっつけるために作られる、たんぱく質の一種のこと。
ボトックス製剤も「異物」とみなされ、攻撃されることがあります。
なぜ抗体ができると問題かというと、ボトックス注射の効果が徐々に薄れていく場合があるからです。
(ただし、非常に稀なケースです。)
ボトックスの抗体リスクを下げる3つのポイント
ボトックスの抗体を作らせないためには以下の3つのポイントを守りましょう。
不純物の少ない製剤を選ぶ
抗体ができる原因のひとつは、製剤中の不要なタンパク質(不純物)。
実は、ボトックス製剤に含まれる不純物の量は製剤によって異なるんです。
ビアンカクリニックで取り扱っている「コアトックス」は、韓国のMedytox社が製造するボツリヌストキシン製剤。
不純物が少なく、従来の製剤に比べて抗体産生リスクが低いとされています。
複数箇所に打つなら一度にまとめて施術する
「額・眉間・エラ」など複数部位に定期的にボトックスを打つ場合、ちょこちょこ別日に分けず、同日にまとめて施術しましょう。
また、施術の間隔は3ヶ月以上空けるのが望ましいとされています。
適切な量を守る
ボトックスの使用量が多すぎると抗体のリスクが高まりますが、逆に少なすぎると十分な効果が得られません。
ビアンカクリニックでは、患者様一人ひとりの筋肉の状態や部位に応じて、適切な単位数を設定しています。
実際に抗体ができる確率は?
「そうは言っても、やっぱり抗体ができたら怖い…」と思われるかもしれません。
ですが、実際のリスクはごくわずか。
アラガン社による大規模な臨床試験(Naumann Mら、2010年)では、2240名のうち抗体陽性と判定されたのはわずか11名。
そのうち、ボトックスの効果が完全になくなったのはたった3名という報告もあります。
このように、正しい使い方を守れば、ほとんどの方が抗体による影響を受けることなく、ボトックス治療を継続することができます。
参照:【Naumann M et al. Mov Disord 2010;25(13):2211-2218)】
ボトックスの抗体リスクは正しい知識で下げられる
ボトックスの抗体リスクは、製剤の選び方や施術の間隔、適切な量に気を配ることで、下げられます。
抗体のリスクは確かに存在しますが、正しい知識と医師のサポートがあれば過度に心配する必要はありません。
ビアンカクリニックでは、製剤の選定から注入計画まで丁寧にサポートいたしますので、安心してご相談ください。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の疾患の診断、治療、予防を目的としたものではありません。健康上の懸念がある場合は、必ず医師にご相談ください。