マンジャロってなんで痩せるの!?その効果は食欲減少によるものだけでは!
こんにちはみなさん。
ひめ先生です。
今日はGLP-1ダイエットで注目されているマンジャロの作用について説明していきます。
今までのGLP-1受容体作動薬に比し、明らかに体重減少効果が高いマンジャロ。
その理由を見ていきたいと思います。
マンジャロは商品名であり、一般名はチルパゼニドと言います。
チルパゼニドが今までのGLP-1と大きく異なる点は
GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体のみではなく
GIP(グルコース依存性インスリン分泌促進プリペプチド)受容体にも作用することです。
GLP-1もGIPもインクレチンという大きなグループの中のホルモンになります。
インクレチンは食事を摂取すると小腸から分泌され、膵臓のβ細胞に働きかけることによってインスリン分泌を促します。
インスリン分泌は血糖が80未満では行われないため、SU剤のように膵臓にムチ打つことは少なく低血糖リスクも低いです。
必要なインスリン分泌を促すことによって、血糖値スパイクのような大きな血糖変動が起こりにくくなります。
例えば、暴飲暴食や糖分が高い食事を摂取すると、一気に血糖値が上昇します。
これによって膵臓は大量のインスリンを分泌しなければならなくなります。
インスリン分泌が増えればは肥満の原因となり、いずれ膵臓も疲れインスリン分泌が上手にできなくなったり
インスリンを分泌しても、体があまり反応しなくなります。(インスリン抵抗性)
インクレチン関連ホルモンはこういった血糖スパイクを防ぐことにより
大量のインスリンが一気に分泌されるのを防いでくれます。
また、特にGIPは強力な食欲抑制作用を持っており、
血糖の安定化と食欲抑制作用により減量を叶えてくれるものになります。
インスリン抵抗性の改善や、急激なインスリン分泌を防ぐことは
将来の糖尿病予防には大きな意味合いを持っており、
2型糖尿病の遺伝的素因のある方や、妊娠糖尿病で将来の糖尿病リスクが高い方などの
糖尿病発症の予防薬としても今後大きく注目されています。
ADA(アメリカ糖尿病学会)でも2024年のガイドラインでは
肥満の改善を全面的に打ち出しているので、インクレチン関連製剤は今後さらに注目を浴びると予想されます。