ダーマペンの効果はニキビ瘢痕治療に限らず!
新しい治療がどんどん出ていく中で、ダーマペンは効果がないのでは?という声が聞こえてきたので、その有用性について書いてみようと思います。
皮膚科専門医の葉山愛弥です。
ダーマペン
ダーマペンは現在4世代目のダーマペン4が多くのクリニックで発売、使用されております。
ダーマペン4では、33Gという極細の16本の針を1秒間に1920個もの速さで、0.1㎜から3.0㎜までの深さまで、微細な穴を皮膚に開けることができます。
皮膚の真皮まであえて傷をつけることで、肌の創傷治癒能力、つまり自然治癒力を利用し、真皮での線維芽細胞を活性化させ、コラーゲンやエラスチンの産生、肌のターンオーバーが促進されることで、肌再生につながります。
大きなメリットとしては熱を用いないため、常在菌が消滅することもなく細菌叢は正常に保たれ、色素沈着なども生じないことです。
デメリットとしては1週間程度のこまかい出血、1週間程度の軽度の皮剥けが起きることがあります。
当初はニキビ跡(ざ瘡瘢痕)、開大してしまった毛穴、傷跡などの修復に効果があり、ざ瘡瘢痕の辺縁が滑らかになるため、わりと深いニキビ跡も、ある程度は目立たなくすることができるため、多くはニキビ跡の治療としての認識が強いと思います。
しかし、時期がたつにつれ、様々な薬剤を併用して使う方法もでき始めましたのでご紹介します。
ヴェルヴェットスキン(velvetskin)
マッサージピール(コラーゲンピール)とダーマペン4を組み合わせた艶肌の美肌治療です。
マッサージピールに含まれるTCA(トリクロロ酢酸)・過酸化水素水・コウジ酸をダーマペンによって、真皮層へとしっかり浸透させ、施術後の肌をふかふかで滑らかなヴェルヴェットの様な質感に導くのがこのヴェルヴェットスキンの特徴です。
ヴェルヴェットスキンはダーマペンとの組み合わせにより、通常のマッサージピールよりもしっかりと有効成分が浸透することで最大限の効果をもたらします。
肌にしっかり穴を開けているので、穴(傷)が修復される過程でターンオーバーとコラーゲンの生成が促進されるため、肌の若返りや毛穴の引き締め効果も十分に期待できます。
施術直後のふかふかで滑らかな肌触りは病みつきになりリピーターが多い治療です。
ヴェルヴェットスキン(ダーマペン4) | 日本を代表する美容健康再生医療のクリニック|BIANCAGINZA
マヌカフェイシャル
マヌカピールとダーマペン4を組み合わせた毛穴・角質・しわ改善の美肌治療です。
マヌカフェイシャルに使用するのは、保湿作用に有用性のあるダーマペン公認のCLRローション(肌質改善美容液)で、肌に潤いを与えて皮脂分泌のバランスを整え、ニキビができにくい状態にする肌質改善ローションです。他にマヌカピールとしての成分、マヌカハニー、ナイアシンアミド、ヒアルロン酸、サリチル酸、乳酸、ペプチドなどで保湿効果とピーリング効果が得られ、術後のダウンタイムや痛みも少なく直後からもっちり感を感じられます。
こちらも同様に、ダーマペンで開けた穴より美容成分が肌内部にまで浸透するため、より高い美肌効果が期待できます。
ニキビ予防や角質ケアと、毛穴の開き、肌質改善、ニキビ跡に効果的なダーマペン4を組み合わせた治療です。
施術には保湿に優れた基礎導入剤ハイラアクティブと混合して導入します。
配合されている酸の特徴
・乳酸・・・角質層のセラミド量を増加させることによる保湿作用
・グリコール酸・・・フルーツ酸の一種であり、アクネ菌抑制作用および関連するバクテリアの増殖抑制作用
・サリチル酸・・・角質を軟化、溶解させることで乳酸・グリコール酸の浸透を助ける
マヌカフェイシャル(ダーマペン4) | 日本を代表する美容健康再生医療のクリニック|BIANCAGINZA
スキンボトックス
ボトックスとダーマペン4を組み合わせた皮脂分泌を抑えた美肌治療です。
ダーマペン4で顔や首に微細な穴を開け、ボトックスを塗布していきます。
スキンボトックスではダーマペンを使用し、筋肉ではなく皮膚の浅い層にボトックスを細かく注射する治療ですので、浅いしわや、特に皮脂分泌の抑制ができます。
スキンボトックス(ダーマペン4) | 日本を代表する美容健康再生医療のクリニック|BIANCAGINZA
エクソソームフェイシャル
エクソソームとダーマペン4を組み合わせた肌再生の美肌治療です。
エクソソームとは幹細胞が分泌するカプセル状の物質で、臓器同士のメッセージ物質とも呼ばれ、体中のあらゆる細胞から出されています。私たちの体の中にはエクソソームが100兆個以上流れていると考えられています。
エクソソームはアンチエイジング機能の主体である抗炎症作用と、組織の修復作用をもたらすことから、脳卒中、肝硬変、がん、リンパ浮腫、関節疾患といった様々な疾患の治療への応用が検討されています。再生医療と呼ばれる、幹細胞による美容施術もこのエクソソームが重要なファクターとなっています。
エクソソームフェイシャルは、ダーマペンで細かい穴を開けた肌に肌再生幹細胞エクソソームを直接塗布していきます。 肌へ微細な傷をつけることで、傷を修復しようとする人体の自然治癒力の作用により、より体内のコラーゲン生成を促進し、加齢とともに生じるシワやたるみ、毛穴の開き、ニキビ跡、妊娠線など、様々な肌の症状を改善する再生医療です。
エクソソームフェイシャル(exosome facial) | 日本を代表する美容健康再生医療のクリニック|BIANCAGINZA
ヴァンパイアフェイシャル(vampirerfacial)
自己血液で生成する高濃度PRP(多血小板血漿)を使い、ダーマペン4を組み合わせた肌の再生を促す治療です。
ご自身の血液を遠心分離機で分離させ、血小板を取り出し、美容液と混ぜてダーマペンで細かい穴を開けた肌に直接塗布していきます。 ご自身の血液から作られるため馴染みが良く、肌の再生・回復のさらなる効果が期待できます。
ヴァンパイア フェイシャルは2014年にキム・カーダシアン(KimKardashian)がSNSに投稿したことによって大きな話題を呼んだことでも有名な治療です。
ハリウッドセレブにとどまらず、美容大国の韓国の有名人たちも美容皮膚科でこぞって受けているようです 。
施術後経過の参考です↓
経過症例
ここまで肌に艶感がでたら嬉しいですよね!?
ヴァンパイアフェイシャル(vampire facial) | 日本を代表する美容健康再生医療のクリニック|BIANCAGINZA
エクソソームフェイシャルやヴァンパイアフェイシャルでは、しっかり深い層まで施術を行うため、1週間程度は出血や赤み、ざらつき、皮剥けが起きることがありますが、それを乗り越えてダウンタイム後のお肌のつるっと感が病みつきになる人気施術です。
術後は赤みとひりつきがあり、ダウンタイム中はメイクをしないと赤みとざらつきが目立ちます。
24時間後からメイクは可能です。
また、施術3日後あたりから皮剥けが起こり始めますが、同時に毛穴の数が減っていくのが実感できるという方もいらっしゃいます。
アグレッシブな治療ですが、回数を重ねることでさらに毛穴やニキビ跡改善が期待ができます。
ここで皮膚科専門医の私個人のつぶやき・・・
私もニキビの保険治療がない世代の人間のため、ざ瘡瘢痕が多数残っております。
そのため、ダーマペンには何度お世話になったことか…深さをしっかり利用し、様々な薬剤との併用も試行錯誤、かなり改善したと思います。ついでに毛穴も肌質も改善しました。勿論ほかの施術や化粧品も大切ですが、選択肢の一つとして是非この機会にお試しください。
これ以外にも、ダーマペンの会社公認のウーバーピール、レチノールを併用したもの、ミラノリピールを併用したものもおすすめです!!
また、これでも難治なニキビ瘢痕の方は、肌の表面からではなく、内部からのアプローチとしてトライフィルやポテンツァも是非ご検討ください。