ボトックス注射による眉間のシワ治療で失敗しないために!【医師解説】
ボトックス注射は、局所的に筋⾁の動きをリラックスさせることで、筋⾁の収縮を弱められる施術として人気を博しています。一方で、「ボトックス失敗」と芸能人がニュースに取り上げられることもあり、ボトックス注射に不安を感じられる方もいらっしゃるでしょう。ボトックス注射で失敗しないためには、施術のポイントや注意点を知っておくこと、そして信頼できる医師を選ぶことが重要です。表情を大きく左右する眉間ボトックスで失敗しないためのポイントを、BIANCAドクターが解説します。
ボトックス注射とは?
ボトックス注射とは、局所的に筋肉の動きをリラックスさせることで筋肉の収縮を弱める注射です。額や眉間の表情ジワを和らげる、エラを小さく見せる、脇汗を抑制するなど、ボトックス注射を打つ場所や効果は多岐にわたります。ボトックス注射で使用するのはボツリヌス菌から抽出される「A型ボツリヌス毒素製剤」という薬剤です。
ボツリヌス菌と聞くとボトックス注射に危険性はないのか心配される方もいらっしゃいますが、毒素は分解・精製されており、ボツリヌス菌の菌体や成分は含まれていません。「A型ボツリヌス毒素製剤」は、筋肉を動かす神経伝達物質であるアセチルコリンの放出を抑制する働きがあります。この働きにより、表情筋によるシワや、エラ・ふくらはぎの張りなどを和らげることができます。
■ ボトックス注射を眉間に打つことで得られる効果
ボトックス注射を眉間に打つことで、眉間のシワの改善と予防が期待できます。眉間のシワができるのは、皺眉筋(しゅうびきん:眉間から眉毛の上にある筋肉)と鼻根筋(びこんきん:眉間から鼻筋の縦方向にある筋肉)がこわばることが原因の1つです。ボトックス注射をこれらの筋肉に打つことで、筋肉がゆるんで眉間のシワが目立たなくなります。シワは一度できてしまうと元には戻りにくいため、ボトックス注射でシワが目立たない状態を保つことにより、将来的なシワの予防にもなります。
■ 眉間ボトックス注射はこんな方におすすめ
眉間のシワのせいで怒っていないのに機嫌が悪いと思われてしまう方
眉間のシワのせいで実年齢より老けて見られてしまう方
仕事中や何かの作業に集中しているときに眉間に力が入ってしまう方
無意識に眉間にシワをよせる癖がある方
笑ったときの眉間のシワが気になる方
眉間のシワを予防したい方
ボトックス注射を眉間に打つ際に失敗しないためのポイントをBIANCAドクターが解説

Q: 眉間ボトックス注射に失敗するとどんな状態になりますか?
A:眉間へのボトックス注射が失敗すると、以下のような症状が出ることがあります。
▶ まぶたが重くなる・眉毛が下がる・目が小さくなる
眉間ボトックス注射で失敗すると、まぶたが重くなったり眉毛が下がったりしてしまい、目が小さく見えてしまうことがあります。注入するボトックスの量が多すぎる、まぶたを上げる筋肉である上眼瞼挙筋 (じょうがんけんきょきん)に薬剤が流れてしまう、もともとまぶたや額のたるみが強いことなどが原因です。
▶ 皮膚が凸凹になる
眉間ボトックス注射の失敗で、皮膚が凸凹になるケースもあります。患者様の筋肉の付き方に合った適正な量を注入できていないことが原因です。そのため、ボトックス注射では医師による適切な注入量の判断が重要となります。
▶表情がなくなる
眉間ボトックスの失敗で、表情がなくなってしまうこともあります。これも、ボトックスの注入量が多すぎる場合に起こるケースです。
▶スポックブロー(目や眉尻がつり上がった状態)
眉毛の近くへのボトックス注射で失敗すると、目や眉尻がつり上がった状態になることがあります。これはスポックブローと呼ばれ、眉頭側と眉尻の筋肉の大きさの違いを考慮せずにA型ボツリヌス毒素を注入してしまったり、もともと額の筋肉が強かったりすると起こることがあります。
Q:眉間ボトックスは失敗した場合、元に戻らないことはありますか?
A:ボトックスの効果は3〜4ヶ月ほどで消失するため、眉間ボトックス注射で失敗した場合でも筋肉は元どおり動くようになります。ボトックス注射をしたのに思っていたような効果がでなかった場合は、注入量が少なかった可能性があるため、再度ボトックス注射をすることも可能です。ただし、あまり頻繁にボトックス注射を行うと表情が不自然になってしまったり、効果が出にくくなってしまったりすることもあります。注入量や施術間隔は医師にご相談ください。
Q: 眉間ボトックス注射の副作用やダウンタイムは?
A:施術後数日間は、腫れや内出血、赤みが出ることがあります。感染・血腫・血流障害などにも注意が必要です。注入量が多過ぎると表情がこわばることがあります。
施術後、メイクやシャワー、入浴は当日から可能です。施術当日の激しい運動やサウナは避けていただき、翌日からは運動していただけます。
Q:眉間ボトックスはどれぐらいで効果が現れて、どれぐらい持続しますか?
A:眉間ボトックス注射の効果は、個人差がありますが施術後2〜3⽇ほどで少しずつ現れてきます。施術後1〜2週間ほどで安定し、3〜4ヶ⽉ほど効果が持続した後、数週間かけて少しずつ効果が消えていきます。ボトックス注射は効果が安定するまでに時間が必要なため、ボトックスの効果を発揮させたいご予定がある場合、半⽉~1ヶ⽉前に施術を受けることをおすすめします。
Q:眉間ボトックス注射は打ち続けるとどうなりますか?
A:眉間ボトックス注射を打ち続けてもとくに問題はありません。
ボトックス注射は美容医療の施術として広く知られていますが、眼瞼痙攣(がんけんけいれん:まぶたのけいれん) の治療にも用いられてきました。眼瞼痙攣の治療では数十年使用することもありますし、長期間の使用に関して問題は報告されていません。
ただし、繰り返しボトックス注射を受けていると、A型ボツリヌス毒素に対する抗体ができて効果が感じられにくくなることもあります。抗体産生の予防にはしっかりと間隔をあけることが大切です。
Q:眉間ボ トックス注射はやめるとどうなる?
A:眉間ボトックス注射をやめると、元あったシワが出現します。このシワは薬剤の作用によるものではなく、ボトックス注射施術前の筋肉の状態に戻ることで現れたものです。
前述のとおり、ボトックス注射の効果は3〜4ヶ⽉ほどで徐々になくなっていくため、シワがない状態を保ちたい場合は、継続してボトックス注射を受ける必要があります。
Q:BIANCA CLINICでは眉間ボトックス注射にどんな薬剤を使用しますか?
A:BIANCA CLINICでは、2種類の薬剤を使用しています。
▶BOTOX Vista ボトックスヴィスタ(A型ボツリヌス毒素製剤)
日本では2009年1月に厚生労働省に製造販売が承認され、同年2月から使用できるようになったA型ボツリヌス毒素製剤です。アメリカでは2002年にFDA(アメリカ食品医薬品局:食品や医薬品の安全性を確保するアメリカの政府機関)に承認され、65歳未満の成人の眉間または目尻の表情ジワの治療に使われています。 世界では美容医療で25年以上使用されてきた実績があり、日本人での有効性が確認されている薬剤です。1回の注射で通常3~4ヶ月の効果が期待できます。
▶NABOTA ナボタ(A型ボツリヌス毒素製剤)
韓国のデウン製薬が開発したボツリヌストキシン製剤です。韓国製のボツリヌストキシン製剤としては初めてFDAの認可を受けたほか、カナダ、韓国FDAにも認可されています。特許「高純度テクノロジー」で、大韓民国新薬開発賞「技術輸出賞」を受賞しました。
Q:眉間ボトックス注射の施術前にカウンセリングを受ける際のポイントは?
A:施術前のカウンセリングの際には、以下のポイントを参考にしてみてください。
▶ 眉間ボトックス注射の前にシワの原因を見極める
眉間のシワが気になる場合でも、すべてのケースに眉間ボトックスが適応とは限りません。
まぶたがたるんでいる場合や眼瞼下垂(がんけんかすい)がある場合に眉間ボトックス注射をすると、まぶたが重くなってしまい、頭痛や肩こりといった症状が出てしまうケースもあります。
BIANCA CLINICでは高性能肌診断機VISIA(ビジア)を使って、シワや肌年齢を数値化・視覚化。目視では判断できない肌の状態を正確に診断します。VISIAのデータをもとに、経験豊富なドクターの診察でシワの原因を見極め、患者様お一人おひとりに合った施術を提案します。
▶ 毎回同じ医師に担当してもらう
眉間ボトックス注射は効果が3~4ヶ月ほどであるため、効果を持続させるには定期的に施術が必要となります。毎回の施術で同じ医師に担当してもらうことが、眉間ボトックス注射で失敗しないポイントの1つです。
ボトックス注射では、注入量の見極めが結果を左右します。前回のボトックス注射の効き具合がどうだったかを参考にできれば、患者様に合った施術をより提供しやすくなるため、毎回同じ医師が担当することが重要です。
BIANCA CLINICには熟練した技術を持つドクターが多数在籍しているので、自然な仕上がりなのに効果を実感していただける施術を継続的に受けていただけます。
▶ 初めての施術の場合、注入量は少量から試してみる
ボトックスについてネットで見てみると、ボトックス失敗と思われる画像や、ボトックス失敗で芸能人がニュースになっていて、不安になる方もいらっしゃいます。ボトックス注射で不自然な表情になってしまうのは、注入量が多すぎることが原因の1つ。BIANCA CLINICでは少ない量から注入するので、初めてボトックス注射を受けられる場合でも自然な仕上がりが期待できます。
▶ 眉間ボトックスと額ボトックスは同日施術しない
近しい部位に同時にボトックスを行うと効果が出始める時期の1ヶ月程度、こわばるような違和感を感じることがあります。心配な場合は、タイミングをずらすことも可能です。
Q:眉間ボトックス注射を受けた後の注意点は?
A:施術箇所を揉んだり、温めたりしないようご注意ください。眉間ボトックス注射で薬剤を注入する筋肉はそれほど大きくないため、 施術箇所を揉むと眉間以外の部位に薬剤が広がってしまう可能性があるためです。また、ボトックス注射の薬剤は熱に弱いため、長時間の入浴やサウナ、汗をかくような運動をすると効果が弱まることもあります。施術当日はこれらの行動や過度の飲酒をしないようお気をつけください。
ボトックスで眉間のお悩み解決!失敗が不安な方はBIANCA CLINICへご相談を
10分程度で終わる眉間ボトックスは挑戦しやすい施術ですが、ネットでは失敗例も散見されます。眉間ボトックスで失敗しないためには、知見と技術のある医師選びが重要です。眉間ボトックスが初めての方も他院で施術経験がある方も、ぜひBIANCA CLINICにご相談ください。丁寧なカウンセリングと確かな技術でお応えします。
施術詳細
A型ボツリヌス毒素注射
施術にかかる時間:10分程度
施術期間・回数の目安:約3~6ヶ月に1回程度 ※個人差があります。
入浴・洗顔:施術後当日より可能
メイク:施術後当日より可能
禁忌:次の方は施術をお受けいただけません。
・妊娠中・授乳中および妊娠の可能性がある方
・ボツリヌス毒素および使用する製剤に含まれている成分にアレルギーがある方
・全身性の神経接合部障害、全身性の筋肉の疾患がある方(重症筋無力症、ランバード・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症など)
※詳細は医師にお尋ねください。
注意事項:次の方は施術を受ける場合、必ず医師に申し出てください。
・他の医療機関でボトックス注射の施術を受けている方
・喘息など慢性的な呼吸器疾患や、緑内障の場合
・パーキンソン病の治療薬、抗菌剤、精神安定剤、筋弛緩薬などを服用中の方
※詳細は医師にお尋ねください
副作用、腫れ、内出血、表情の強張り、感染など使用製剤について:
・A型ボツリヌス毒素製剤注入の治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれる可能性があります。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、当クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・諸外国における安全性等に係る情報
-ボトックスビスタ®は「65歳未満の成人における眉間又は目尻の表情ジワ」で国内薬事承認
-NABOTAは米国FDA・韓国KFDA承認を取得
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。