サウナって健康にいいの?効果を美容内科医が医学的に解説!
みなさんこんにちは。
BIANCAクリニック 美容内科指導医の前田陽子です。
美容内科指導医 前田陽子医師プロフィール
沖縄県立南部医療センター・こども医療センターで初期研修、京都府立医科大学放射線科、美容クリニックでの勤務を経て点滴療法研究会のセミナーで高濃度ビタミンC点滴と出会い、アメリカリオルダンクリニック リサーチフェローとして留学。米国抗加齢医学会の専門医試験に最年少で合格するなどの実績を持つ。
現在はBIANCA CLINICに美容内科指導医として在籍。美容内科指導医の役割は、身体を内側からケアして健康的な美しさにアプローチすること。身体の内側から老化を治療するエイジングケアのプロフェッショナルとして、ナチュラルホルモン補充療法やペプチド療法、サプリメント治療など、患者様に合わせた治療の提案により、体質を改善しいつまでも若々しく過ごすサポートを行う。
<所属学会・資格等>
・日本美容内科学会理事
・米国抗加齢医学会(A4M)専門医
・A4Mアンチエイジング・代謝・機能性医学フェローシップ
・米国先端医療学会キレーション専門医
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美容や健康を目的にサウナを活用している人もいるのではないでしょうか。
「サウナって流行っているけど、ととのうだけで健康に効果ないってほんと?」という質問をいただいたので、今回は美容内科医としての見解をお伝えしていきます。
サウナにはどんな健康効果があるの?
結論からお伝えすると、無理せずその人に合った時間で定期的にサウナに入るのは、良い健康方法の1つ。
サウナにはいろいろな効果があります。例えば、
- ・免疫の向上
- ・心血管疾患のリスクの減少
- ・認知症の罹患率の減少
- ・リラックス効果
- ・睡眠の質の向上
などが挙げられるでしょう。
サウナに直接痩せる効果はありませんが、むくみの解消や新陳代謝の向上により痩せやすい身体づくりにつながる可能性もあります。ほかにも、大量の汗で皮膚の表面が洗い流され気になる体臭が改善する、ストレス解消ができ憂うつな気持ちが緩和されるなどの効果があるかもしれません。
健康な方はもちろん、状態にもよりますが、疾患のある方に良い効果が期待できることも。実際、糖尿病や認知機能が低下している方への治療の一環として、サウナを取り入れている事例もあります。疾患がある方は医師への相談が必要ですが、うまく取り入れることで健康への効果が期待できるでしょう。
最近はサウナのバリエーションが増えてきていますが、健康効果は種類によっても少しずつ違いがあります。例えば、遠赤外線を利用して身体を温める赤外線サウナの場合、波長の長さにより近赤外線、中赤外線、遠赤外線に分類され、波長ごとにそれぞれ違った効果が得られます。
◆近赤外線(身体の表面に届く波長)…皮膚の状態を良くしたり、傷の治りを促進したりと、皮膚の表面に効果がある
◆中赤外線(近赤外線よりも深くまで届く波長)…痛みの緩和などに効果がある
◆遠赤外線(身体の芯まで届く波長)…免疫や血流の改善に作用する
もし選べるなら、身体の表面から内部にまで効果が期待できる、全部の波長が入ったサウナがおすすめです。
サウナの水風呂は身体に良いの?
サウナで汗をかいたあと、水風呂に入る方もいるでしょう。健康上問題がないのか気になる方もいるかもしれませんが、むしろ身体に良い効果が期待できます。
サウナのあとの水風呂は、ほてった身体を冷やす効果だけではありません。サウナで温まった身体を冷やすことで、血管を収縮させリンパ液の生成を減少させたり、体温を維持するため血行が促進したりといった健康効果が得られます。
一気に冷やすことで体内の熱を閉じ込めるため皮膚や毛穴が収縮するなど、湯冷めしにくくになるでしょう
実際に身体に冷たいストレスを与えて治療する、コールドセラピーという寒冷療法も。サウナのあとに水風呂に入ることで、サウナの健康効果をさらに高めることにつながります。
サウナに入るときの注意点はある?
サウナに入ると、当然ながらたくさん汗をかきます。意識的に水分補給している方も多いと思いますが、ミネラルについてはどうでしょうか。汗をかくと水分と一緒にミネラルが流れてしまいます。
ミネラルは身体に必要な栄養素。たくさん汗をかくサウナでは普段よりもミネラルの消費が激しいので、意識的に「亜鉛」や「マグネシウム」などのミネラルを補給することが大切です。
水分補給やミネラル補給を意識しながら、サウナを楽しんでみてください。