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2025.09.27

炭酸ガスレーザーとは?美容での腫瘍・病変治療に効果的

葉山 愛弥
監修医師
Aiya Hayama

大学病院皮膚科で助教・副病棟長・皮膚病理組織チーフを務め、国内外での学会発表や論文執筆を通して専門性を深めてきました。小児のあざ治療から成人のシミ、各種レーザーや注入治療まで幅広く担当し、地域医療にも尽力。多くの症例に向き合う中で、美容医療の可能性と必要性を強く実感し、さらなる研鑽を決意。皮膚科医としての確かな知識と繊細な診断力を土台に、一人ひとりの肌に静かに寄り添いながら、本来の美しさを引き出す治療を大切にしています。

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)は、皮膚の水分に反応して不要な組織を蒸散させる美容治療です。出血が少なく、仕上がりがきれいになりやすいことから、脂漏性角化症稗粒腫軟線維腫などの良性病変の除去に多く活用されています。メスを使わず、創傷を最小限に抑える点も特徴です。

皮膚科専門医の葉山愛弥です。

 

炭酸ガスレーザーで治療できる病変の種類

 

美容目的で治療される病変には、加齢や皮脂腺の変化による脂漏性角化症、白い小さなできものの稗粒腫軟線維腫汗管腫脂腺増殖症母斑細胞母斑などがあり

ます。これらは命に関わる病気ではありませんが、見た目が気になる場合に治療対象となります。

また、扁平疣贅のようなウイルス性病変もあります。ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因で多発しやすく、摩擦や刺激で拡大することがあるため、早期の治療と術後ケアが重要です。レーザーでの除去は可能ですが、ウイルスが残存すると再発のリスクがあるほか、深く照射すると瘢痕が残る場合もあります。

 

表皮病変と真皮病変の違いとダウンタイム

 

表皮にとどまる病変は、治療後2〜7日でかさぶたが形成され、1週間前後で自然に脱落します。赤みは2〜4週間で落ち着き、メイクはかさぶたが取れてから1週間前後で再開可能です。洗顔や入浴は当日からできますが、強くこすらずやさしく行うことが大切です。運動や飲酒は数日〜1週間控えることで、赤みや腫れの悪化を防げます。

真皮に及ぶ病変では、かさぶたは7〜14日残り、赤みは1〜3か月で落ち着くことがあります。炎症後色素沈着は3〜6か月続く場合があり、紫外線対策や美白外用薬の使用が推奨されます。メイクは10日〜2週間後を目安に再開し、運動や飲酒は1〜2週間控えるのが安心です。

 

扁平疣贅などウイルス性病変の再発予防と術後ケア

 

ウイルス性病変では、術後のケアが再発防止に重要です。創部を乾燥させず、やさしく保湿することで皮膚のバリア機能を保ち、摩擦や刺激を避けることがポイントです。また、十分な睡眠や栄養バランスを意識し、免疫を整える生活習慣を心がけることで再発リスクを下げることができます。単発でも多発でも、医師の指示に沿ったスキンケアが再発防止に不可欠です。

 

炭酸ガスレーザー治療の注意点と安心して受けるために

 

炭酸ガスレーザーは、表皮病変・真皮病変・扁平疣贅など幅広い病変に対応できる治療法です。ただし、病変の深さや種類によってダウンタイムや再発リスク、術後ケアの方法が異なります

治療を検討する際には、医師による正しい診断と生活上の注意点を理解したうえで臨むことが大切です。

わからない場合には是非ご相談しにいらしてください。

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