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Dr’s BLOG / 先生のブログ一覧

2025-11-12

まぶたが開く仕組みと、眼瞼下垂の原因

こんにちは!

「自然な美を、信頼でデザインする。」

形成外科専門医の藤橋政尭です。

 

 

「目が重い」「眠そうと言われる」「視界が狭い気がする」

そんな症状の裏には、眼瞼下垂症という、まぶたを持ち上げる筋肉の働きの低下が関係していることがあります。

そして、美容外科のカウンセリングで多いのが、「眠たそうな目をパッチリさせたい」というご相談です。

目をパッチリ開くために、まずはまぶたがどのように開いているのかという“仕組み”を理解することが大切です。

 

 

■ まぶたが開くメカニ

引用元:『顔の美容外科手術 第1版』(日本医事新報社 2021年) p.57 図1を一部改変して掲載

 

まぶたの内部には「瞼板(けんばん)」という、軟骨のような硬い組織があります。これを上から引き上げているのが「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」という筋肉です。

この筋肉の先端には「挙筋腱膜(きょきんけんまく)」という薄い腱のような膜があり、瞼板に付着して力を伝えます。つまり、挙筋が収縮すると腱膜を介して瞼板が持ち上がり、まぶたが開くという構造です。

さらにその下には「ミュラー筋」というもう一つの筋肉があり、自律神経(交感神経)によってコントロールされています。ミュラー筋は目の開きを微調整する補助的な役割を担い、緊張したときなど、交感神経が優位な状態では少し目が開きやすく感じるのもこの筋肉の働きによるものです。

このように、まぶたの開閉は「眼瞼挙筋」「挙筋腱膜」「ミュラー筋」「瞼板」という複数の構造が連動して起こる精密なメカニズムによって成り立っています。

 

 

■ 眼瞼下垂とは?

眼瞼下垂とは、このまぶたを引き上げるメカニズムのどこかに障害が生じ、まぶたが十分に持ち上がらなくなる状態を指します。

単に「眠そうに見える」だけでなく、視野の上側が狭くなったり、常に額の筋肉で目を開けようとすることで頭痛や肩こりが起こったりすることもあります。

見た目の問題だけでなく、機能的な問題(視野障害や慢性的な疲労)としても治療対象になる疾患です。

引用元:『顔の美容外科手術 第1版』(日本医事新報社 2021年) p.58 図3を一部改変して掲載

 

 

■ 眼瞼下垂症の主な原因

① 加齢性眼瞼下垂

最も多いタイプです。年齢ととも「挙筋腱膜」が伸びたり瞼板から外れたりして、筋肉の力がまぶたにうまく伝わらなくなります。

加齢だけでなく、長年のメイク落としやアイプチなどの刺激も関係することがあります。

 

② 生活習慣性(外的刺激によるもの)

ハードコンタクトレンズの長期使用や、目を頻繁にこするクセなども、腱膜を徐々に引き伸ばす原因になります。

特にアレルギー性結膜炎などで慢性的に目を触る方は、片目だけ下垂してくることもあります。

 

③ 先天性眼瞼下垂

生まれつき眼瞼挙筋の発達が弱いタイプです。幼少期から額の筋肉を使って無理に目を開けるため、額にシワが寄ったり、顎を上げて物を見る姿勢が習慣化してしまうことがあります。

成長に伴って視力発達にも影響を与えることがあるため、早期の診断・治療が大切です。

 

④ 外傷や疾患によるもの

手術や外傷後の瘢痕(はんこん)による癒着、あるいは神経や筋肉の病気(重症筋無力症・筋ジストロフィーなど)によっても起こります。

これらは原因の特定や全身の検査が必要なケースです。

 

 

■ 美容外科での眼瞼下垂の扱い

美容外科のカウンセリングで多いのが、「眠たそうな目をパッチリさせたい」というご相談です。

これは必ずしも病的な眼瞼下垂ではなく、まぶたの皮膚のたるみや開瞼力(目の開く力)の弱さによって、似たような見た目になっているケースもあります。

ただし、眼瞼下垂の構造を理解せずに単に二重の幅を広げたりすると、開きが悪化したり、左右差・食い込みの違和感が出ることがあります。

「かわいく・華やかに」見せたい美容目的の施術でも、根本には「まぶたが開くメカニズム」を正しく理解した術式選択が欠かせません。

 

 

■まとめ

眼瞼下垂は、見た目だけでなく「まぶたが開く仕組み」のバランスが崩れて起こる機能的な問題です。

美容的なデザインを追求する上でも、機能を理解して術式選択を行うことが、美しく自然で、そして長く安定する仕上がりにつながります。

 

 

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【プロフィール】

藤橋 政尭 (ふじはし まさたか)/形成外科専門医

形成外科専門医としての知識と技術を活かし、目元や鼻の手術、顔の脂肪吸引、糸リフト、ヒアルロン酸注入など、お顔全体の美容外科手術に幅広く対応。繊細なデザインが求められる切開手術や修正手術から、ダウンタイムの少ない注入施術・リフト系まで、患者様の理想に合わせた施術を心がけています。

自然な仕上がりとダウンタイムの最小化にこだわり、誠実なカウンセリングを通じて「任せてよかった」と思っていただける医療を追求しています。

「自然な美を、信頼でデザインする。」

そんな想いを大切に、日々の診療に取り組んでいます。

 

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【経歴】

2015年3月 昭和大学医学部医学科 卒業

2015年4月 昭和大学横浜市北部病院 初期臨床研修

2017年4月 昭和大学病院 形成外科

2017年10月 前橋赤十字病院 形成外科/美容外科

2019年4月 西尾市民病院 形成外科

2020年4月 昭和大学藤が丘病院 形成外科

2020年11月 太田西ノ内病院 形成外科/美容外科

2022年7月 東京労災病院 形成外科/美容外科  診療科長

2022年7月 R.O.clinic 非常勤、くさのたろうクリニック非常勤

2024年4月 銀座TAクリニック副院長

2025年11月 BIANCA CLINIC

 

【所属学会・資格】

日本形成外科学会 形成外科専門医

日本美容外科学会(JSAPS)会員

日本美容外科学会(JSAS)会員

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