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Dr’s BLOG / 先生のブログ一覧

2025-12-18

鼻尖形成+鼻中隔延長はなぜセットで行うのか?

こんにちは!

「自然な美を、信頼でデザインする。」

形成外科専門医の藤橋政尭です。

 

鼻整形を調べていると、「鼻尖形成+鼻中隔延長」という組み合わせをよく目にします。

鼻中隔延長と鼻尖形成は、基本的にセットで行う手術です。

どちらか一方だけを単独で行うというよりも、同時に行うことで初めて完成した仕上がりが成立します。

その理由はシンプルで、この2つの手術は役割が異なり、互いを補完する関係にあるからです。

 

 

■ 鼻尖形成とは?

鼻尖形成は、鼻先の軟骨(大鼻翼軟骨)に操作を加え、鼻先を細くしたり、形を整えたりする手術です。

団子鼻を改善したい、鼻先をシャープに見せたい、といった目的に向いており、「鼻先の形そのもの」を整える手術といえます。

ただし、鼻尖形成はあくまで鼻先の形の調整が中心です。

鼻先を前に出す、向きを大きく変えるといった変化は基本的にありません。

引用元:『美容外科手術手技 鼻形成術 第1版』(克誠堂出版株式会社 2012年) p.98 図を一部改変して掲載

 

 

■ 鼻中隔延長とは?

鼻中隔延長は、移植した軟骨を鼻中隔に固定し、鼻先の位置や向きを立体的にコントロールできる土台を作る手術です。

鼻尖形成で形を整える前に、「鼻先をどこに、どの方向へ置くのか」を構造的に決める役割を担います。

鼻先のデザインは、鼻尖形成だけで完結するものではありません。

どれくらい延長するのか、その延長をどの方向に行い、それを支える構造に十分な支持性と安定性があるかが重要です。

支持構造が不十分なまま形だけを整えると、変化が出にくかったり、時間の経過とともに不安定になることがあります。

そのため鼻中隔延長では、軟骨構造だけでなく、皮膚や軟部組織(エンベロープ)とのバランスまで含めて設計することが重要になります。

引用元:『鼻形成術 初版』(株式会社三恵社 2017年) p.248 図11-39を一部改変して掲載

 

 

■ なぜどちらか一方だけでは不十分なのか

鼻中隔延長だけを行うと、鼻先の位置や向きは変えられても、鼻先の細かな形状やラインの調整が不十分になることがあります。

一方、鼻尖形成だけを行っても、鼻先を支える土台が弱い場合には、思ったほど変化が出なかったり、時間の経過とともに形が不安定になることがあります。

つまり、

・鼻中隔延長:鼻先の位置と方向を構造的に決める

・鼻尖形成:その上で鼻先の形状を整える

という役割分担があり、どちらか一方だけでは完成しにくいケースが多いのです。

 

 

■ セットで行うことで得られること

鼻中隔延長で鼻先の位置と方向を安定させ、その上で鼻尖形成によって形状を整える。

この順序で手術を行うことで、

・十分な変化量

・長期的な安定性

・表情に馴染む自然さ

これらをバランスよく成立させることができます。

そのため、鼻尖形成と鼻中隔延長は、基本的にセットで行われるものなのです。

 

 

■ すべての人に必要なわけではない

もちろん、すべての方に鼻尖形成+鼻中隔延長が必要というわけではありません。

鼻先の形をわずかに整えるだけで十分な場合には、鼻尖形成単独で対応できるケースもあります。

大切なのは、「どこを、どこまで変えたいのか」。

その目的に合わせて、必要な手術を選択することです。

 

 

■ まとめ

鼻尖形成と鼻中隔延長がセットにされることが多いのは、「形を整える手術」と、「支えを作る手術」という、役割の異なる2つの手術が補完関係にあるからです。

見た目の変化だけでなく、安定性や質感まで含めて設計することが、満足度の高い鼻整形につながります。

 

 

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https://reservation.medical-force.com/b/d7bb811e-ebd5-4b93-93f8-588864b24f15

 

 

【プロフィール】

藤橋 政尭 (ふじはし まさたか)/形成外科専門医

形成外科専門医としての知識と技術を活かし、目元や鼻の手術、顔の脂肪吸引、糸リフト、ヒアルロン酸注入など、お顔全体の美容外科手術に幅広く対応。繊細なデザインが求められる切開手術や修正手術から、ダウンタイムの少ない注入施術・リフト系まで、患者様の理想に合わせた施術を心がけています。

自然な仕上がりとダウンタイムの最小化にこだわり、誠実なカウンセリングを通じて「任せてよかった」と思っていただける医療を追求しています。

「自然な美を、信頼でデザインする。」

そんな想いを大切に、日々の診療に取り組んでいます。

 

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【SNS】

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X ▶︎ https://x.com/dr_fujihashi?s=21

 

【経歴】

2015年3月 昭和大学医学部医学科 卒業

2015年4月 昭和大学横浜市北部病院 初期臨床研修

2017年4月 昭和大学病院 形成外科

2017年10月 前橋赤十字病院 形成外科/美容外科

2019年4月 西尾市民病院 形成外科

2020年4月 昭和大学藤が丘病院 形成外科

2020年11月 太田西ノ内病院 形成外科/美容外科

2022年7月 東京労災病院 形成外科/美容外科  診療科長

2022年7月 R.O.clinic 非常勤、くさのたろうクリニック非常勤

2024年4月 銀座TAクリニック副院長

2025年11月 BIANCA CLINIC

 

【所属学会・資格】

日本形成外科学会 形成外科専門医

日本美容外科学会(JSAPS)会員

日本美容外科学会(JSAS)会員

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