顔の赤みの治療どうする?
顔の赤みの治療は実は難しい治療の一つ。
特に保険治療ではかなり限界があるため、一旦美容皮膚科をしっかり学ぼうを思ったきっかけでもあります。
顔の赤みではまず診断が必須です。原因は主に2種類で血管拡張か、リンパ球の浸潤です。
湿疹(脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎含む)、酒さ(血管拡張に伴う赤ら顔)、酒さ様皮膚炎、ざ瘡などによる炎症後紅斑、LE、皮膚筋炎…
保険治療で限界を感じるのはやはり、酒さでしょう。
皮膚科専門医の葉山愛弥です。
炎症後紅斑による赤みの治療
リンパ球の浸潤、つまり炎症によって生じている赤みに関しては保険治療で抑えることができますし、自然軽快も期待できます。
美容分野に関しては炎症後紅斑と呼ばれる、ざ瘡後の赤みが多いと思いますが、3-4か月で自然軽快してくるものではあります。
早いうちであれば抗炎症作用、鎮静作用のあるトラネキサム酸やシカなどの化粧品、メソナJやターゲットクールでの導入が良いでしょう。
しかし、その後も治癒過程でおそらく血管新生があると考えておりますが、血管拡張として残っている場合にはビタミンCの化粧品や同様にメソナJでの導入をお勧めします。
ニキビ治療をかねて、皮膚の代謝を上げるためにピーリングを行うのも良いと思います。
血管拡張に伴う赤み治療
ダイレーザー(Vビーム)やYAGレーザーは血管そのものを壊してくれるため、照射後に血管破壊に伴う紫斑(あざ)がでることがありますが、非常に適していると考えます。
ただ、血管には太さや深さの違いもあるため、照射部位や出力の調整により何度か照射する必要もあります。
また、酒さでは皮膚科学会のガイドラインの一つにIPLも上げられれています。
IPLは単一波長であるレーザーとは異なり、光治療とも呼ばれる500ー1000nmの広い波長範囲の治療で、表皮から真皮まで幅広い部位に効果があるため、しみがとれるだけでなく、血管拡張の改善、真皮線維化細胞を刺激してコラーゲンを産生させる効果があります。
血管拡張の改善の原理としては、ヘモグロビンが光を吸収して熱に変える作用があるため、血管内皮細胞が壊れ、徐々に塞栓を生じて吸収されます。また、太い血管も収縮して目立たなくなるため、ダイレーザーのように紫斑を残すことなく消退させることができます。特に580nm程度の波長は酸化ヘモグロビンがよく吸収してくれるため、赤みが強い方はその部分をターゲットに治療しております。
当院ではセレックを使用しておりますので、赤みが気になる方もIPLの使用をすることをお勧めします。
参照ブログ
光治療(IPL)ってよく聞くけど何? | 日本を代表する美容健康再生医療のクリニック|BIANCAGINZA
また、リジュランやプルリアルといったPN製剤も血管再生を促す作用があり、異常な血管を改善させ、赤みに効果があると言われています。
参照ブログ
PN製剤とは?PDRNって何? | 日本を代表する美容健康再生医療のクリニック|BIANCAGINZA
ここで皮膚科専門医の私個人のつぶやき・・・
レチノールでもA反応として赤みがでるため、高濃度を使用している方は間隔をあける、濃度を下げるなどしてみても良いと思います。
肌がきれいに見えるためには、色調が均一であることが大切です。
しみだけでなく、赤みも改善させることでより透明感のある肌になると思いますので、是非ご相談ください。