ケロイド体質チェックテスト受けてみよう、治療法も解説
こんにちは、印象設計家/美容外科医の夏目隆太郎です
怪我や手術後の赤い皮膚の盛り上がり、ケロイドで悩まれている方、実は多くいらっしゃいます。
そしてケロイド体質か心配で切開系の手術を躊躇される方もいらっしゃいます。
ケロイド体質チェックテストを今回紹介します。ご自身が本当にケロイド体質なのか参考にしてみてください。
それによって例えば瞼のたるみに、眉下切開するか、傷跡がほとんど残らない埋没にするか、など治療方針が変わることもあります。
ケロイドに似た肥厚性瘢痕というものもあり、原因などは同じですが、違いを説明します。
ケロイドと肥厚性瘢痕の違い
ケロイドはきずあとの範囲を超えて赤い盛り上がりが拡大し、痛みやかゆみが強いです。
肥厚性瘢痕は赤い盛り上がりがきずあとの範囲に留まっており、痛みやかゆみはありますが、ケロイドよりは症状が弱いです。
ケロイド/肥厚性瘢痕の原因
傷が治る過程で、傷を埋める組織が過剰に増殖し、しこりのようになったものです。
ケロイドは、胸の中央辺りや肩、上腕の外側、背中の上部、下腹有毛部(帝王切開後)、顎などの、比較的皮膚の緊張が強い部位に発生しやすい傾向があります。手術やけがの痕のほか、にきび痕や本人が気づかないような小さな傷から発生することもあります。
ケロイド体質チェックテスト
下のサイトのスコア計算でケロイド体質か分かります。
人種、家族性、ケロイドの数、発症年齢…など12項目に分けられ、全25点満点です。
0-5点:正常瘢痕的性質
6-15点:肥厚性瘢痕的性質
16-25点:ケロイド的性質
https://www.scar-keloid.com/pdf/JSW_Scar_Scale_2015_JP.pdf
私は左の下顎角付近に大学受験期のニキビ後からケロイドになっています。
17点ですので、ケロイド的性質です。
なので将来、眉下切開などの切開系のオペには慎重になろうと考えています。
ケロイドが心配な方はぜひこのスコアの結果を参考にして治療を決めるのもいいと思います。
ケロイド治療
エクラープラスターテープ
ステロイドが含まれているテープです。
毎日ケロイド部位に貼布します。
ケロイドの範囲を超えて貼ると健康な皮膚が薄くなってしまうので、ケロイドの形に合わせて適度にカットして使用します。
ただ毛や汗などで剥がれやすい場合があります。
トラニラスト(リザベン®)内服
抗アレルギー剤であり、ケロイドや肥厚性瘢痕の中の炎症細胞を抑制することで痒みや炎症を沈静化させます。
ケナコルト注射
ケロイドが大きい/エクラープラスターテープで効かない/上手く貼れないなどの場合は直接ステロイドを注射します。
頻度は4週間おきです。
継続して打っていると、ケロイドが徐々に柔らかく小さくなっていきます。打ちすぎると皮膚が凹むこともあるので塩梅が大事です。
ステロイドによる血管拡張で赤みが出る場合があります。
その場合は、赤みを取れるアドバテックスレーザーを併用します。アドバテックスレーザー自体でもケロイドに効くと報告されています。
切除
ケロイドを切除して丁寧に縫合します。
元々緊張があるところにケロイドができやすいです。
体質もありますが、その患者さんの身体の中でケロイドができやすいケロイドができている訳なので、切って縫ってもそこから再発しやすいです。
緊張がかからないようにZ形成、W形成、縫合テクニックを駆使します。
放射線治療を少量3日間程度行うと再発率が低下するので、再発しやすそうなケースでは放射線治療が行える施設をご紹介いたします。
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まとめ
今回はケロイドについて解説しました。
肥厚性瘢痕との違いは、きずあとの範囲を超えて赤い盛り上がりが拡大し、痛みやかゆみが強いかどうかです。
ケロイド体質チェックテストもご紹介しました。ケロイド治療はいくつかの組み合わせで治療を行います。
私がケロイド体質だからこそ、辛さが分かります。逆に治療の難しさも知っています。
どこまでできて、できないのか、それも含めてお話させていただきます。
お気軽にご相談ください。
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※美容医療にはさまざまな考え方があり、医師によって意見や方針が異なることもあります。発信内容はあくまで一つの参考としてお読みいただき、ご自身に合った納得のいく医療を選んでいただけたらと思います。
また、意図せず不正確な情報や誤解を招く表現が含まれていた場合は申し訳ありません。その際は適宜修正・補足させていただきます。
【プロフィール】
美容外科医 Dr.夏目隆太郎
https://biancaclinic.jp/doctor/natsume/
形成外科で特に目元や顔面骨を中心としたお顔の手術を多数執刀
目元の治療に関しては、見た目の美しさだけでなく、眼科的な機能面も非常に重要だと考え、より安全かつ確かな治療を提供するため、現在は眼科医としても研鑽を重ねている
メスを使う治療だけでなく、ヒアルロン酸注入などの切らない施術を積極的に取り入れ、
美容外科・美容皮膚科・形成外科・眼科といった多角的な専門的視点から
日本を代表する美容健康再生医療クリニックであるBIANCA CLINICにて最新美容医療を提供している
【経歴】
2020年 東京医科大学卒業 東京都済生会中央病院
2022年 東京慈恵会医科大学附属病院形成外科
2023年 東京慈恵会医科大学附属柏病院形成外科
2024年 BIANCA CLINIC
【所属学会/資格】
日本美容外科学会(JSAS)
日本形成外科学会正会員
日本頭蓋顎顔面外科学会正会員
日本眼科学会正会員
日本美容内科学会正会員
【SNS】
Instagramアカウント
https://www.instagram.com/dr.natsume?igsh=OHBvd3VtajV1bmY1&utm_source=qr