コラム
2025.12.05
蒙古襞形成(目頭切開修正)⸻求心感・きつい印象を自然に補正する治療
形成外科専門医として外傷・再建・先天疾患など多くの症例に携わり、精密な手技と深い解剖学的理解を培ってきました。見た目の変化が心まで前向きにする――そんな美容の力を患者様にも届けたいという思いから美容外科の道へ。得意としているのは、目元治療全般や注入治療、たるみ治療など。患者様の理想に誠実に向き合う」という診療スタンスで、美しさにこだわった施術を提供しています。
こんにちは!
「自然な美を、信頼でデザインする。」
形成外科専門医の藤橋政尭です。
蒙古襞(もうこひだ)とは、上まぶたの内側から目頭にかけて皮膚がかぶさる構造のことです。
アジア人に多く見られる特徴で、目元の印象を決定づける重要な要素です。
まず知っておきたいのは、寄り目・離れ目といった「目の距離の見え方」は、先天的な眼球の位置関係に加え、蒙古襞の有無によっても左右されるということです。
さらに、蒙古襞の張り具合によって“そう見える度合い”が変化します。
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■ 蒙古襞が与える印象の違い
蒙古襞は、目元の印象をかなり左右するパーツです。
● 蒙古襞が強い場合
• 少し幼い・あどけない印象
• 目の横幅が小さく見え、離れ目傾向に
• 柔らかい雰囲気になりやすい

● 蒙古襞が少ない/弱い場合(先天的)
• 大人っぽいが、ややシャープな印象
• 目の距離が近づく傾向
• クール/強さのある雰囲気になりやすい

つまり、目頭切開で蒙古襞を切りすぎてしまった場合には、
• 求心顔が過度に強調される
• きつい、または老けた印象に見えやすい
• 顔全体のバランスが崩れ、不自然に見える
といったお悩みにつながることがあります。
実際に、この点を気にされてカウンセリングに来院される方は少なくありません。
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■ 蒙古襞形成(目頭切開修正)とは?
蒙古襞形成は、過度に露出した目頭を自然な位置に戻し、印象を整える手術です。
• 目頭切開後の求心顔が気になる
• きつい印象の目元を柔らかくしたい
• 涙丘が出過ぎて違和感がある
こういったケースに適しています。
もともと蒙古襞が少ない方に対しても
✔ 可愛らしい印象にしたい
✔ 目頭の距離を整えたい
という目的で行うこともあります。
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■ 術式は2タイプ
● 逆Z法
立体的でナチュラルな蒙古襞を再形成。
寄り目感を自然に和らげるのに適しています。
傷跡は目立ちやすいというデメリットがあります。
● V-Y法
ミリ単位での調整に強い。
逆Zに比べて丸みある仕上がりに。
左右差が強い場合にも有効です。
傷跡はほとんど目立ちません。

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■ ダウンタイムと経過
• 手術時間:20〜40分
• 腫れ:3日程度(軽い浮腫は10日ほど)
• 抜糸:7日後
• 洗顔・シャワー:翌日より可
• アイメイク:抜糸翌日〜
• コンタクト:1週間後〜
• 効果:半永久的
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■ 二重の変化について
蒙古襞形成を行うと平行型 → やや末広型に寄る傾向があります。
これは蒙古襞が復元され、二重の内側がわずかに隠れるためです。
そのため、術前のシミュレーションや術者と患者の情報共有が非常に大切です。
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■ 目頭の形はメンタルにも影響する
蒙古襞は 0.5〜1mmの変化でも印象がかなり変わります。
目頭切開の修正のカウンセリングをしていて思うのは、その繊細さゆえ患者様の心理面に強く影響していることです。
特に、「切りすぎた気がする」「人前に出られない」など、このような訴えは非常に多く、修正を急ぎたくなる気持ちが大きくなります。
一方で、「変化が物足りない」という場合は時間をかけて調整する選択肢もあるため緊急性はありません。
厄介なのは、繊細になりすぎて、切りすぎ → 修正 → 切開 → 修正 …と 負のループに陥ることです。
手術前に執刀医とゴールをしっかり共有すること、過度な変化を求めないこと、が最も重要になります。
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■ まとめ
蒙古襞は顔全体の印象をコントロールするパーツです。
だからこそ、
• 目頭の切りすぎによる違和感は強く出る
• わずかな差が大きな印象の差につながる
• 修正は心理面への配慮も必須
蒙古襞形成は、崩れてしまったバランスを整え、その人本来の自然な魅力を取り戻すための手術です。
焦らず、正しく、一緒に「最適な目頭」を導いていきましょう。
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【プロフィール】
藤橋 政尭 (ふじはし まさたか)/形成外科専門医
形成外科専門医としての知識と技術を活かし、目元や鼻の手術、顔の脂肪吸引、糸リフト、ヒアルロン酸注入など、お顔全体の美容外科手術に幅広く対応。繊細なデザインが求められる切開手術や修正手術から、ダウンタイムの少ない注入施術・リフト系まで、患者様の理想に合わせた施術を心がけています。
自然な仕上がりとダウンタイムの最小化にこだわり、誠実なカウンセリングを通じて「任せてよかった」と思っていただける医療を追求しています。
「自然な美を、信頼でデザインする。」
そんな想いを大切に、日々の診療に取り組んでいます。
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【経歴】
2015年3月 昭和大学医学部医学科 卒業
2015年4月 昭和大学横浜市北部病院 初期臨床研修
2017年4月 昭和大学病院 形成外科
2017年10月 前橋赤十字病院 形成外科/美容外科
2019年4月 西尾市民病院 形成外科
2020年4月 昭和大学藤が丘病院 形成外科
2020年11月 太田西ノ内病院 形成外科/美容外科
2022年7月 東京労災病院 形成外科/美容外科 診療科長
2022年7月 R.O.clinic 非常勤、くさのたろうクリニック非常勤
2024年4月 銀座TAクリニック副院長
2025年11月 BIANCA CLINIC
【所属学会・資格】
日本形成外科学会 形成外科専門医
日本美容外科学会(JSAPS)会員
日本美容外科学会(JSAS)会員