幡手 亜梨子
2026.01.08
脂肪吸引、やらない方がいい理由を解説!
形成外科医として多くの症例を経験し、精密な手技と深い解剖学的理解を培ってきました。現在は形成外科の知見と最新技術を組み合わせ、肌・輪郭・たるみなど加齢のお悩みに応じた美容医療を提供しています。「自然な美しさ」とは、何もせず任せることではなく、自分でどうありたいか選ぶ意志の先にあるもの。医学部時代にアイドルとして活動した経験から、外見が心に与える力を実感し、患者様の「自分をもっと好きになれる毎日」を支えることに注力。英語にも対応し、話しやすいカウンセリングを大切にしています。
新年明けましておめでとうございます!
自然で上品な若返りを提案する、形成外科専門医のありす先生です。
先日、妹に会ったときこんなことを言い出しました。
「脂肪吸引、やろうかなと思ってるんだけどどう思う?」
妹はもともと痩せ型で、スーツのサイズは7号。
客観的に見て「太っている」とは言えません。
それでも本人は、
「ここがもう少し細かったら」
「もっとスッキリしたラインになりたい」
そう感じているようです。
美容外科医として日々診療している立場であっても、
“痩せている人が、さらに脂肪吸引を望む”
このケースは決して珍しくありません。
だからこそ今日は、新年最初の記事として、
脂肪吸引について少し冷静に考えてみたいと思います。
脂肪吸引は、誰にでも向いている手術ではない
脂肪吸引というと、
「吸えば細くなる」
「たくさん吸えば理想に近づく」
そんなイメージを持たれがちです。
ですが、脂肪吸引は
誰にでも勧められる手術ではありません。
特に、
- もともと痩せている人
- 若く、皮膚のハリが強い人
- 「ガリガリにしたい」という希望が強い人
このようなケースでは、
慎重に適応を考える必要があります。
脂肪吸引を「やった方がいい人」
脂肪吸引が向いているのは、次のような方です。
- ・体重ではなく「ライン」「輪郭」を整えたい
- ・局所的に、どうしても落ちない脂肪がある
- ・皮膚の質やたるみを評価した上で、吸引に耐えうる
- ・ダウンタイムやリスクを理解している
- ・現実的なゴールをイメージできている
デメリットも、きちんと考えるべき
余分な脂肪がなくなったら良いことばかりだよね!と思いがちな脂肪吸引にも、必ずデメリットがあります。
- ・ダウンタイムに運動制限がでる
- ・内出血や腫れが出る
- ・凹凸や左右差が出る可能性
- ・吸っていないエリアとの差がでる
そして特に問題になるのが、
「限界まで吸う」ことによるリスクです。
皮膚ギリギリまで脂肪を吸引してしまうと、
- ・皮膚や皮下組織の質感が悪くなる
- ・触ったときに硬さや不自然さが出る
ということも起きえます。
細くは見えても、近くで見ると美しくない質感や仕上がりになることがあります。
脂肪を「残す」ことで作れる、美しい輪郭
脂肪吸引で本当に大切なのは、
どれだけ吸うかではなく、
どこを、どれくらい残すかです。
皮膚のすぐ下の脂肪を計算してわずかに残すことで、
- ・自然な曲線が生まれる
- ・なめらかな立体感が出る
- ・触ったときの質感が保たれる
- ・長期的に見ても崩れにくい
特に痩せ型の方や若い方にとって、
脂肪は「邪魔なもの」ではなく、
輪郭を美しく見せるための素材でもあります。
そもそも、本当に脂肪吸引が適応ですか?
もう一つ、大切な視点があります。
それは、
「その悩み、本当に脂肪吸引で解決しますか?」
という問いです。
部位によっては、
- ・筋肉の張りが原因
- ・骨格による張り出し
- ・姿勢や使い方のクセか
こうした要素が強い場合もあります。
例えば、エラや肩、ふくらはぎなどは脂肪吸引よりボトックスが適応なケースも少なくありません。吸引することによって筋肉の凹凸感が出て太く見えてしまうこともありますし、骨格によってフェイスラインがない場合は、ヒアルロン酸などで輪郭を作った方が小顔に見えることもあります。
「細く見せたい=脂肪を取る」
とは限らないのです。
私が安易に脂肪吸引を勧めない理由
脂肪吸引は、
量を競う手術ではありません。
- 今どこまで吸うべきか
- どこは残した方がいいのか
- 数年後、この体はどう変化するのか
そこまで考えて初めて、
意味のある脂肪吸引になります。
特に、
痩せている人ほど、若い人ほど、慎重な判断が必要です。
まとめ:新年だからこそ、立ち止まって考えてほしい
脂肪吸引は、魔法の手術ではありません。
ですが、
適切な人に、適切な量で行えば、とても有効な選択肢です。
「もっと細くなりたい」という気持ちが出てきたら
- 本当に脂肪吸引なのか?他の治療は適応じゃないのか?ということを
一度、考えてみてください。
より良い方法がわからなければ、信頼できる医師に相談してみるのもひとつの方法です。
新しい年の始まりだからこそ、
勢いではなく、納得できる選択を。
それが、後悔しない美容医療につながると私は思います。
執筆者:幡手 亜梨子(はたで ありす)
形成外科専門医/美容外科医
九州大学医学部卒業後、大学病院や関連施設で形成外科・美容外科の診療に従事し形成外科専門医を取得。
顔面・体幹の再建手術から美容外科領域まで幅広い症例を経験し、解剖学的知識に基づいた自然で美しい仕上がりを大切にしています。
学生時代にはアイドルとして活動していた経験もあり、“見られる美しさ”と“医療としての美しさ”の両面を理解する立場から、患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提案できるのが強み。
プライベートでは旅行とグルメが好きで、美容やライフスタイルに関する情報をInstagramで発信中。
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経歴
九州大学医学部医学科 卒業
新東京病院 初期研修
自治医科大学附属病院 形成外科 勤務
ルーチェクリニック 勤務
新小山市民病院 形成外科 勤務
帝京大学医学部附属病院 形成外科 勤務
JR東京総合病院 美容外科・形成外科 勤務
有明ひふかクリニック 勤務
所属学会・資格
日本形成外科学会 専門医
専門分野
美容外科手術(目元・フェイスライン・婦人科形成など)
注入治療(ヒアルロン酸、ボトックス、脂肪注入)
レーザー・スキン治療
再生医療・エイジングケア