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コラム

2026.01.08

貴族手術・猫手術における移植材料の考え方

藤橋 政尭
監修医師
藤橋 政尭

形成外科専門医として外傷・再建・先天疾患など多くの症例に携わり、精密な手技と深い解剖学的理解を培ってきました。見た目の変化が心まで前向きにする――そんな美容の力を患者様にも届けたいという思いから美容外科の道へ。得意としているのは、目元治療全般や注入治療、たるみ治療など。患者様の理想に誠実に向き合う」という診療スタンスで、美しさにこだわった施術を提供しています。

こんにちは!

「自然な美を、信頼でデザインする。」

形成外科専門医の藤橋政尭です。

 

中顔面を持ち上げる手術では、「どこに入れるか」だけでなく移植する材料でも仕上がりが変わってきます。

鼻翼基部・鼻柱基部は鼻の土台であり、柔らかい素材を移植しても変化が乏しく、狙った変化が出ないこともあります。

今回の記事では、貴族手術・猫手術に用いる移植材料を整理します。

 

 

■ 基本方針:鼻翼基部には「ある程度硬い支持」

鼻翼基部は一点を前方へ持ち上げて段差を減らす部位です。

支持が弱いと、周囲へ広がってしまい、狙った位置が上がりません。

そのため、脂肪のような柔らかい素材より、プロテーゼ・軟骨・ハイドロキシアパタイトなど硬さのある材料が適します

 

 

■ 脂肪が合わない理由

脂肪は採取が簡便で、自家組織である点は大きなメリットです。

ただし鼻翼基部のように、ピンポイントで高さを出したい部位では、広がりや吸収の影響で変化量が読みづらいです。

「全体をふわっと押し上げる」には向きますが、「ここを1mm前へ」は苦手です。

 

 

■ プロテーゼ:再現性と異物としての制約

プロテーゼは形状が安定し、設計したボリュームを出しやすい材料です。

シリコンは感染に比較的強く、必要時に抜去しやすい。

ゴアテックスは触感が自然でズレにくい一方、摘出は容易ではありません。

どちらも異物なので、入っている部位には追加で移植しにくい点を理解した上で選択します。

 

 

■ 軟骨:自家組織で“構造を作る”

軟骨は自家組織で、土台としての支持を作りやすい材料です。

耳介軟骨は採取が比較的簡単で傷も目立ちにくい反面、量に限りがあります

中顔面のボリュームをしっかり作る必要がある場合、耳介軟骨だけでは足りないことがあります。

 

 

■ 肋軟骨が中顔面形成で強い理由

肋軟骨の最大の利点は、十分な量を確保できることです。

そしてもう一つ重要なのが汎用性です。

鼻中隔延長や隆鼻術を同時に行うケースでは、肋軟骨を同一手術内で複数部位に配分できます

素材を揃えることで、支持の作り方に一貫性が出て、設計が組み立てやすい。

肋軟骨を中顔面のためだけに採ることは基本的にありませんが、鼻を形成する手術で採取するなら、同時に土台補強へ回せるのは大きな強みです。

 

 

■ 細片肋軟骨という使い方

肋軟骨を塊(ブロック)で入れると、皮膚の上から触れて分かりやすくなることがあります。

そのため中顔面では、細かく砕いた細片肋軟骨として移植することが多いです。

細片にすることで境界がなだらかになり、触知感を抑えつつ支持を作りやすくなります。

一方で、入れ方が雑だと不整や偏りの原因になるため、移植するためのポケットのサイズが重要となります。

 

 

■ まとめ

中顔面形成の材料選びは、「凹みを埋める」ではなく「土台を支える」という考え方で決めます。

脂肪・プロテーゼ・軟骨にはそれぞれ役割があり、最適解は骨格と皮膚の条件(柔らかさなど)、同時に行う手術内容で変わります。

とくに肋軟骨は量と汎用性の両方を持ち、細片化することで中顔面でも自然に使いやすい材料です。

 

 

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【プロフィール】

藤橋 政尭 (ふじはし まさたか)/形成外科専門医

 

形成外科専門医としての知識と技術を活かし、目元や鼻の手術、顔の脂肪吸引、糸リフト、ヒアルロン酸注入など、お顔全体の美容外科手術に幅広く対応。繊細なデザインが求められる切開手術や修正手術から、ダウンタイムの少ない注入施術・リフト系まで、患者様の理想に合わせた施術を心がけています。

自然な仕上がりとダウンタイムの最小化にこだわり、誠実なカウンセリングを通じて「任せてよかった」と思っていただける医療を追求しています。

「自然な美を、信頼でデザインする。」

そんな想いを大切に、日々の診療に取り組んでいます。

 

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【経歴】

2015年3月 昭和大学医学部医学科 卒業

2015年4月 昭和大学横浜市北部病院 初期臨床研修

2017年4月 昭和大学病院 形成外科

2017年10月 前橋赤十字病院 形成外科/美容外科

2019年4月 西尾市民病院 形成外科

2020年4月 昭和大学藤が丘病院 形成外科

2020年11月 太田西ノ内病院 形成外科/美容外科

2022年7月 東京労災病院 形成外科/美容外科  診療科長

2022年7月 R.O.clinic 非常勤、くさのたろうクリニック非常勤

2024年4月 銀座TAクリニック副院長

2025年11月 BIANCA CLINIC

 

【所属学会・資格】

日本形成外科学会 形成外科専門医

日本美容外科学会(JSAPS)会員

日本美容外科学会(JSAS)会員

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