コラム
2026.11.07
アルマデュオとフォーマVの違いは?切らない・刺さない治療で性交痛や腟の乾燥にアプローチ
一般産婦人科において、不妊治療や周産期医療などの保険診療に従事したのち、自身の闘病経験を機に、「女性が女性であることを楽しめる人生を支えたい」との思いから、自由診療・婦人科美容へとキャリアを展開しました。現在も産婦人科医として保険診療に携わりながら、深い解剖学的知識と技術を軸に、婦人科形成や腟育®注射、腟ヒアルロン酸注入など、“本物のフェムテック”を通じて女性の健康課題に医学的エビデンスに基づいて向き合っています。
また、性教育の普及やHPVワクチンの啓発、女性のQOL向上に関わる社会活動にも尽力しています。専門書『美容外科医になったら最初に読む 美容手術の基本』では、第7章「腟ヒアルロン酸注入」を執筆するなど、医療知識の啓蒙にも積極的に取り組んでいます。

アルマデュオとフォーマVの違いは、使用するエネルギーとアプローチする組織です。アルマデュオは低出力衝撃波で性器周辺の血流改善を目指す施術、フォーマVは高周波(RF)の熱エネルギーで腟や外陰部のハリ・弾力にアプローチする施術です。どちらも切開や針を使わない治療ですが、症状の原因や身体の状態によって適した施術は異なります。
「デリケートゾーンの悩みを改善したい。でも、切ったり針を刺したりする治療は怖い…」
性交時の痛みや腟の乾燥。気になってはいるものの、身体への負担を考えると、なかなか治療に踏み出せない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方に知っていただきたいのが、切らない・刺さない婦人科デバイス治療です。
なかでも、アルマデュオとフォーマVは、異なる技術を使ってデリケートゾーンの悩みにアプローチする施術。
同じような症状でも、その原因によって適した治療は変わります。
では、何が違うのでしょうか?
今回は、2つの施術を比較しながら、治療を選ぶ際に知っておきたいポイントをお伝えします。
アルマデュオとフォーマVの違いは?
アルマデュオは衝撃波による血流へのアプローチ、フォーマVは高周波による腟・外陰部の組織へのアプローチが特徴です。どちらも切開や針を必要としませんが、施術中の感覚や通院ペースには違いがあります。
まずは、主な違いを表で確認してみましょう。
| 比較項目 | アルマデュオ | フォーマV |
|---|---|---|
| 治療方法 | 低出力衝撃波 | 高周波(RF) |
| 主なアプローチ | 性器周辺の血流 | 腟・外陰部のハリや弾力 |
| 針・切開 | なし | なし |
| 施術中の感覚 | 軽くたたかれるような刺激 | 温かさを感じる |
| 麻酔 | 基本的に不要 | 表面麻酔を使用 |
| 施術回数 | 週2回・計6回が目安 | 4週間ごと・計3〜4回が目安 |
| ダウンタイム | 比較的少ない | 比較的少ない |
同じ「切らない治療」でも、期待する変化や施術の進め方は同じではありません。
アルマデュオがどのような方に適しているかは、「アルマデュオが向いている人とは?」でも詳しく紹介しています。
切らない・刺さない治療でも、アルマデュオとフォーマVの仕組みは違う
アルマデュオは衝撃波で血流に働きかける施術、フォーマVは高周波で組織を温める施術です。身体に傷をつけずに行う点は共通していますが、使われるエネルギーが異なります。
アルマデュオは衝撃波で血流改善を目指す
アルマデュオ(Alma Duo)は、低出力体外衝撃波という弱い衝撃波を利用した治療です。
性器周辺に衝撃波を照射し、血流に関係する組織の反応を促すことで、性機能の改善を目指します。
注射や切開を伴わないことも特徴の1つ。
女性の性交痛や性的な反応の変化だけでなく、男性の勃起機能に関する悩みにも用いられる施術です。
アルマデュオの仕組みについて詳しく知りたい方は、「アルマデュオとは?効果や特徴を解説」をご覧ください。
フォーマVは高周波の熱で腟や外陰部にアプローチ
フォーマVは、高周波(RF)の熱エネルギーを利用する施術です。
腟や外陰部の組織を温め、コラーゲンの生成などに関わる反応を促すことで、ハリや弾力、引き締まり感の改善を目指します。
「以前より腟のハリが気になる」「乾燥による違和感がある」
そんな変化を感じ始めた方にとっても、検討できる治療の1つです。
詳しくは「フォーマVとは?高周波RFの仕組みと効果」も参考にしてください。
性交痛や腟の乾燥にはアルマデュオとフォーマVのどちらが向いている?
性交痛や腟の乾燥には、性器周辺の血流や腟粘膜の状態、女性ホルモンの変化など、さまざまな原因が関係しています。アルマデュオとフォーマVは、症状の背景を確認したうえで検討する治療です。

血流の変化が関係する悩みにはアルマデュオ
性交時の痛みや性的な反応の変化には、性器周辺の血流が関係していることがあります。
そうした悩みに対して、血流という視点からアプローチするのがアルマデュオです。
実際に、2021年には性交痛に悩む女性を対象とした衝撃波治療の研究が発表されました。
衝撃波治療を受けたグループと、実際には照射しないグループを比較したところ、治療を受けたグループで痛みの軽減が報告されています。[1]
アルマデュオそのものを使ってはいませんが、参考となる研究です。ただし、同じ効果が得られるとは限らないため、症状の原因を見極めることが大切です。
腟のハリや弾力が気になる場合はフォーマV
出産後や年齢を重ねるなかで、以前とは違う腟の感覚に気づくことがあります。
例えば、ハリや引き締まり感の変化。
フォーマVは、高周波(RF)の熱エネルギーを利用して、腟や外陰部の組織に働きかける施術です。
高周波と聞くと難しく感じるかもしれませんが、顔のたるみ治療に使われる「ボルニューマ」も、同じく高周波を利用する美容医療機器の1つ。
フォーマVでは、熱エネルギーを腟や外陰部に届けることで、ハリや弾力、引き締まり感の改善を目指します。
一方、腟の乾燥や性交時の痛みには、女性ホルモンの減少や炎症などが関係している場合もあります。
とくに閉経前後の腟乾燥では、保湿剤やホルモン療法が適していることも少なくありません。
「乾燥しているから婦人科施術」と決めるのではなく、まずは原因を知ること。
ご自身に合う治療を見つけるために、欠かせないステップです。
アルマデュオとフォーマVの痛み・ダウンタイムの違い
アルマデュオとフォーマVは、どちらもダウンタイムが比較的少ない施術です。ただし、施術中に感じる刺激や、施術後の注意点には違いがあります。
アルマデュオは軽くたたかれるような刺激
アルマデュオの施術中は、トントンと軽くたたかれるような感覚があります。
基本的に麻酔は不要です。施術後も普段の生活に戻りやすいため、忙しい方にも検討しやすい治療です。ただし、刺激の感じ方には個人差があり、一時的な痛みやしびれ、違和感が生じることも。
気になる症状が長引く場合は、無理をせず医師に相談してください。
フォーマVはじんわりとした温かさを感じる施術
フォーマVでは、腟や外陰部に高周波の熱を届けるため、施術中にじんわりとした温かさを感じるのが特徴です。
当院では基本的に表面麻酔を使用し、痛みに配慮しながら施術を行っています。ダウンタイムは比較的短いものの、赤みや腫れ、痛みが生じる可能性はあります。
施術後の過ごし方も大切です。性行為や入浴などの再開時期については、照射部位の状態に応じた医師の指示に従いましょう。
アルマデュオとフォーマVの施術回数・通院ペースの違い
アルマデュオは短期間に複数回、フォーマVは約1か月ごとに施術を重ねるのが基本です。通院回数だけでなく、治療を終えるまでのスケジュールにも違いがあります。
アルマデュオは週2回・計6回が目安
週2回、3週間で合計6回が標準的な施術計画です。
比較的短い期間に通院が集中するため、お仕事やプライベートの予定と合わせて、無理のないスケジュールを組むと良いでしょう。
施術が終わったら、それですべて完了というわけではありません。その後の変化を確認しながら、必要に応じて追加の治療を検討することもあります。
フォーマVは4週間ごとに3〜4回が目安
フォーマVは、4週間ごとに3〜4回程度の施術が目安です。
1回で変化を感じる方もいますが、基本的には施術を重ねながら状態を整えていく施術。
アルマデュオより通院期間が長くなる傾向はあるものの、施術と施術の間隔は約1か月空きます。
どちらを選ぶ場合も、施術内容だけでなく、通いやすさや生活スタイルとの相性を考えることが大切です。
BIANCAでアルマデュオとフォーマVを検討する際に確認すること
アルマデュオとフォーマVのどちらが適しているかは、性交痛や腟の乾燥が起こる原因、腟組織の状態、治療への希望などによって異なります。
診療で大切にしているのは、症状の有無だけではありません。
「いつから気になっているのか」「どのような場面で不快感があるのか」
こうした日常の小さな変化も、原因を探る重要な手がかりです。
例えば、性交時だけ痛む方もいれば、普段から乾燥や違和感がある方もいらっしゃいます切らない・刺さない治療だからといって、必ずしも誰にでも適しているわけではありません。
大切なのは、施術ありきで考えないこと。
デリケートな悩みこそ、一人で抱え込まず、まずは身体の状態を確認するところから始めてみませんか。
アルマデュオとフォーマVの違いや、ご自身に合う治療について知りたい方は、ビアンカクリニックへご相談ください。
アルマデュオとフォーマVについてよくある質問
アルマデュオとフォーマVについて、施術前に気になりやすい疑問にお答えします。
Q. アルマデュオとフォーマVはどちらが性交痛に効果的ですか?
A. 性交痛の原因によって異なり、どちらが優れているとは一概にいえません。血流や腟組織の状態などを確認したうえで、適したアプローチを検討します。
Q. アルマデュオとフォーマVはどちらも針を使いませんか?
A. はい。アルマデュオは低出力衝撃波、フォーマVは高周波を利用するため、どちらも針を刺さずに施術できます。ただし、フォーマVでは腟内に専用の機器を挿入して照射を行います。
Q. アルマデュオとフォーマVはどちらが痛いですか?
A. アルマデュオでは軽くたたかれるような刺激、フォーマVでは温かさを感じることがあります。
フォーマVでは基本的に表面麻酔を使用しますが、いずれも痛みの感じ方には個人差があります。
Q. アルマデュオとフォーマVはどちらがダウンタイムが短いですか?
A. どちらもダウンタイムが比較的少ない施術です。
ただし、フォーマVでは照射後に赤みや腫れなどが生じる場合があります。施術後の過ごし方や生活上の注意点は、それぞれ異なります。
Q. アルマデュオとフォーマVは何回くらい受ける必要がありますか?
A. BIANCAでは、アルマデュオは週2回・計6回、フォーマVは4週間ごとに3〜4回を目安としています。
ただし、必要な回数は症状や治療経過によって異なるため、医師と相談しながら決めていきます。
アルマデュオとフォーマVの違いを知り、自分に合った治療を
アルマデュオとフォーマVは、どちらも切らない・刺さない婦人科治療ですが、身体への働きかけ方は異なります。

アルマデュオは衝撃波による血流改善、フォーマVは高周波の熱エネルギーによる腟や外陰部のハリ・弾力の改善を目指す施術です。
「性交痛が気になる」「以前より腟の潤いが減った気がする」
こうした悩みがあっても、その原因は一人ひとり違うもの。大切なのは、施術の特徴だけで選ぶのではなく、ご自身の身体の状態を知ることです。
デリケートゾーンの悩みは、なかなか人に相談しづらいかもしれません。でも、我慢することが当たり前ではありません。
どの施術が自分に合っているのか迷ったときは、どうぞBIANCA CLINICへご相談ください。
参考文献