鼻整形、ヒアルロン酸と手術の違い|目的別に考える治療の選択肢
こんにちは!
「自然な美を、信頼でデザインする。」
形成外科専門医の藤橋政尭です。

鼻整形を検討する際、「ヒアルロン酸で様子を見るべきか」「最初から手術を選ぶべきか」、で迷う方は少なくありません。
まず整理したいのは、高くしたいのが鼻筋なのか鼻先なのか、という目的の違いです。
この2つは似ているようで、適した治療は大きく異なります。
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■ 鼻筋を高くしたい場合
鼻筋に関しては、ヒアルロン酸でも手術でも対応が可能です。
ヒアルロン酸注入は、注射のみで鼻筋を高くでき、ダウンタイムがほとんどなく、施術直後から変化を実感しやすい点が大きなメリットです。
「まずは雰囲気を変えてみたい」「仕上がりを体験してみたい」といった、お試しやシミュレーション目的にも非常に適しています。

一方で、ヒアルロン酸は時間の経過とともに体内に吸収されます。
また、高さを出そうとして量を重ねると、横に広がり鼻筋が太く見えてしまうリスクもあります。
頻度は高くありませんが、塞栓などのリスクがゼロではない点も理解が必要です。
手術でプロテーゼや自家組織を用いた場合、鼻筋の高さやラインは自由度高く設計でき、効果は長期的に安定します。
プロテーゼは長期経過での感染リスクが非常に低いもののゼロではなく、自家組織の場合は、長期的な感染リスクはほぼありません。
ただ、やはり手術のデメリットとしてダウンタイムを避けられないという点が挙げられます。
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■ 鼻先を高くしたい場合
鼻先については、考え方が大きく変わります。
鼻先へ直接ヒアルロン酸を注入する方法は、血流障害のリスクを伴うため、適応には慎重な判断が必要です。
一方で、ヒアルロン酸で鼻先を高くする方法として、膜性鼻中隔にヒアルロン酸を注入するという方法があります。

膜性鼻中隔へのヒアルロン酸注入は、適切な層・量・手技を守ることで、鼻先の印象を穏やかに調整することが可能な方法です。
ただし、この方法には、
・出せる高さには一定の限界があること
・効果は永続的ではないこと
・形や向きのデザイン自由度には制約があること
といった特性があります。
そのため、
「大事な予定の前に、鼻の形を整えておきたい」「まずは非手術で変化を体験してみたい」
といった短期的・軽度な調整には非常に有用です。
鼻先をしっかり高くしたい場合や、長期的に安定した変化、デザイン性の高い仕上がりを求める場合には、やはり手術によるアプローチが基本的には適していると考えます。
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■ ヒアルロン酸の強み
ヒアルロン酸の最大の強みは、施術が手軽でダウンタイムが少なく、可逆性がある点です。
仕上がりのシミュレーションとして行うのは非常に有効で、「ほどよい変化」を求める場合にも適しています。
一方で、
・形をしっかり変える
・高さを明確に出す
・長期的な安定を得る
といった目的には限界があります。
それでも、ダウンタイムなく目に見える変化を得られる点は大きなメリットであり、満足度の高い治療であることは間違いありません。
実際、鼻の手術はダウンタイムが長く、費用面の負担もあるため、心理的なハードルが高いのが現実です。
そうした中で、気軽に変化を得られるヒアルロン酸が多くの方に選ばれているのは、自然な流れだといえるでしょう。
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■ 手術のメリットと注意点
手術は、骨や軟骨といった構造そのものに介入できるため、変化量・安定性・デザインの自由度に優れています。
その反面、ダウンタイムやリスクが伴い、簡単に元に戻せる治療ではありません。
だからこそ、「どこまで変えるか」を事前にしっかり設計することが重要になります。
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■ まとめ
ヒアルロン酸と手術は、優劣で比べるものではありません。
目的とゴールによって、適した選択が異なります。
・軽い変化やシミュレーション目的ならヒアルロン酸
・形をしっかり変え、長期的な安定を求めるなら手術
何を、どこまで変えたいのか。
その整理こそが、後悔のない鼻整形につながります。
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【プロフィール】
藤橋 政尭 (ふじはし まさたか)/形成外科専門医
形成外科専門医としての知識と技術を活かし、目元や鼻の手術、顔の脂肪吸引、糸リフト、ヒアルロン酸注入など、お顔全体の美容外科手術に幅広く対応。繊細なデザインが求められる切開手術や修正手術から、ダウンタイムの少ない注入施術・リフト系まで、患者様の理想に合わせた施術を心がけています。
自然な仕上がりとダウンタイムの最小化にこだわり、誠実なカウンセリングを通じて「任せてよかった」と思っていただける医療を追求しています。
「自然な美を、信頼でデザインする。」
そんな想いを大切に、日々の診療に取り組んでいます。
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【経歴】
2015年3月 昭和大学医学部医学科 卒業
2015年4月 昭和大学横浜市北部病院 初期臨床研修
2017年4月 昭和大学病院 形成外科
2017年10月 前橋赤十字病院 形成外科/美容外科
2019年4月 西尾市民病院 形成外科
2020年4月 昭和大学藤が丘病院 形成外科
2020年11月 太田西ノ内病院 形成外科/美容外科
2022年7月 東京労災病院 形成外科/美容外科 診療科長
2022年7月 R.O.clinic 非常勤、くさのたろうクリニック非常勤
2024年4月 銀座TAクリニック副院長
2025年11月 BIANCA CLINIC
【所属学会・資格】
日本形成外科学会 形成外科専門医
日本美容外科学会(JSAPS)会員
日本美容外科学会(JSAS)会員







