コラム
2026.03.11
バッカルファットとは?|頬の脂肪吸引との違い
日本形成外科学会認定 形成外科専門医として外傷・再建・先天疾患など多くの症例に携わり、精密な手技と深い解剖学的理解を培ってきました。見た目の変化が心まで前向きにする――そんな美容の力を患者様にも届けたいという思いから美容外科の道へ。得意としているのは、目元治療全般や注入治療、たるみ治療など。患者様の理想に誠実に向き合う」という診療スタンスで、美しさにこだわった施術を提供しています。
こんにちは!
「自然な美を、信頼でデザインする。」
形成外科専門医の藤橋政尭です。
小顔整形のカウンセリングでよく聞かれるのが、「頬の脂肪吸引とバッカルファット除去は何が違うのか?」という質問です。
どちらも顔のボリュームを減らす施術ですが、アプローチする脂肪の位置がまったく異なります。
この違いを理解せずに施術を選ぶと、理想の変化が出ないこともあります。
今回は、バッカルファット除去と頬の脂肪吸引の違い、そして実際にどの脂肪を治療すべきなのかについて解説します。
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■ バッカルファットとは
バッカルファットとは、頬の深い位置に存在する脂肪(深部脂肪)です。
咬筋の前方、頬の内側付近に存在し、頬中央のボリュームを構成する脂肪のひとつです。
この脂肪が多い場合、頬の中央に厚みが出やすく、中顔面の丸みやボリューム感の原因となることがあります。
バッカルファット除去術では、口の中から小さく切開してこの脂肪を摘出します。
皮膚表面に傷が残らない点が特徴で、比較的短時間で行える手術です。
ただし、バッカルファットは顔のボリュームを支える役割もある脂肪です。
取り過ぎると時間経過で頬がこけやすくなる可能性があるため、切除量には十分な注意が必要です。

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■ バッカルファットが多い人の特徴
バッカルファットのボリュームが多い方には、いくつか特徴があります。
・頬の内側をよく噛んでしまう
・口内炎ができやすい
・歯と歯の間に白い線(咬合線)がある
といった所見が見られることがあります。
これは頬の内側の粘膜が歯に当たりやすくなっているためです。
このような口腔内の変化は、バッカルファットの量を判断する際のひとつの参考になります。
また、奥歯を噛みしめたときに咬筋の前方に厚みがある場合も、バッカルファットによるボリュームであることがあります。
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■ 頬の脂肪吸引との違い
頬の脂肪吸引は、皮膚のすぐ下にある皮下脂肪をカニューレで吸引する施術です。
フェイスラインや頬、あご下のボリュームを整える目的で行われます。
一方、バッカルファットは頬の深部脂肪であり、口の中からアプローチして摘出します。
つまり、
・頬の脂肪吸引→ 皮下脂肪を減らす施術
・バッカルファット除去→ 深部脂肪を減らす施術
という違いがあります。
脂肪の存在する層が異なるため、改善できる部位や変化の出方も異なります。

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■ ジョールファットとの違い
なお、いわゆる「口横ポニョ」と呼ばれる膨らみの多くはジョールファットによるものです。
ジョールファットは口角下付近に存在する皮下脂肪で、
・口横のもたつき
・マリオネットライン
・フェイスラインの重さ
の原因になることがあります。
一方、バッカルファットは頬中央〜中顔面のボリュームに関与する脂肪です。
そのため、フェイスラインのもたつきの原因とは必ずしも一致しません。
このように、顔には複数の脂肪層が存在しており、どの脂肪が原因かを見極めることが非常に重要です。
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■ 治療は脂肪の層に合わせて選ぶ
顔には皮下脂肪と深部脂肪(バッカルファット)など複数の脂肪層が存在しており、ボリュームの原因となっている脂肪の層によって治療法を選択することが重要です。
一般的には、バッカルファット除去は頬コケのリスクと隣り合わせの施術であるため、まずは皮下脂肪にアプローチできる頬の脂肪吸引でボリュームをコントロールする方が安全なケースが多いと考えています。
皮下脂肪は顔の広い範囲に分布しているため、フェイスライン、頬、あご下などをバランスよく整えることが可能です。
一方で、丸顔で頬中央の厚みが強い方では、頬の奥の脂肪であるバッカルファットが原因である場合が多く、バッカルファット除去が非常に有効です。
ただし、バッカルファットは取り過ぎると時間経過で頬コケが目立つ可能性があるため、適応を慎重に見極めたうえで、必要な量だけを調整することが重要です。
このように、どちらの施術が優れているというものではなく、ボリュームのある部位と脂肪の層に応じて適切に使い分けることが、美しい仕上がりにつながります。
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■ まとめ
バッカルファット除去と頬の脂肪吸引は、どちらも小顔治療ですが、アプローチする脂肪の層が異なります。
頬の脂肪吸引は皮下脂肪、バッカルファット除去は頬の深部脂肪に対する治療です。
また、口横のもたつきの多くはジョールファットによるものであり、これも別の脂肪です。
顔の脂肪はそれぞれ役割を持っているため、すべて取れば良いわけではありません。
原因となる脂肪の層を正しく見極め、適切な量を調整することが自然で美しい輪郭を作るポイントになります。
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【プロフィール】
藤橋 政尭 (ふじはし まさたか)/形成外科専門医
形成外科専門医としての知識と技術を活かし、目元や鼻の手術、顔の脂肪吸引、糸リフト、ヒアルロン酸注入など、お顔全体の美容外科手術に幅広く対応。繊細なデザインが求められる切開手術や修正手術から、ダウンタイムの少ない注入施術・リフト系まで、患者様の理想に合わせた施術を心がけています。
自然な仕上がりとダウンタイムの最小化にこだわり、誠実なカウンセリングを通じて「任せてよかった」と思っていただける医療を追求しています。
「自然な美を、信頼でデザインする。」
そんな想いを大切に、日々の診療に取り組んでいます。
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【経歴】
2015年3月 昭和大学医学部医学科 卒業
2015年4月 昭和大学横浜市北部病院 初期臨床研修
2017年4月 昭和大学病院 形成外科
2017年10月 前橋赤十字病院 形成外科/美容外科
2019年4月 西尾市民病院 形成外科
2020年4月 昭和大学藤が丘病院 形成外科
2020年11月 太田西ノ内病院 形成外科/美容外科
2022年7月 東京労災病院 形成外科/美容外科 診療科長
2022年7月 R.O.clinic 非常勤、くさのたろうクリニック非常勤
2024年4月 銀座TAクリニック副院長
2025年11月 BIANCA CLINIC
【所属学会・資格】
日本形成外科学会 形成外科専門医
日本美容外科学会(JSAPS)会員
日本美容外科学会(JSAS)会員