コラム
2026.03.25
自然癒着法は抜糸が必要?不要?|気になる疑問を医師の視点でわかりやすく解説
内科専門医として培った深い医学的洞察を軸に、美容外科・美容皮膚科・美容内科を横断。幼少期を中国で過ごし、日本語・中国語・英語・韓国語でのコミュニケーションが可能です。海外から学会発表を依頼されるなど国際的な視点を持ち、GOURI・REJURAN®のKOLとして技術の普及にも取り組んでいます。得意施術は、二重、肌育系スキンブースター、ボディヒアル。内科医として培った全身の理解を生かして自然で健康的な美しさへ導くスタイルが特徴です。

こんにちは、ビアンカクリニックの明石仙姫です。
「自然癒着法って、糸を使うんですよね?抜糸は必要ですか?」
「もし気に入らなかったら、ちゃんと元に戻せますか?」
これらは、自然癒着法のカウンセリングで本当によく聞かれる質問です。結論から言うと、自然癒着法は基本的に抜糸不要です。ただし、例外もあります。今回は、“自然癒着法と抜糸”について、医師の視点で少し踏み込んでお話しします。
自然癒着法とは?|埋没と切開の間にある選択肢

二重整形には大きく分けて2種類あります。
- 埋没法:医療用の糸でまぶたを留めてラインを作る方法。メスを使わないためダウンタイムが比較的短く、やり直しができるのが特徴です。
- 切開法:まぶたの皮膚を切開し、余分な脂肪や皮膚を調整して二重を作る方法。ラインの安定性が比較的高く、長期的な持続が期待できます。
「自然癒着法と埋没法はどっちがいいの?」と迷われる方も多いですが、まず知っておきたいのは、自然癒着法は埋没法の一種だということです。自然癒着法は、まぶたにごく小さな穴(ミリ単位)をあけ、1本の糸を通して、眼瞼挙筋と皮膚の間に自然な癒着を促すことで二重ラインを形成します。
ポイントは、糸の固定だけに頼らず、組織同士がくっつく“癒着反応”を利用すること。「しっかり安定させたいけど、いきなり切開はハードルが高い」そんな方にとって、自然癒着法は1つの選択肢になります。
自然癒着法は抜糸が必要?不要?|誤解されやすいポイントを整理
自然癒着法について調べていると、「抜糸が必要」「修正できない」といった情報を目にすることがあります。一方で「抜糸は不要」という説明もあり、何が本当なのか分からなくなる方も少なくありません。
そのため、
- 通常の埋没法よりもラインが安定しやすい
- 切開法よりダウンタイムが軽い
- 傷跡が目立ちにくく、仕上がりが自然
というバランス型の特徴を持ちます。ここでは、自然癒着法と抜糸の関係について、構造と医学的な観点から整理していきます。
自然癒着法は基本的に「抜糸なし」の施術
自然癒着法は、原則として抜糸を前提としない施術です。使用するのは医療用の極細糸で、まぶたの組織内に埋め込まれる構造になっています。そのため、皮膚の表面に糸が露出することはありません。また、糸は体内に残ることを前提とした素材であり、通常は経過観察のみで問題なく安定していくため、抜糸のために通院する必要はありません。「糸が入っている」と聞くと不安になる方もいらっしゃいますが、構造上、表面に出てくることもなく、基本的にはそのまま自然に安定していく施術です。
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それでも抜糸ありになるのはどんなとき?
自然癒着法は基本的に抜糸不要ですが、以下のようなケースでは抜糸や調整が必要になることがあります。
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- 食い込みが強すぎる…術後の食い込みが不自然なほど強く、時間が経っても落ち着かない場合は、糸のテンションが強すぎる可能性があります。この場合は抜糸して再調整することがあります。
- 痛みや腫れ、内出血が長引く…通常のダウンタイムは1〜2週間程度ですが、これらの症状が1ヶ月以上続く場合は感染や炎症の可能性があります。原因を確認し、必要に応じて抜糸を行います。
- デザイン変更を希望する場合…「やっぱり幅を変えたい」「型を別の形にしたい」といった希望が出た場合も、一度抜糸してから再手術(=やり直し)を行います。
自然癒着法は修正がしやすい施術であるため、こうした対応も可能です。
自然癒着法は抜糸しにくいってほんと?

「自然癒着法は構造が複雑だから抜糸が難しいのでは?」
「一度やったら修正できないのでは?」
こうした質問を受けることもありますが、実際は構造を正しく理解すれば過度に心配する必要はありません。自然癒着法は、1本の長い糸でまぶたを縫い上げる方法です。いわば、お裁縫のように一本の糸でラインを形成していきます。そのため、糸玉は片目につき1つという構造になります。抜糸の際は、その糸玉を確認し、小さな穴から引き出すことで糸全体を取り除くことが可能です。
一方で、2点留め・3点留めなどの埋没法は複数のポイントで固定する設計であり、糸玉の数も固定数に応じて複数存在します。これは優劣の問題ではなく、構造の違いです。自然癒着法は糸玉が1つという構造上、抜糸のアプローチが比較的シンプルです。そのため、調整ややり直しにも対応可能な施術です。
自然癒着法は「取れた」と感じることがある?
「自然癒着法 取れた」と検索される方は少なくありません。術後しばらくして、「ラインが薄くなった気がする…」「これってもう取れた?」と不安になるケースは、実際によくあります。ですが、まず知っておいてほしいのは“取れた気がする”=本当に取れている、とは限らないということです。
本当に取れているケースと、そうでないケース
自然癒着法では、術後の見た目の変化が「取れた」と誤解されやすい時期があります。自然癒着法は、組織同士がくっついて安定するまでにおおよそ1〜3ヶ月ほどかかる施術です。術後直後は腫れの影響でラインが強くはっきり見えることが多いのですが、腫れが落ち着いていく過程で一時的にラインが浅くなったように感じることがあります。これは完成に向かう途中の自然な変化であり、実際に糸が外れたり癒着が取れたりしているわけではありません。
また、むくみや炎症が引くことによる印象の変化も影響します。もともとまぶたは体調や睡眠状態によって幅の見え方が変わる部位です。術後のむくみが落ち着くことで、当初よりもナチュラルなラインに見えることがあり、その変化を「ラインが弱くなった」「取れてしまった」と感じる方もいらっしゃいます。しかし多くの場合は、組織が安定していく過程で起こる正常な変化です。
「取れた気がする=失敗」ではない理由
自然癒着法は、術後すぐに完成形が決まる施術ではありません。
- 癒着が安定するまで変化が起こり得る
- 腫れが引くと印象が変わる
- 最終的な幅は1〜3ヶ月で落ち着く
こうした経過をたどるため、術後早期に判断するのは早すぎることが多いのです。もちろん、本当に癒着が弱くなってラインが消失するケースもゼロではありませんが、頻度としては高くありません。大切なのは、焦って“失敗だ”と決めつけないこと。
術後1ヶ月前後はまだ変化の途中段階。気になる場合は、自己判断せず必ず医師の診察を受けましょう。自然癒着法は、正しい経過観察の中で完成する施術です。不安な時こそ、冷静な評価が大切になります。
自然癒着法で重要なのは「抜糸の有無」より医師の見極め!
自然癒着法について語られるとき、「抜糸できるか」「取れにくいか」といった話題に注目が集まりがちです。しかし本当に重要なのは、そのまぶたに自然な癒着が成立するかどうかを正確に見極められるか。そして将来まで見据えた設計ができるかどうかです。
自然癒着法が向いているまぶたとは
自然癒着法は「糸で留める施術」ではなく、「癒着を成立させる施術」です。そのため、以下のような要素を総合的に見極める必要があります。
- まぶたの厚み
- 脂肪量
- 皮膚のたるみ
- 眼瞼挙筋の力
これらを正確に判断せずにデザインを決めると、
- 食い込みが強すぎる
- ラインが浅くなる
- 左右差が出る
といったトラブルにつながります。つまり大切なのは、「二重を作れるか」ではなく、そのまぶたで自然な癒着が安定して成立するかを見極められるかどうかです。ここに、医師の経験と解剖学的理解が直結します。
時間経過まで計算する二重デザイン
二重は、“今の理想幅”だけで決めるものではありません。まぶたは年齢とともに少しずつ変化していきます。加齢による皮膚のゆるみ、日常的なむくみやすさ、目を開く力のクセ。こうした要素は、時間とともに二重の見え方に影響します。たとえば、二重ラインを広く取りすぎると、数年後に皮膚が下がってきた際に重たく見えることがあります。反対に、狭すぎるラインは、たるみが出てきたときに埋もれて見えにくくなるケースも考えられるでしょう。
そのため大切なのは、「今かわいいかどうか」だけで判断しないこと。5年後、10年後も自然でいられるか。時間の経過まで見据えて設計することが、後悔しない二重づくりにつながります。
自然癒着法と抜糸を正しく理解して、後悔のない選択を
自然癒着法は、基本的に抜糸を前提としない施術です。万が一の際には修正も可能であり、「抜糸が難しい」「やり直せない」といった情報は必ずしも正確ではありません。また、「取れた気がする」という不安も、経過の途中段階であることが多く、早期に結論を出す必要はありません。大切なのは、不安をあおる情報に振り回されることではなく、施術の仕組みと経過を正しく理解することです。そしてもう一つ重要なのは、癒着が安定するかどうかを見極め、将来まで見据えた設計ができる医師を選ぶこと。
自然癒着法は、メスを使わずに自然で安定した二重を目指せる有用な選択肢です。ただし、どんな施術にも適応があります。納得したうえで決断することが、結果への満足度につながります。迷いや不安がある場合は、一人で抱え込まず、まずはビアンカクリニックに相談してください。正しい理解が、後悔のない選択への第一歩になります。
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