コラム
2026.09.26
イージーゲル(PRF)とPRP注入の違いは?効果や選び方を医師が解説
「より多くの人を幸せに」という信念のもと、一般内科・救急外科での経験と海外研鑽を経て美容医療の道へ。国連英検特A級を持つ国際派ドクターとして幅広い患者様を診療しています。目指すのは、美容外科・美容内科・美容皮膚科を横断する“真のオールラウンダー”。世界基準の美への理解が深く、TargetCool・NEAUVIA®・CORETOX®のKOLを務めています。柔らかな物腰で相談しやすく、日本語・英語でのカウンセリングにも対応。見た目だけでなく「幸福感まで変わる美容医療」を追求しています。

「イージーゲルとPRPは、どちらも自分の血液を使うなら同じような施術?」
このように思われる方もいるかもしれません。
どちらも自己血由来の成分を美容医療に活用する点は共通していますが、実際には製剤の性質や得意とするアプローチが異なります。
今回は、イージーゲル(PRF)とPRP注入の違いについて、BIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)の池田雪太郎医師が解説します。
イージーゲル(PRF)とPRP注入の違い
まずは、主な違いを比較してみましょう。
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比較項目 |
イージーゲル(PRF/ezGEL) |
PRP注入 |
|---|---|---|
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原料 |
患者さま自身の血液 |
患者さま自身の血液 |
|
ベースとなる成分 |
PRFをベースとした自己血由来製剤 |
PRP(多血小板血漿) |
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製剤の性状 |
ゲル状 |
液状 |
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主な特徴 |
肌へのアプローチ+ボリューム補填 |
血小板由来成分を活かした肌へのアプローチ |
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ビアンカクリニックでの主な対象 |
目の下、ほうれい線、頬のくぼみなど |
シワ、たるみ、クマなど |
大きな違いは、製剤の性状と、施術で何を整えたいかです。
イージーゲルはゲル状であるため、PRF由来成分を活かしながら、くぼみなどにボリュームを補うことができます。
一方、PRPは血小板を多く含む液状の血漿を注入し、肌への変化を目指す施術です。
イージーゲルとPRPはどうやって作られる?
イージーゲル(PRF)とPRPは、どちらも採血した血液を遠心分離して作製します。
ただし、PRPは遠心分離後に血小板を多く含む血漿を抽出して使用するのに対し、イージーゲルはPRFと、加熱してゲル化した血漿由来成分を混合する工程があります。
イージーゲル|PRFをベースとしたゲル状製剤
イージーゲルは、まず患者さまから採血し、専用の遠心分離機を使ってPRFと血漿由来成分をそれぞれ準備します。

アルブミンを多く含む血漿を取り出すための遠心分離を約7分行い、その血漿を75℃で約10〜14分加熱してゲル状にします。
同時にPRFを約5分の遠心分離で作製し、最後にゲル化した血漿とPRFを混ぜ合わせてイージーゲルが完成します。
PRF (ezGEL)の生成時間はおよそ17〜20分が目安です。
ビアンカクリニックでも、採血後に院内の専用設備で遠心分離・加熱・PRFとの混合を行ってPRF(ezGEL)を作製しています。
イージーゲルの作製工程や仕組みをさらに詳しく知りたい方は、「イージーゲル(ezGEL)とは?自分の血液から作る注目フィラーをBIANCA CLINICが解説」もご覧ください。
PRP注入|血小板を多く含む血漿を使用
PRP注入も、最初に患者さまご自身の血液を採取します。

その血液を遠心分離機にかけ、血液成分を分けたうえで、血小板を多く含む血漿(PRP)を抽出します。
この抽出工程にかかる時間は約15〜20分です。
完成したPRPは、診察で決めた部位へ少量ずつ注入します。
イージーゲルのように血漿を加熱してゲル化し、PRFと混合する工程はありません。
この作製方法の違いが、イージーゲルはゲル状、PRPは液状という製剤の性質の違いにもつながっています。
PRP注入について詳しく知りたい方は、PRP注入の施術ページをご覧ください。
PRFはPRPより効果が高い?
「PRFのほうが新しいから、PRPより効果が高いのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、PRFがPRPより一律に高い効果を示すとはいえません。
2025年に、目周りの美容医療についてPRPとPRFに関する14件の研究をまとめて検討した報告があります。
PRFは肌質や細かいシワ、PRPは色素沈着で改善がみられた研究がありましたが、研究ごとに作製法や評価方法が異なることもあり、現時点ではどちらか一方が優れているとまでは結論づけられていません。
また、PRFの効果がどの程度続くかについても、まだ十分には分かっていません。[1]
PRPについても、研究をまとめた2025年の報告では、シワや肌質の改善を報告した研究がある一方、注入方法や投与量にはばらつきがあることが指摘されています。[2]
そのため、「PRFだからPRPより効果が高い」と考えるより、それぞれの製剤の性質と施術目的の違いを見ることが大切です。
イージーゲルとPRP注入はどう選ぶ?
選ぶときに考えたいのは、「どちらが上か」ではなく、何を変えたいのかです。
くぼみやボリュームも補いたい場合
ゲル状のイージーゲル(PRF)は、目の下や頬、ほうれい線など、ボリュームの不足が見え方に影響している場合に選択肢となります。
例えば目の下では、肌質だけではなく、くぼみや頬との高低差によって影が目立つこともあります。
このような場合は、肌へのアプローチに加えて、どの部分をどの程度補うかという視点も必要です。
PRF(ezGEL)の症例

【施術期間・回数】上:施術前 下:施術直後
【副作用・リスク】痛み、腫れ、内出血、発赤、感染、血流障害、凹凸など
【費用】PRF(ezGEL):198,000円、施術料: 24,200円
目の下のくぼみが気になる患者さまに、PRF(ezGEL)を注入した症例です。
イージーゲルはゲル状のため、自己血由来成分を活かしながら、ボリュームを補いたい部位にも使用できます。
肌へのアプローチを中心に考えたい場合
PRP注入は、ハリや小ジワなど、肌へのアプローチを中心に考えたい場合の選択肢です。
PRP注入の症例

【施術期間・回数】左:施術前 右:施術後2週間
【副作用・リスク】注入部位の一時的な痛み、腫れ、赤み、内出血など
【費用】プレステージPRP 1ml(顔):107,800円※施術料 25,500円/1回 別途加算
肌のハリ感にPRP注入でアプローチした症例です。
PRPは、患者さまご自身の血液から抽出した多血小板血漿を注入し、シワやたるみなどの肌悩みにアプローチする施術です。
ただし、「目の下ならイージーゲル」「小ジワならPRP」と単純に分けられるわけではありません。
同じ悩みでも、皮膚の厚み、くぼみ、脂肪のふくらみなどによって適した方法は変わります。
ビアンカクリニックでは、製剤名から施術を決めるのではなく、何が見え方に影響しているのかを診察で確認したうえでご提案しています。
イージーゲル(PRF)とPRP注入に関するよくある質問
イージーゲル(PRF)とPRP注入に関するよくある質問について、施術の違いや選び方、目の下への適応など、患者さまからよくいただく疑問にお答えします。
Q. イージーゲル(PRF)とPRP注入は同じ施術ですか?
A. 同じではありません。どちらも患者さま自身の血液を活用しますが、イージーゲルはPRFをベースとしたゲル状製剤、PRPは血小板を多く含む液状の血漿です。製剤の性状や主な目的が異なります。
Q. イージーゲルはヒアルロン酸のようにボリュームを補えますか?
A. イージーゲルはゲル状のため、目の下や頬などのくぼみにボリュームを補う目的でも用いられます。
ただし、ヒアルロン酸とは製剤の性質が異なり、仕上がりや調整方法も同じではありません。
Q. PRPでも目の下のくぼみに施術できますか?
A. ビアンカクリニックでは、PRPをクマや顔の凹みなどに用いることがあります。
ただし、PRPは液状のため、ゲル状のイージーゲルとはボリュームの補い方が異なります。
Q. PRFとPRPはどちらも自分の血液だけで作られますか?
A. どちらも患者さま自身の血液を利用する自己血由来の施術です。
ただし、血液から取り出す成分や作製工程が異なるため、出来上がる製剤の性質も変わります。
Q. PRF(ezGEL)とPRPで迷った場合はどうすれば良いですか?
A. 肌質を中心に整えたいのか、くぼみやボリュームも含めて整えたいのかが1つの判断材料です。ただし、同じ悩みでも原因は異なるため、診察では肌や顔立ちの状態を確認してから検討します。
PRF(ezGEL)とPRPは目的に合わせて選ぼう
PRF(イージーゲル)とPRP注入は、どちらも患者さま自身の血液を活用する施術ですが、同じものではありません。
イージーゲル(ezGEL)はPRFをベースとしたゲル状の製剤で、肌へのアプローチとともにボリュームを補えることが特徴です。
一方、PRPは液状の多血小板血漿を使用し、血小板由来成分を活かして肌への変化を目指します。
大切なのは、「PRFとPRPのどちらが優れているか」ではなく、ご自身のお悩みにどちらの特徴が合うかを考えることです。
BIANCA CLINICでは、肌状態やくぼみ、顔全体のバランスまで確認したうえで、一人ひとりに合わせた施術をご提案します。PRF(ezGEL)とPRPで迷っている方も、まずはお気軽にご相談ください。
▶PRF(ezGEL)の施術ページ
▶PRP注入の施術ページ
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参考文献