ボトックスはアラガンじゃないとダメ!?抗体を作りにくい製剤は?ビアンカクリニック明石仙姫医師が解説!
こんばんは、BIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)明石仙姫です。
今日はインスタグラムでもよくいただくご質問にお答えします!
「ボトックスはやっぱりアラガンじゃないとダメなんですか?」
「抗体ができにくいボトックスってどこの製剤ですか?」
気になるこのテーマについて、まとめて解説しますね。
BIANCA 明石仙姫医師プロフィール
幼少期を中国で過ごし中国語と韓国語と日本語を話すトリリンガル。名古屋大学医学部医学科を卒業後、糖尿病・内分泌内科を中心に内科に従事し内科専門医を取得しているため内科学に詳しい。その後大手の美容外科で外科手術や注入治療などを5000件以上経験し、都心部の院長を経験。手術では特に二重埋没やクマ治療などの目周り手術を得意とする。 現在はBIANCAクリニックで、美容外科・美容内科・美容皮膚科の全てを通して、外見だけでなく内面からもトータルにナチュラルに美しく輝くサポートをしている。
<所属学会・資格等>
・日本内科学会 内科専門医
・日本糖尿病学会
・日本美容外科学会
・日本抗加齢医学会
<明石仙姫先生の美容内科にまつわる情報はこちらからもチェック>
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そもそも「ボトックス」とは?
実は「ボトックス」は製品名であり、一般名はボツリヌストキシンといいます。
アラガン社(米国)の製剤「BOTOX Vista(ボトックスビスタ®️)」が有名で、ブランド名として定着しているため、ブログではわかりやすく「ボトックス」と表記していきますね。
ボトックスと「抗体」の関係
ボトックスの抗体とは、厳密には薬剤中に含まれる不純なタンパク質に対して作られる中和抗体のことです。
抗体ができてしまうと薬の効きが悪くなるため、不純タンパクを極力減らすことが重要なんです。
アラガン社製のボトックスの特徴
アラガン社製ボトックス製剤の特徴がこちら!
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FDA(米国食品医薬品局)承認済
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不純タンパクが少ない
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徹底したコールドチェーン管理で輸送時の温度が一定に保たれている
ネックとなるのはやはり価格。原価が高いため、ほとんどのクリニックで「ボトックスの中でも高額な部類」になります。
アラガン以外の「抗体ができにくい」ボトックスは?
では、品質も良くコストパフォーマンスも期待できる他のボトックスはあるのでしょうか?
代表的なものを紹介します。
CORETOX®️(コアトックス)(韓国/MEDYTOX社)
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不要な複合タンパクを除去 → 抗体ができにくい
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同社の「イノトックス」は液状化製剤で溶解ムラが少なく効果が安定しやすい
ボコーチェア(旧ゼオミン/ドイツ Merz社)
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不純物はアラガンのさらに1/10以下とされる
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常温保存が可能で輸送時のリスクが少ない
ビアンカクリニックでは、このうちコアトックスを取り扱っています。
ボトックス製剤の違いを比較!
製剤名 | 製造国/会社 | 特徴 | 抗体リスク | デメリット |
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アラガン | 米国/Allergan | FDA承認・コールドチェーン輸送 | 極めて低い | 高価 |
コアトックス | 韓国/MEDYTOX | 複合タンパク除去 | 低い | 日本未承認 |
ボコーチェア(ゼオミン) | ドイツ/Merz | 不純物最少・常温保存可能 | 最も低いとされる | 流通状況に左右される |
まとめ|ボトックス製剤はアラガン社じゃないとダメとは限らない
抗体ができにくいボトックスは、アラガン社製だけでなくコアトックスやボコーチェアなど複数存在します。
ビアンカクリニックでは、患者さまのお悩みやご希望に合わせて製剤をご提案していますので、ボトックスが初めての方もぜひお気軽にご相談くださいね。