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コラム

2026.08.29

JOURNAVX™(ジャーナバックス)とは?美容医療の術後疼痛管理で注目される非オピオイド鎮痛薬を解説

堀田 和亮
監修医師
理事長 堀田 和亮

「世界で通用する日本品質の美容医療」を理念に掲げ、美容外科、美容皮膚科、美容内科、美容婦人科、再生医療、アートメイク、審美歯科、各分野の専門ドクターチームを統括。Creation Labo(クリラボ)代表理事やcutting edge(カッティングエッジ)プロデューサー、日本美容内科学会理事など、クリニック外でもリーダーとして活躍しています。目指すのは満足を超えた感動。美容医療の枠を超えLifestyle Beautyを提案する美容医療界のGame Changerです。

JOURNAVXとは?非オピオイド鎮痛薬を解説|BIANCA CLINIC|銀座・表参道の美容外科
 
ジャーナバックスとは、末梢神経のNaV1.8を選択的に阻害し、急性疼痛を抑える非オピオイド鎮痛薬です。

 

美容医療では、仕上がりだけでなく施術中・施術後の体験まで含めて考えることが大切です。手術による侵襲や痛みは身体にとってストレスとなり、コルチゾールなどを含むストレス反応を引き起こすことがあります。

 

こうしたなか、術後疼痛管理の新たな選択肢として注目されているのがJOURNAVX™(ジャーナバックス)です。BIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)の医師の視点から、その特徴を簡潔に解説します。

ジャーナバックスとはどのような薬ですか?

JOURNAVX™(ジャーナバックス)は、末梢神経のNaV1.8というナトリウムチャネルを標的として痛みの信号伝達を抑える非オピオイド鎮痛薬です。

 

JOURNAVX™(ジャーナバックス)は一般名をスゼトリギン(suzetrigine)といい、成人の中等度から重度の急性疼痛を対象として、2025年1月に米国FDAの承認を受けました。

 

特徴は、末梢の感覚神経に発現するNaV1.8というナトリウムチャネルを選択的に阻害する点です。オピオイドとは異なる経路で痛みの信号伝達に作用します。

美容外科の術後疼痛管理でも研究されています

ジャーナバックスは、美容・形成外科手術後の疼痛管理についても臨床研究が進められています。

 

2026年に公表されたPhase 4試験*では、美容・再建外科手術を受けた99人に、JOURNAVX™(ジャーナバックス)を含む複数の鎮痛方法を組み合わせた疼痛管理が行われました。その結果、90.9%が治療期間終了までレスキューのオピオイドを使用しなかったと報告されています。

 

ただし、この研究だけで「ジャーナバックスを使えばオピオイドが不要になる」とは言い切れません。今回の研究は、ほかの治療法と直接比べたものではないためです。今後、さらに多くの研究で効果や使い方を確認していく必要があります。

 

*Phase 4試験…市販後(発売されてから)に行われる試験

参考資料

Vertex Pharmaceuticals. “Vertex to Present New Data on JOURNAVX® Demonstrating Effective Pain Management Following Aesthetic and Reconstructive Surgeries.” 2026.

痛み・ストレスとコルチゾールの関係

手術侵襲は身体のストレス反応を引き起こし、侵襲度によってはコルチゾールが増加することがあります。

 

手術は身体にとってストレスの一つです。71研究・2,953人を対象としたシステマティックレビュー*では、身体への負担が大きい手術ほど、手術前後のコルチゾール上昇が大きい傾向が報告されています。

 

慢性的なストレスやコルチゾールは健康や加齢との関連が研究されていますが、美容手術後の痛みが直接「老化を加速させる」とまでは確認されていません。また、ジャーナバックスに老化を予防する効果が示されているわけでもありません。

 

大切なのは、美しくなるための治療だからこそ、施術結果だけでなく痛みや身体への負担にも目を向けることです。

 

*システマティックレビュー…複数の研究結果をまとめて評価する研究手法

参考文献:The cortisol stress response induced by surgery: A systematic review and meta-analysis(Clinical Endocrinology. 2018;89(5):554-567.)

 

ジャーナバックスについて知っておきたい注意点

JOURNAVX™(ジャーナバックス)には薬物相互作用や副作用があり、日本国内では未承認薬として慎重な取り扱いが必要です。

 

米国FDAの添付文書では、主な副作用としてかゆみ、筋けいれん、CK(クレアチンホスホキナーゼ)上昇、発疹などが挙げられています。重篤な副作用は報告されておらず、吐き気や嘔吐は比較的低い傾向が示されています。

 

また、一部のCYP3A阻害薬との併用やグレープフルーツの摂取にも注意が必要です。

 

JOURNAVX™(ジャーナバックス)は米国では承認されていますが、日本国内では未承認とされています。

よくある質問

Q. BIANCA CLINICでは美容外科手術後の痛みにどのように対応していますか?

A. BIANCA CLINICでは、施術内容や術後の状態に応じて痛みへの対応を検討します。術中に使用する麻酔薬はオプションで複数用意しています。また、術後には鎮痛薬の処方も行っていますが、管理方法は患者さまの状態によって異なるため、詳しくは診察時に医師へご確認ください。

Q.ジャーナバックはオピオイド鎮痛薬と何が違いますか?

A. JOURNAVX™(ジャーナバックス)は、末梢神経のNaV1.8 というナトリウムチャネルを選択的に阻害する非オピオイド鎮痛薬です。オピオイド受容体を標的とせず、異なる仕組みで急性疼痛に作用します。

Q. ジャーナバックは美容外科の手術後の痛みにも使われていますか?

A. 米国では腹部形成術などの術後急性疼痛を含む臨床試験で評価され、美容・形成外科領域での術後疼痛管理についても研究が進んでいます。一方、日本国内では未承認であり、国内での使用状況とは分けて考える必要があります。

術後の痛みまで考えた美容医療へ

JOURNAVX™(ジャーナバックス)は、オピオイドとは異なる仕組みで急性疼痛に作用する新しいタイプの鎮痛薬です。美容外科領域でも研究が始まっており、今後の術後疼痛管理を考えるうえで注目される選択肢の一つです。

 

一方、薬剤の特徴だけでなく安全性や相互作用、国内での承認状況を理解することも欠かせません。BIANCA CLINICでは、美容医療に関する新しい知見についても、医学的根拠を確認しながら情報をお届けします。

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