コラム
2026.09.06
レタトルチドとマンジャロの違いは?作用する受容体や臨床試験データ、痩身施術との違いを解説
美しさを最大限に引き出すには、外側だけでなく内側のケアが欠かせません。海外では一般的なペプチド療法など先進的なエイジングケアを、日本の患者様にも届けたいと考えています。美容内科的アプローチは即効性こそ控えめですが、美と若さを支える土台づくりの要。栄養療法や生活習慣改善に加え、ホルモン補充・ペプチド療法・再生医療を組み合わせ、一人ひとりに適した治療計画を提案。内側からの健康と美しさを長期的にサポートしていきます。

「レタトルチドとマンジャロは何が違う?」「臨床試験の体重減少率が高いほうがいいの?」と気になる方もいるでしょう。
マンジャロのような薬剤は、食欲などに関わる仕組みに作用しながら全身的な体重管理を考える際に用いられることがあります。
一方、レタトルチドも肥満症などを対象に研究が進められている薬剤です。
また、「痩せたい」という悩みに対する美容医療の選択肢は薬剤だけではありません。
BIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)では、体重だけでなく、脂肪のつき方や筋肉、皮膚のたるみ、希望するボディラインまで含めて考えることを大切にしています。
この記事では、レタトルチドとマンジャロの違いを中心に、臨床試験データや副作用、ほかのメディカルダイエット・痩身施術との違いを解説します。
レタトルチドとマンジャロは何が違う?
レタトルチドとマンジャロは、GIP受容体とGLP-1受容体に作用する点は共通しています。
大きな違いは、レタトルチドがグルカゴン受容体にも作用する点です。
| マンジャロ | レタトルチド | |
|---|---|---|
| 一般名 | チルゼパチド(tirzepatide) | レタトルチド(retatrutide) |
| 作用する受容体 | GIP・GLP-1 | GIP・GLP-1・グルカゴン |
| 作用の特徴 | 2つの受容体に作用 | 3つの受容体に作用 |
マンジャロの有効成分であるチルゼパチドは、GIP受容体とGLP-1受容体の両方に作用する薬剤です。
日本では「持続性GIP/GLP-1受容体作動薬」として、2型糖尿病を効能・効果に承認されています。
一方、レタトルチドはGIP受容体、GLP-1受容体、グルカゴン受容体の3つに作用するトリプルアゴニストとして開発されています。
肥満症などを対象とした臨床試験が進められており、2026年5月には第3相試験TRIUMPH-1の結果が公表されました。
ただし、作用する受容体が3つあることを理由に、レタトルチドのほうがマンジャロより優れていると判断することはできません。
なお、レタトルチドは2026年9月時点では開発中の薬剤です。
レタトルチドとマンジャロで期待できる効果に違いはある?
チルゼパチド(マンジャロの一般名)とレタトルチドでは、いずれも臨床試験で体重減少が報告されています。
ただし、別々の試験で得られた結果であり、数値だけを見て優劣を判断することはできません。
チルゼパチド|SURMOUNT-1試験
- 対象:糖尿病のない肥満または過体重の成人2,539人
- 投与頻度:週1回の皮下注射
- 評価期間:72週間
- 用量:5mg、10mg、15mg
- 15mg群の平均体重変化率:-20.9%
チルゼパチドの第3相臨床試験「SURMOUNT-1」では、15mg群で72週時点の平均体重変化率が-20.9%と報告されています。
レタトルチド|TRIUMPH-1試験
- 対象:2型糖尿病のない肥満または過体重の成人2,335人
- 投与頻度:週1回の皮下注射
- 評価期間:80週間
- 用量:4mg、9mg、12mg
- 12mg群の平均体重変化率:-28.3%
レタトルチドの第3相臨床試験「TRIUMPH-1」では、12mg群で80週時点の平均体重変化率が-28.3%と報告されています。
参考資料
Eli Lilly and Company. TRIUMPH-1 Phase 3 trial. 2026.
これらは、対象者、試験期間、投与量、試験デザインなどが異なる別々の臨床試験です。20.9%と28.3%を直接比較して、どちらが優れているかを判断することはできません。
臨床試験の体重減少率は、薬剤の特徴を知るうえで重要な参考情報です。
ただし、実際にどの方法が適しているかは、体重やBMIだけではなく、体脂肪のつき方、既往歴、合併症、副作用のリスク、減量後に目指したい体型まで含めて考えます。
レタトルチドとマンジャロの副作用には違いがある?
レタトルチドとマンジャロでは、いずれも消化器症状がみられることがあります。
ただし、副作用についても異なる臨床試験の結果から単純に優劣を比較することはできません。
私が注目しているのは、レタトルチドではマンジャロと比べて、吐き気や抜け毛が気になりにくい可能性がある点です。アンチエイジングや美容内科の領域では、海外の研究や臨床情報を継続的に確認していますが、こうした違いは今後の選択肢を考えるうえで興味深いポイントだと考えています。
ただし、レタトルチドは現在も開発段階にあり、マンジャロとの副作用頻度を同一条件で直接比較した結果ではありません。副作用の現れ方には個人差があるため、今後の臨床データも含めて慎重に見ていく必要があります。
レタトルチドはほかのメディカルダイエットと何が違う?
「痩せたい」という希望があっても、体重そのものを落としたいのか、特定の部位の脂肪が気になるのか、筋肉を含めてボディラインを整えたいのかによってアプローチは変わります。
痩せたいと希望する方がビアンカクリニックで受けられるメニューは、薬剤、医療機器、脂肪溶解注射、脂肪吸引など。ただし、これらは、それぞれ目的も方法も異なります。
マンジャロなど薬剤を用いる方法
薬剤を用いる方法では、食欲や代謝などに関わる仕組みに作用しながら、全身的な体重管理を検討します。

一方で、体重はそれほど気にならず「二の腕だけ」「あご下だけ」といった部分的な脂肪を減らしたい場合は、薬剤による体重管理とは別の方法が適していることもあります。
▶マンジャロ(GIP/GLP-1受容体作動薬)について詳細を見る
エムスカルプトなど機器を用いたボディメイク
エムスカルプトは、高密度焦点式電磁(HIFEM/ハイフェム)によって筋肉を収縮させ、筋肉と脂肪の両方にアプローチするボディメイク施術です。
薬剤による全身的な体重管理とは目的が異なり、筋肉へのアプローチを取り入れながらウエストやヒップなどのボディラインを整えたい場合に検討します。
「体重を何kg落とすか」ではなく、「どのような体型やラインを目指すか」という視点で考える施術の1つです。
カベルライン(カベリン)などの脂肪溶解注射は部分的な脂肪にアプローチ
カベルライン(カベリン)は、脂肪溶解成分であるデオキシコール酸を含む注射施術です。
顔や二の腕、腹部など、気になる部分の脂肪へ局所的にアプローチします。
薬剤を用いた全身的な体重管理とは目的が異なり、「体重を大きく変えたいというより、あご下や二の腕など特定部位の脂肪が気になる」という場合に検討される方法です。
脂肪吸引は脂肪を除去してボディラインを整える美容外科施術
脂肪吸引は、特定部位の皮下脂肪を吸引・除去してフェイスラインやボディラインを整える美容外科施術です。
ビアンカクリニックでは、「VASER Lipo(ベイザーリポ)」という機器を用い、「ベイザー(VASER)ボディ脂肪吸引」や「ベイザー(VASER)フェイスライン脂肪吸引」のメニューをご用意しています。
薬剤とは作用の仕組みが大きく異なり、局所的な脂肪量やシルエットへのアプローチを目的とします。
外科手術であるため、術後の腫れや内出血などのダウンタイム、手術に伴うリスクについても理解したうえで検討する必要があります。
減量後の皮膚のたるみには別のアプローチを検討することも
体重が減ったあとに、顔や身体の皮膚のたるみ、フェイスラインやボディラインのゆるみが気になることもあります。
このような場合は、さらに体重を落とすことだけが解決策とは限りません。
皮膚の状態や部位によっては、HIFUや高周波を用いたタイトニング施術、糸リフトなど、皮膚の引き締めやリフトアップを目的とした施術を検討することもあります。
体重を落としたいのか、特定部位の脂肪を減らしたいのか、筋肉を含めたボディラインを整えたいのか、減量後の皮膚のたるみを整えたいのかによって、選択肢は変わります。
よくある質問
レタトルチドは他のメディカルダイエットと何が違うの?と感じている方が気になる質問にお答えします。

Q. レタトルチドはマンジャロより痩せますか?
A. 一概にはいえません。
臨床試験では異なる体重減少率が報告されていますが、試験条件が異なるため単純比較はできず、数値だけでレタトルチドのほうが優れているとは判断できません。
当院では診察を通して、体重や健康状態、目的に応じたメディカルダイエットプランをご提案します。
Q. レタトルチドとマンジャロは同じ薬ですか?
A. 同じ薬ではありません。
マンジャロの有効成分はチルゼパチドで、GIP・GLP-1受容体に作用します。
レタトルチドは、さらにグルカゴン受容体にも作用します。
Q. マンジャロはダイエット目的で使えますか?
A. マンジャロは日本では2型糖尿病を効能・効果として承認されています。
美容・痩身目的で使用する場合は承認された用途とは異なるため、医師による診察と説明が必要です。
Q. 体重を減らしたい場合はマンジャロやレタトルチドを選べばいいですか?
A. 体重管理が必要なのか、部分的な脂肪やボディラインが気になるのかによって、適した方法は異なります。
機器施術、脂肪溶解注射、脂肪吸引、たるみ治療など、複数の選択肢から目的や身体の状態に合った方法を検討することが大切です。
レタトルチドとマンジャロを比較するときのポイントは?
レタトルチドとマンジャロは、作用する受容体や臨床試験で報告されている体重変化に違いがあります。
マンジャロはGIP・GLP-1、レタトルチドはGIP・GLP-1・グルカゴンの3つの受容体に作用します。
臨床試験では、チルゼパチド15mg群で72週間に平均20.9%、レタトルチド12mg群で80週間に平均28.3%の体重減少が報告されています。
ただし、異なる条件で実施された別々の試験であり、この数値だけで優劣を判断することはできません。
また、「痩せたい」という希望があっても、体重管理、部分的な脂肪、ボディライン、減量後の皮膚のたるみなど、気になるポイントは人それぞれです。
BIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)では、体重だけでなく脂肪のつき方や皮膚の状態、希望する仕上がりまで確認しながら、適した方法を検討します。
レタトルチドについて
【未承認医薬品に関する注意事項】
・レタトルチドは、日本国内において医薬品医療機器等法上の承認を受けていない未承認医薬品です。また、現在も肥満治療薬として臨床開発が進められている薬剤です。
・レタトルチドと同一成分の国内承認医薬品はありません。
・レタトルチドは、2026年8月時点で日本を含む各国の規制当局による承認を受けておらず、有効性および安全性について臨床試験で評価が続けられています。
・承認済み医薬品と比較して安全性に関する情報が限られており、現時点では明らかになっていない重大なリスクや副作用が存在する可能性があります。
※本記事は、レタトルチドに関する研究情報を解説することを目的としております。