加工肉はがんになりやすい食べ物って本当?美容内科医が解説
みなさんこんにちは。
BIANCA美容内科指導医の前田陽子です。
美容内科指導医 前田陽子医師プロフィール
沖縄県立南部医療センター・こども医療センターで初期研修、京都府立医科大学放射線科、美容クリニックでの勤務を経て点滴療法研究会のセミナーで高濃度ビタミンC点滴と出会い、アメリカリオルダンクリニック リサーチフェローとして留学。米国抗加齢医学会の専門医試験に最年少で合格するなどの実績を持つ。
現在はBIANCA (ビアンカ)に美容内科指導医として在籍。美容内科指導医の役割は、身体を内側からケアして健康的な美しさにアプローチすること。身体の内側から老化を治療するエイジングケアのプロフェッショナルとして、ナチュラルホルモン補充療法やペプチド療法、サプリメント治療など、患者様に合わせた治療の提案により、体質を改善しいつまでも若々しく過ごすサポートを行う。
<所属学会・資格等>
・日本美容内科学会理事
・米国抗加齢医学会(A4M)専門医
・A4Mアンチエイジング・代謝・機能性医学フェローシップ
・米国先端医療学会キレーション専門医
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タバコ並みにがんの原因となるといわれている食べ物、知っていますか?普段よく食卓に登場するあの食べ物が、実は健康に良くないかもしれません。
加工肉ががんの原因になる?
それは、ソーセージやベーコン、ハムなどの加工肉。肉の賞味期限は1~3日ほどと長くないですが、加工肉の場合は保存がきくため、まとめ買いやストックにも向いています。調理も手軽でおいしいため、毎日のように召し上がる方もいるのではないでしょうか。
加工肉は、長期保存するため、よりおいしくするために文字通り加工処理された肉製品全般を指します。
例えばソーセージやベーコンやベーコン、ハムのほか、コンビーフ、ビーフジャーキー。缶詰肉、食肉調製品、魚肉ソーセージも加工肉の1つです。
加工肉ががんの原因になる理由とは?
加工肉でがんリスクが高まるといわれているのは、以下の成分が原因です。
◆材料の1つである赤身肉に多く含まれるヘムという赤い色素
◆保存剤として使われる硝酸塩や亜硝酸塩などの添加物
◆加工肉を作る際の高温調理で生成されるアミン系の物質
これら3つの成分に発がん性があるといわれているため、加工肉の危険性が叫ばれています。
加工肉によりリスクが高まるのは大腸がん
世界保健機関(WHO)のがん専門の機関である国際がん研究機関(IARC)は、発がん性のある物質を特定したりメカニズムを解明したりする組織です。がん罹患リスクの高い順にGroup1、Group2A、Group2B、Group3、Group4という5つの分類が定められており、IARC の10ヶ国22人の専門家により、加工肉と赤身肉に以下の評価を下しています。
◆加工肉…Group1:発がん性がある
◆赤身肉…Group2A:おそらく発がん性がある
発がん性にまつわるエビデンスが十分にある加工肉は、たばこの煙やアルコールと同じGroup1に分類。 加工肉に含まれる良くない成分が体の細胞に蓄積することで、大腸がんを引き起こす可能性が高くなることが報告されています。
加工肉は全く食べない方が良い?
ただし、加工肉を全く食べない方が良いのかというと、そういうわけではありません。加工肉の発がん性の頻度は、たばこと比較すると圧倒的に軽度です。
研究によると、毎日50g加工肉を食べると結腸直腸がんのリスクがおよそ18%増加するといわれています。食べ過ぎは健康を害する可能性があるため、毎日摂取している方は、食べ過ぎないよう注意するのがおすすめです。
毎日習慣的に加工肉を食べている方は、普通のお肉に変える、たんぱく質は植物性の大豆製品や魚で摂るなどしても良いかもしれません。また、バランスの良い食事や適度な運動など、規則正しい生活を意識することも大切です。
現在の病気による死因で最も多いのががん
以前は結核などの感染症で亡くなる方が多かったのですが、現在はというと、日本の病気による死因の第1位ががんとなっています。これは、ソーセージやベーコン、ハムなどの加工肉を含む、西洋の食生活が普及したことも影響しているのではないかと言われています。
食生活は私たちの体を作る重要な要素の1つ。エイジングケアのためには、食べるものにも気を配る必要があるでしょう。エイジングケアに興味がある方は、ぜひカウンセリングまでお越しください。