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コラム

2026.09.10

Boey®(ボーイ)とボトックスの違いは?効果発現・持続期間・E型ボツリヌストキシンの特徴を比較

横山 歩依里
監修医師
横山 歩依里

「病気を治す」こと以上に、「人生をより豊かに、美しくする」お手伝いがしたいという想いから美容医療の道へ。得意施術は、ヒアルロン酸・ボトックス・糸リフト。その人らしさや上品で自然な美しさを引き出す施術を提供しています。皮膚科だけでは改善が難しい目元の悩みにも外科手術で対応し、皮膚科と外科の融合でトータルに顔のバランスを整えます。3度の海外留学経験があり、英語での診療にも対応可能です。

Boey®(ボーイ)とボトックスの違いは?効果発現・持続期間・E型ボツリヌストキシンの特徴を医師が分かりやすく解説

 

Boey®(ボーイ)はE型、従来のボトックスはA型のボツリヌストキシン製剤です。作用が現れる速さや持続期間に大きな違いがあります。

 

「Boey®は従来のボトックスと何が違う?」「数週間で作用が弱まるボツリヌストキシン製剤とはどのようなもの?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。

 

Boey®は、ボトックスビスタを手がけるアラガン・エステティックス(Allergan Aesthetics)が開発したE型ボツリヌストキシン製剤です。従来のA型製剤とは、効果が現れるまでの速さや持続期間が大きく異なります。

 

BIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)では、ボツリヌストキシン製剤を選ぶ際、持続期間だけでなく、表情の動きやこれまでの施術歴、希望する施術プランまで含めて考えることが大切だと考えています。

 

この記事では、Boey®と従来のボトックスの違いを患者さんにも分かりやすく解説します。

Boey®(ボーイ)とは?従来のボトックスとの違いを整理

Boey®はE型、ボトックスビスタはA型のボツリヌストキシン製剤です。血清型の違いが、効果発現や持続期間の違いにつながります。

 

Boey®は、アラガンが手がけるE型ボツリヌストキシン製剤です。一般名は「trenibotulinumtoxinE」で、欧州では2026年7月に成人の眉間の表情ジワに対して承認されました。[1]

 

Boey®の特徴や作用の仕組みを詳しく知りたい方は、「Boey®(ボーイ)とは?E型ボツリヌストキシン製剤の特徴を解説」もあわせてご覧ください。

 

一方、日本で眉間や目尻の表情ジワに使用されているボトックスビスタは、A型ボツリヌストキシン製剤です。

 

「E型とA型では、作用そのものがまったく違うの?」と思うかもしれません。

 

基本的にはどちらも神経から筋肉への信号を一時的に抑える治療ですが、血清型が異なるため、作用が現れる速さや持続期間に大きな違いがあります。

 

Boey®は、従来のボトックス注射とは作用時間が大きく異なる、新しいタイプのボツリヌストキシン製剤として注目が高まっています。

Boey®とボトックスビスタの違いを比較

主な違いは、血清型、効果が現れる速さ、持続期間、海外での承認適応、日本での承認状況です。

 

主な違いを整理すると、次のようになります。

 

比較項目 Boey® ボトックスビスタ
血清型 E型 A型
有効成分 trenibotulinumtoxinE onabotulinumtoxinA
効果発現 最短8時間の報告 一般に数日~1週間以内に顕著になる
持続期間 約2~3週間 通常約3~4ヶ月
主な承認適応 欧州では成人の眉間の表情ジワ 日本では眉間・目尻の表情ジワなど
日本での承認 未承認・承認申請中 承認あり

 

従来のA型ボツリヌス毒素では、一般に投与後数日から1週間以内に効果がはっきりし、通常3~4ヶ月程度持続するとされています。

 

一方、海外で行われた臨床試験では、Boey®は投与8時間後という早い段階から作用が確認され、約2~3週間で眉間のシワが施術前に近い状態へ戻っていくことが報告されています。[1][2]

 

ここで大切なのは、「早く効く方が優れている」「長く続く方が良い」と単純に比較しないことです。効果発現と持続期間の違いは、それぞれの製剤の特徴として考える必要があります。

Boey®の特徴は「早く効いて、短く続く」こと

Boey®は最短8時間後から作用が確認され、約2~3週間で作用が弱まる、短期間の持続を特徴とする製剤です。

 

Boey®が従来のA型ボツリヌストキシン製剤と大きく異なるのは、効果が現れてから弱まるまでの時間です。

 

海外で行われた第III相臨床試験では、Boey®の作用は投与8時間後から確認され、7日目にピークを迎え、その後は徐々に弱まっていきました。

 

21日目には、眉間のシワが中等度または重度の状態へ戻ったと報告されています。[2]

 

アラガンの公式発表でも、Boey®は最短8時間後から結果がみられ、通常は約2~3週間で作用が弱まるとされています。[1]

 

つまり、従来のボトックスのように数ヶ月程度の持続を前提とした製剤とは、作用する期間が大きく異なるボツリヌストキシン製剤なのです。

 

ただし、「8時間で必ず効果が出る」という意味ではありません。8時間は臨床試験で作用が確認された最も早い評価時点であり、実際の効果の現れ方には個人差があります。

短く持続することはメリットだけではない

約2~3週間という短い持続期間は、Boey®を特徴づける重要なポイントです。

 

注入施術イメージ

 

一方で、できるだけ長期間作用を維持したい方にとっては、短期間で弱まるという特徴が希望に合わない可能性があります。作用を維持したい場合には、施術頻度も従来のA型製剤とは異なる考え方が必要になるでしょう。

 

また、「短期間だから安心」「初めてボトックス注射を受ける方なら短い方が良い」と一律に考えるものでもありません。

 

ボツリヌストキシン製剤の注射では、持続期間だけでなく、どの程度表情を残したいのか、どのくらいの期間作用を希望するのかまで含めて施術プランを考えることが大切です。

 

私は、持続期間は製剤選びにおける重要なポイントの一つだと考えています。ただし、長ければ良い、短ければ良いというものではありません。

 

実際に製剤を選ぶ際には、表情の動きや施術部位、これまでのボツリヌストキシン注射の施術歴なども合わせて確認します。

 

なお、アラガンは2025年11月25日、トレニボツリヌストキシンEについて、成人の眉間の表情ジワを対象とした日本国内での製造販売承認を申請しています。2026年9月時点では日本では未承認です。[3]

Boey®とボトックスはどちらが良い?製剤を選ぶときのポイント

製剤を選ぶ際は、効果発現や持続期間だけでなく、希望する作用期間や表情の残し方、これまでの施術歴も考慮します。

 

ボツリヌストキシン製剤を選ぶ際に、効果が現れるまでの速さや持続期間は分かりやすい比較ポイントです。

 

Boey®は「早く現れて短く続く」、従来のA型ボツリヌストキシン製剤は「より長期間持続する」という大きな違いがあります。

 

ただし、それだけでどちらが適しているかを決めることはできません。

 

診察では、たとえば次のような点を確認しながら施術方法を検討します。

 

  • どの部位に注射したいのか
  • どのくらいの期間、作用を維持したいのか
  • 表情をどの程度残したいのか
  • これまでボツリヌストキシン製剤の注射を受けたことがあるか
  • どの程度の施術頻度を希望しているのか

約2~3週間というBoey®の特徴が希望に合う方もいれば、従来製剤のように数ヶ月程度の持続を希望する方もいるでしょう。

 

ビアンカクリニックでは、「新しい製剤だから」「長く持つから」「早く効くから」という一点だけで製剤を選ぶのではなく、患者さんの表情やこれまでの施術歴、希望する仕上がりや施術プランを確認したうえで、使用する製剤や注入方法を検討します。

Boey®とボトックスの違いに関するよくある質問

Boey®について気になる血清型、効果発現、日本での承認状況など、従来のボトックスとの違いについて回答します。

 

横山先生が患者へカウンセリングを行う様子

 

Q. Boey®もボトックスの一種ですか?

A. 広い意味では、Boey®もボツリヌストキシン製剤を注射する施術の一つです。

 

ただし、従来のボトックスビスタはA型、Boey®はE型であり、異なる血清型のボツリヌストキシン製剤です。

Q. Boey®はどのくらいで効果が出ますか?

A. 海外の臨床試験では、投与から最短8時間後に作用が確認されています。[2]

 

ただし、すべての方が8時間で同じ変化を感じるわけではなく、効果が現れるタイミングには個人差があります。

Q. Boey®とボトックスは何が一番違いますか?

A. 大きな違いは、血清型と作用する期間です。

 

Boey®はE型、ボトックスビスタはA型で、Boey®は作用が早く現れて約2~3週間で弱まるという特徴があります。

Q. Boey®は日本で承認されていますか?

A. 2026年9月時点では日本では未承認です。

 

アラガンは2025年11月25日、成人の眉間の表情ジワを対象としてトレニボツリヌストキシンEの製造販売承認を申請しています。[3]

Q. Boey®は従来のボトックスより早く効きますか?

A. 海外の臨床試験では、Boey®は最短8時間後から作用が確認されています。[1][2]

 

従来のA型製剤とは効果発現の時間に違いがありますが、実際に効果を感じるタイミングには個人差があります。

Boey®とボトックスは効果の速さと持続期間を考えて選ぼう

Boey®と従来のボトックスでは、血清型だけでなく効果が現れる速さや持続期間が大きく異なります。

 

Boey®はE型、ボトックスビスタなど従来のボツリヌストキシン製剤はA型です。

 

基本的にはどちらも神経から筋肉への信号を一時的に抑える仕組みですが、作用が現れる速さと持続期間には大きな違いがあります。

 

Boey®では海外の臨床試験で最短8時間後から作用が確認され、持続期間は約2~3週間とされています。

 

一方、従来のA型製剤では通常約3~4ヶ月程度の持続が目安です。

 

どちらが良いかは、「早く効くか」「長く持つか」だけでは決まりません。表情の状態やこれまでの施術経験、希望する持続期間や施術頻度まで含めて考える必要があります。

 

BIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)では、一人ひとりの表情や筋肉の動き、これまでの施術歴、希望する仕上がりを確認しながら施術プランを検討します。

 

ボツリヌストキシン製剤の違いや、自分に合う施術について知りたい方はカウンセリングでご相談ください。

 

参考文献

[1]Allergan Aesthetics. Allergan Aesthetics receives approval for Boey® (trenibotulinumtoxinE), for use in Europe. 2026.

[2]Rapid Results With TrenibotulinumtoxinE for the Treatment of Glabellar Lines in Toxin-naïve Adults: Safety, Efficacy, and Satisfaction Findings From a Pivotal Phase 3 Study. 2026.

[3]アラガン・エステティックス「日本においてトレニボツリヌストキシンEの眉間の表情皺に関する製造販売承認を申請」2025年11月25日。

[4]European Medicines Agency. Boey – EPAR.

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