コラム
2026.08.28
Boey(ボーイ)とは?E型ボツリヌストキシン製剤の特徴を医師が解説
「病気を治す」こと以上に、「人生をより豊かに、美しくする」お手伝いがしたいという想いから美容医療の道へ。得意施術は、ヒアルロン酸・ボトックス・糸リフト。その人らしさや上品で自然な美しさを引き出す施術を提供しています。皮膚科だけでは改善が難しい目元の悩みにも外科手術で対応し、皮膚科と外科の融合でトータルに顔のバランスを整えます。3度の海外留学経験があり、英語での診療にも対応可能です。

「ボトックス注射に興味はあるけれど、数か月間効果が続くと思うと少し不安」
初めてボツリヌストキシン注射を検討する方から、このような声を聞くことがあります。
そんななか海外で登場したのが、E型ボツリヌストキシン製剤「Boey®(ボーイ)」です。これまで美容医療で広く使われてきたA型とは異なり、作用が比較的早く現れ、持続期間が短いことを特徴としています。
今回は、Boey®とはどのような製剤なのか、特徴や持続期間について解説します。
Boey®(ボーイ)とは?
Boey®は、E型ボツリヌストキシンを有効成分とする注射製剤です。一般名は「trenibotulinumtoxinE(トレニボツリヌストキシンE)」です。
2026年6月にカナダで承認され、その後、2026年7月にはEUでも、中等度から重度の眉間の表情ジワを一時的に改善する目的で承認されました。
日本の美容医療でよく知られているボツリヌストキシン製剤の多くはA型です。一方、Boey®は異なる血清型である「E型」を用いている点が大きな特徴です。
Boey®の特徴は「早く現れて、短く続く」
Boey®で注目したいのが、作用が現れるまでの早さと持続期間です。
眉間の表情ジワを対象とした第III相臨床試験では、投与後8時間の時点から変化が確認され、7日目にピークを迎えました。その後、21日目にはシワの程度が中等度または重度に戻ったと報告されています*。
また、Allergan Aesthetics(AbbVie社)によると、効果は最短8時間ほどで現れ、通常は約2〜3週間で薄れていくとされています*。
長く効果を維持したい方にとって、短い持続期間は必ずしもメリットとは限りません。そのため、持続期間の長短だけで判断するのではなく、Boey®ならではの作用の現れ方や持続期間を特徴の一つとして理解することが大切です。
A型ボツリヌストキシンとの違いは?
Boey®と従来のボツリヌストキシン製剤の大きな違いは、A型ではなくE型のボツリヌストキシンを使用していることです。
どちらも神経と筋肉の間の伝達に作用し、筋肉の収縮を一時的に抑える点は共通していますが、作用が現れるまでの時間や持続期間には違いがあります。
そのため、「短い方がよい」「長い方がよい」と一概に考えるのではなく、作用が現れるまでの時間、持続期間など、それぞれの製剤の特徴を理解することが大切です。

ビアンカクリニックでは、ボツリヌストキシン注射を検討する際、製剤の特徴だけでなく、表情や筋肉の動き、希望する仕上がりなどを確認しながら治療方針を検討します。
Boey®はカナダやEUで承認されていますが、日本では未承認の医薬品です。また、海外の承認情報では、副作用として眼瞼下垂や眉毛下垂などが報告されています。特徴だけでなく、副作用やリスク、承認状況についても確認しておく必要があります。
Boey®は短い持続期間が特徴のE型ボツリヌストキシン製剤
Boey®(ボーイ)は、E型ボツリヌストキシンを用いた注射製剤です。
作用が比較的早く現れ、持続期間が約2〜3週間と短いことが特徴です。
ボツリヌストキシン注射を初めて検討する方にとっても、短期間で作用が薄れていくというBoey®の特徴は、製剤を知るうえで参考になる情報の一つといえるでしょう。