コラム
2026.07.19
リトゥオの痛みの真実|美容外科医が施術中・施術後の不安を徹底解説
美容皮膚科と美容外科の両側面から治療に従事し、「患者様のためになること」を第一優先に、自然で上品な美しさを追求するオールラウンダーな医師です。日本美容外科学会(JSAS)認定 美容外科専門医でもあります。ヒアルロン酸注射、糸リフト、小顔手術を得意とし、ARTEMISLIFT(アルテミスリフト)・ハイドロ・リジュランのKOL(キーオピニオンリーダー)を務める実力派。常に最新トレンドに敏感で、知識と技術の探究に励んでいます。
ドクターズポイント
「リトゥオは痛いですか?」——カウンセリングでよく聞かれる質問のひとつです。SNSには「思ったより痛かった」「リジュランより楽だった」「麻酔をしたから平気だった」といった色々な声が並び、初めての方は不安に感じるのも当然でしょう。美容外科の現場でも、痛みへの懸念は意思決定に大きく影響します。
結論から言えば、リトゥオの痛みはゼロではありませんが、多くの方が耐えられる範囲に収まります。とはいえ、施術方法や部位、用いる麻酔、そして痛覚の個人差により体感は変動します。
本稿では、美容外科医の視点から、科学的根拠と日常診療の知見をもとに、リトゥオの痛み(施術中・施術後)の実像を整理し、安心して臨むための準備とアフターケアの要点を解説します。
リトゥオとは?成分と働きの基礎
リトゥオ(RITUO/Re2O)は、ヒト由来無細胞真皮マトリックス(Human Acellular Dermal Matrix:hADM)を主成分とするスキンブースターです。細胞外マトリックス(ECM)を中心に構成され、肌のハリ、弾力、キメ、小じわなどの質感改善をめざします。
ヒアルロン酸のようにボリュームを出すのではなく、肌本来のコンディションを底上げする「肌育」アプローチが軸です。美容外科の適応判断では、輪郭形成を狙う治療とは目的が異なる点を明確にし、期待できる変化の範囲を共有することが重要です。
美容外科医が解説:リトゥオは本当に痛い?
総論としては「多少の痛みはあるが、多くの方が我慢できる程度」です。リトゥオは顔全体へ細かく注入することが多く、一本一本の針は細いものの、刺入回数が増えるため次のような感覚が生じやすくなります。
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チクチク、ピリッとした刺入時の痛み
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注入圧に伴う軽い圧迫感
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薬剤が入る際の重たい・しみるような感覚
同じ施術でも痛みの受け止め方には幅があり、「思ったより平気」「涙が出るほど痛かった」といった感想の差は、主に個々の痛覚閾値の違いが影響します。美容外科では事前評価と麻酔設計で、この個人差をできる限り平準化します。
Before & Afterに差が出る痛みの要因
痛みの体感は、以下の要素が重なって決まります。
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注入テクニック:刺入角度、皮膚テンションのかけ方、注入速度、陰圧の扱い
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注入層と部位:皮膚が薄い、神経が豊富、動きの多いエリアは敏感
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製剤の条件:粘性や希釈、温度管理(室温・体温)
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麻酔設計:表面麻酔、笑気、局所麻酔の組み合わせ
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個人因子:不安・緊張、睡眠不足、月経周期、カフェイン摂取など
これらの要素が適切に調整されると、同じリトゥオでも痛みの印象は大きく変わります。つまり「すべてのBefore & Afterに当てはまる固定的な痛み像」は存在しません。美容外科では、問診と触診に基づくオーダーメイド設計が鍵です。
リトゥオとリジュラン、どちらが痛い?
比較質問として頻出しますが、「リジュランのほうが痛い」と感じる方も中にはいます。背景には、製剤の粘性や注入圧、組成由来の刺激性などの違いがあると考えられます。当院ではリジュランにもリトゥオにもオリジナルの無痛溶解液をミックスしているため、大きな差がないという方が多いです。
痛みの苦手な方には笑気麻酔、局所麻酔、ブロック麻酔なども併用可能であり、比較的スムーズに注入しやすく、「思ったより楽」という声も少なくありません。
ただし、注入層や速度、希釈、デバイス選択などの違いで体感は逆転し得ます。最終的には、美容外科での設計と患者様の感受性が結果を左右します。
部位別にみる痛みやすさ
痛みは部位依存性が顕著です。一般的に痛みを感じやすい部位・感じにくい部位は次の通りです。
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痛みを感じやすい:額、鼻周囲、口周囲、上口唇、こめかみ
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比較的耐えやすい:頬、フェイスライン
皮膚が薄い、神経が密な、表情筋が活動しやすい領域ほど痛みが増す傾向があります。美容外科では部位ごとに注入層や速度を切り替え、負担の最小化を図ります。
麻酔でどれだけ軽減できる?(美容外科での選択肢)
多くの美容外科では麻酔を併用します。代表的なオプションは以下です。
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表面麻酔(クリーム):刺入時のチクッとした痛みを緩和
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笑気麻酔:不安・緊張を和らげ、痛みの知覚をマイルドに
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局所麻酔:点の痛みをしっかり遮断。部位や量により選択
表面麻酔のみでもメリットは大きく、笑気を組み合わせると処置全体の「しんどさ」がさらに軽減されます。痛みが心配な方は、事前に麻酔設計を美容外科で具体的に相談しましょう。
医師の技術で変わる痛み
同じ製剤でも、医師の手技で痛みは変わります。刺入スピード、皮膚を軽く引いてテンションをかけるコツ、注入圧・注入速度の微調整、刺入角度の最適化、冷却のタイミングなど、細部の積み重ねが体感差を生みます。
さらに、声かけや呼吸の誘導など心理的サポートも有効です。美容外科では、痛みと結果の両立を図るバランス感覚が求められます。
カニューレは痛くない?適応の考え方
カニューレ(鈍針)は先端が丸く、刺入回数を減らせるため痛みや内出血の抑制に寄与することがあります。ただし、適応部位が限られる、製剤との相性がある、といった前提があり、すべてのリトゥオ治療で最適とは限りません。
目的と部位に応じて、針とカニューレを使い分ける設計が大切です。なお、カニューレを選ぶかどうかはBefore & Afterごとに最適解が変わる点を理解しておきましょう。
施術後の痛みとダウンタイム(美容外科のアフターケア視点)
施術後には、ヒリヒリ感、押すと痛い、軽い筋肉痛様の違和感が出ることがあります。多くは数時間〜数日で軽快します。
赤み・腫れ・小さな膨らみ(膨疹)・針跡・内出血は一時的に起こり得ますが、膨らみは数時間〜数日で落ち着き、内出血は1〜2週間で目立たなくなるのが一般的です。
美容外科の指示に従い、当日は強い圧迫や激しい運動、入浴・サウナ、飲酒を避け、必要に応じてクーリングを行いましょう。
仕事や日常生活への影響
多くの方は当日〜翌日から仕事に復帰できますが、注入量・部位・反応性により個人差があります。
オンライン会議や軽作業は当日でも可能なことが多い一方、対面業務で赤み・膨疹が気になる場合は翌日以降の予定が安心です。メイクは針孔閉鎖後(数時間〜翌日)に清潔を保って再開します。
痛みを少なくするコツ(来院前〜当日)
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十分な睡眠と栄養をとる(空腹・脱水を避ける)
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施術前日の飲酒を控える、当日のカフェイン過多を避ける
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リラックスできる服装で来院し、深呼吸で緊張を緩める
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生理前後で痛みに敏感な方はスケジュール調整を検討
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不安は遠慮せず美容外科に共有し、麻酔や手順を事前合意
この「事前設計」と「情報共有」が、体感を最も穏やかにする近道です。
危険サインと受診の目安
通常は経過観察で問題ありませんが、以下があれば速やかに施術を受けた美容外科へ相談しましょう。
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痛みが時間とともに増悪する、夜間も強い
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広範な強い赤み・熱感、膿の排出
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皮膚色が白〜紫に変化、または網目状の変色
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感覚の異常(強いしびれ、灼熱感)
頻度は高くありませんが、感染や血流障害などの重篤な合併が隠れている可能性があるため、自己判断での放置は避けましょう。
継続が結果を左右する:プランニングの考え方
リトゥオは「肌育」目的の治療であり、直後に劇的な見た目の変化を狙う施術ではありません。数回のセッションを計画的に積み重ね、肌質の底上げを図るのが基本スタンスです。
適切な間隔設定、日常のスキンケア・紫外線対策、生活習慣の是正を組み合わせることで、長期的な満足度が高まります。各Before & Afterの反応を踏まえ、次回以降の設計を微調整するのが理想です。
美容外科の選び方と相談のコツ
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痛み対策の具体策(麻酔の種類、冷却、デバイス、注入プロトコル)を事前に説明できる美容外科を選ぶ
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リトゥオと他製剤(例:リジュラン等)の違いと併用戦略を整理してくれるか
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リスクとアフターケアの窓口(連絡体制・時間帯)を明確化しているか
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部位別の設計と「今日はどこまで行うか」の判断基準が透明か
初回カウンセリングでは、痛みの不安、ダウンタイム許容度、スケジュール制約を具体的に共有しましょう。信頼できる美容外科ほど、期待値の調整と個別最適化に時間を割いてくれます。
よくある質問(痛み・実務面)
Q. リトゥオはどれくらい痛い?
刺入時のチクッとした痛みと注入時の圧迫感が中心です。麻酔の併用で大半が「思ったより平気」に落ち着きます。
Q. 仕事はいつから?
多くは当日〜翌日から可能。赤み・膨疹が目立つ業務環境の場合は翌日以降が安心です。
Q. 腫れや内出血は?
軽度の赤み・膨らみは数時間〜数日、内出血は1〜2週間で改善することが一般的です。
Q. メイク・運動・入浴は?
メイクは清潔管理のもと針孔閉鎖後に。激しい運動・長時間入浴・サウナ・飲酒は当日回避を推奨します。
Q. カニューレなら無痛?
痛み軽減に役立つことはありますが万能ではありません。部位と目的に合わせ、針と併用を検討します。
美容外科での情報共有チェックリスト
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痛みに関する既往(注射が苦手、採血で失神歴など)
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内服薬・サプリ(抗凝固薬、ビタミンE、オメガ3など)
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過去の注入歴と反応(腫れやすい、内出血しやすい体質)
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スケジュール上の制約(イベント、撮影、出張)
これらを共有することで、美容外科側は最適な麻酔設計と施術計画を準備できます。
まとめ
リトゥオの痛みは「全く痛くない治療」ではありませんが、多くの方が十分に耐えられる範囲であり、適切な麻酔や施術設計によって負担を大きく軽減できます。
また、施術後の赤みや腫れ、軽い圧痛なども一般的には数日以内に改善することが多く、日常生活への影響は比較的少ない治療です。 痛みの感じ方には個人差があり、部位や体調、施術方法によっても異なります。そのため、口コミだけで判断するのではなく、ご自身の不安や希望を医師と十分に共有したうえで治療計画を立てることが重要です。
安心してリトゥオを受けるためには、痛みへの配慮やアフターケア体制が整った医療機関を選び、納得した状態で施術に臨むことが満足度の高い結果につながります。