コラム
2026.07.13
膣ヒアルロン酸注入/注射とは?期待できる効果・メリット・デメリットを分かりやすく解説
一般産婦人科において、不妊治療や周産期医療などの保険診療に従事したのち、自身の闘病経験を機に、「女性が女性であることを楽しめる人生を支えたい」との思いから、自由診療・婦人科美容へとキャリアを展開しました。現在も産婦人科医として保険診療に携わりながら、深い解剖学的知識と技術を軸に、婦人科形成や膣育®注射、膣ヒアルロン酸注入など、“本物のフェムテック”を通じて女性の健康課題に医学的エビデンスに基づいて向き合っています。
また、性教育の普及やHPVワクチンの啓発、女性のQOL向上に関わる社会活動にも尽力しています。専門書『美容外科医になったら最初に読む 美容手術の基本』では、第7章「腟ヒアルロン酸注入」を執筆するなど、医療知識の啓蒙にも積極的に取り組んでいます。

クリニックによって「膣ヒアルロン酸注入」と呼ばれたり、「膣ヒアルロン酸注射」と呼ばれたりするこの施術。
診察の場では、膣の乾燥や、ふとした瞬間の水漏れ、締まりの変化について、ぽつりぽつりと打ち明けてくださる方が少なくありません。
この記事では、施術の仕組みから期待できる効果、メリット、注意していただきたい点まで、BIANCA CLINIC(ビアンカクリニック)の医師が解説します。
膣ヒアルロン酸注入/注射とはどのような施術ですか?
膣ヒアルロン酸注入/注射は、膣壁にヒアルロン酸を注入し、膣内の厚みやうるおいを補うメスを使わない施術です。

膣壁にヒアルロン酸を注入する仕組み
施術方法自体は、とてもシンプル。膣壁の状態を確認しながら、ヒアルロン酸製剤を少しずつ注入していきます。
ヒアルロン酸が加わった分だけ膣壁に物理的なボリュームが生まれるため、膣内の空間が狭くなったり、膣壁に厚みやハリが戻ったりする変化が期待できるんです。
ヒアルロン酸には水分を抱え込む性質もあるので、乾燥やうるおい不足に悩む方へご提案することも。ただし、どのくらいの量を、どこに入れるのが適切かは、膣壁の厚さやひだの状態、症状、ご希望によって、一人ひとり異なるものです。
そのため、医師にの技術力や経験によって、施術後の状態も左右されやすいといえるかもしれませんね。
メスを使う膣縮小手術とは皮膚表面を切開しない点は大きな違いですが、注射である以上、出血や腫れなどが生じる可能性はゼロではありません。
膣の状態を確認してから治療方針を決める
膣壁が薄い場合や膣のひだが浅い場合は、ヒアルロン酸注入の前に、まず膣の状態を整える治療のほうが適していることも。
「注射だし、その場ですぐ受けられそう」と考える方もいるかもしれませんが、「やりたい」と思ったその日にすぐ受けられるとは限りません。
ビアンカクリニックでは、膣圧やうるおい、膣内pHなどを確認する無料の「膣健康指数測定」と内診を行ったうえで、治療方針を検討しています。自分の膣の状態を把握できるので、気になる方はぜひ受けてみてくださいね。
女性医師・女性スタッフのみで対応
ビアンカクリニックでは、美容婦人科指導医/日本専門医機構認定 産婦人科専門医である私の監修・指導のもと、膣ヒアルロン酸注入/注射を行う体制です。
美容婦人科は女性の医師・スタッフのみで対応しており、プライバシーへの配慮も徹底しています。デリケートな部位のお悩みだからこそ、安心して話せる環境であることを大切にしたい、というのが私たちの思いです。
施術方法や診察について詳しく知りたい方は、「膣ヒアルロン酸注入/注射」の施術ページもあわせてご確認ください。
膣ヒアルロン酸注入/注射でどのような効果が期待できますか?
膣ヒアルロン酸注入/注射では、膣壁の厚みやうるおいを補い、ゆるみ、密着感、乾燥などの悩みへの変化が期待されます。
主に期待していただける変化は、次のとおりです。
- 熱さや痛みを感じることがある
- 赤み、むくみ、内出血などが生じる可能性がある
- 火傷、水疱、しびれなどのリスクがある
- 照射方法によっては頬こけにつながる可能性がある
- 効果の現れ方や持続期間に個人差がある
ヒアルロン酸を注入すると、膣壁の厚みが増し、膣内の空間は物理的に狭くなるのが特徴です。
膣のゆるみや、性交時の密着感が少なくなったと感じている方には、この変化が期待できます。施術直後からボリュームの変化を感じる方もいますが、実感の程度は人それぞれです。
乾燥やヒリヒリ感、性交時の摩擦による違和感についても、ヒアルロン酸で膣壁のうるおいを補うことで和らげる効果も期待できます。ただし、うるおい不足以外が原因のこともあるため、診察で原因を探ることが重要なんです。
お風呂上りの湯漏れや尿漏れについても、膣の状態によっては変化を感じられます。
一方で、尿漏れだけが気になる方や症状が強い方には、膣ヒアルロン酸注入よりも、泌尿器科などでの検査や治療のほうが適していることがあります。
膣ヒアルロン酸注入/注射のメリット・デメリットは何ですか?
膣ヒアルロン酸注入/注射には、メスを使わず施術できる利点がある一方、腫れや内出血、感染などのリスクや効果の限界があります。

膣ヒアルロン酸注入/注射のメリット
- メスを使わずに施術できる
- 注入量や注入部位を調整できる
- 施術直後からボリュームの変化を感じる場合がある
- 局所麻酔や笑気麻酔を使用できる
- 施術時間の目安は30〜40分程度
メスを使わないため、ダウンタイムがほとんどありません。また、注射で行うため施術時間も比較的短く、シャワーも当日から浴びていただけるのが嬉しいところです。
日常生活への影響をできるだけ抑えたいという方には、受けやすい選択肢ではないでしょうか。
診察でお話をうかがったうえで、注入する量や部位を細かく調整できるのも魅力です。とはいえ、多く注入すれば結果が良くなるというものではありません。
膣壁の状態や「どんな変化を望んでいるか」をしっかり確認しながら、医学的に必要な範囲を一緒に考えていくこと。それが、私たちの治療に対する考え方です。
膣ヒアルロン酸注入/注射のデメリット
- 腫れ、痛み、むくみ、内出血が生じることがある
- 注射部位から出血や赤みが生じることがある
- 効果は永久ではない
- 膣の状態や既往歴によって受けられない場合がある
デリケートな部位の治療だからこそ、リスクについても知っておきたい方も多いのではないでしょうか。
施術後には腫れや痛み、むくみ、内出血などが出ることがあり、症状の程度や落ち着くまでの期間には個人差があります。もし強い痛みや排尿しにくさ、出血が続くといった様子が見られたら、我慢せずにクリニックへご連絡ください。
また、妊娠中・授乳中の方や、婦人科系感染症が疑われる方などは、施術をご遠慮いただいています。既往歴やお薬についても診察の際にお伺いしており、内容によってはお受けいただけないこともあります。
よくある質問
膣ヒアルロン酸注入/注射の持続期間、ダウンタイム、施術の流れ、痛み対策、施術前の注意点など、患者さまからよく受ける質問にお答えします。
デリケートゾーンへの注射って聞くと、「痛そう」「副作用が出たらどうしよう」と不安に感じる方は少なくありません。
ここに掲載している質問以外にも、カウンセリング時に丁寧にお答えするので、遠慮なく質問してくださいね。
Q. 膣ヒアルロン酸注射の効果や持続期間を教えてください
A. 効果は施術直後から感じられる方が多く、持続期間は製剤や体質によって差がありますが、目安としては9か月〜1年半ほどです。永久に続く治療ではないので、次はいつ頃受けるとよいか、診察のなかでご提案させていただきます。
Q. 膣ヒアルロン酸注射のダウンタイムはどれくらいですか?
A. 施術後は腫れや痛み、むくみ、内出血などが出ることがあります。シャワーは当日から浴びていただけますが、入浴・性交・激しい運動は1週間ほど控えてください。回復の早さは人によって違います。
Q. 膣ヒアルロン酸注入の施術の流れは?
A. まずカウンセリングと内診から始まり、膣の状態を確認して適応や注入量を検討します。局所麻酔をしたあとにヒアルロン酸を注入し、最後に注意事項をお伝えして終了です。時間の目安は30〜40分ほどです。
Q. 膣ヒアルロン酸注射の痛み対策はありますか?
A. 局所麻酔を使いながら施術を行います。痛みの感じ方は人によってさまざまで、不安が強い方には笑気麻酔を併用することも可能です。気になる方は、遠慮なくカウンセリングの際にお申し出ください。
Q. 膣ヒアルロン酸注射を受ける前の準備や注意点は?
A. 生理中は出血かどうか判断しにくくなるため、できれば時期をずらしていただいています。カウンセリングでは内服薬や既往歴をお伺いしますので、必要であればメモ等をご持参ください。
膣ヒアルロン酸注入/注射が気になる方は、膣の状態を医師に相談しましょう
膣まわりのお悩みは、家族や友人にもなかなか相談しにくいものだと思います。
膣ヒアルロン酸注入/注射は、ヒアルロン酸を使って膣壁の厚みやうるおいを補い、ゆるみや乾燥、性交時の密着感といったお悩みに寄り添う方法の1つです。
BIANCA CLINICでは、婦人科施術のエキスパートとしての知見を生かしながら、内診や膣の状態の測定をもとに一人ひとりに合った治療方針を考えています。
デリケートなお悩みだからこそ、どうか一人で抱え込まず、期待している変化や不安に思っていることを、私たち医師にお話しください。膣ヒアルロン酸注入/注射や膣にまつわるご質問に、丁寧にお答えいたします。